妄想の帝国 その105 珍・ニホン国建国?記録
ニホン国の新体制を嫌い、または犯罪追及を逃れるためにニホン国を脱出したダカイチ元ジコウ党議員らと支援者、ネトキョクウたちがたどり着いたのは…
ニホン列島の北に位置するとある島
「ふふふ、ようやく私が総理よ~、国会開いてバンバン法律をつくるのよおお」
「あのーダカイチ・バナエ…じゃなくてダカイチ、新ニホン国総理、ようやく住めそうな島を提供してもらったばかりなんで、国会は早すぎますよ」
「何を言うのよ!国にはまず政府でしょ、元ニホンの国会議員のミズタ・ミャクミャクさんとかいるし、市長だったガニムラ・バカシさんもいるわ。医者のダカス医院長だって、弁護士のハシゲンさんとか、作家のモモタンさんとかジャーナリストのヤマングチ・レイプマさんだって」
「あのー、事務方というか、記録を取るとか、資料集めるとか、その手の地味に必要な人材がいません。だいたい議会を開く建物どころか、いまだテント生活なんですが」
「だったら、早く建物を作りなさいよ!」
「ですから、その技術者が…。それどころか、食料も不足してきました」
「え!2日前、上陸時に渡された食料って一か月分ぐらいあったんじゃないの!なんで、そんなに」
「あとから来たネトキョクウども、裁判負け続けのヒマヒマエア・アホネとか芸人モドキのボンコンとか、その支援者をまとめて受け入れたからですよ!我々、ジコウ党アベノノ派や、その周辺だけの数ならよかったのに、なんであんなのを」
「だ、だって、仕方ないじゃないのよ!ニホン国ではイシババさんが負けて、おとなしくレイワン・共産ニッポン連合政府とかいうサヨクのバカともに政権明け渡しちゃったせいで、ダダッピとかお金あげて野党攻撃した連中とか、便通のSNS操作下請けとか、裏金とか言われた議員とかに捜査の手が入ったんだから。元与党政府のことまで追求するなんて、酷い連中だわ!そういう迫害から逃れたゼンリョーな人を受け入れるべきよ!新ニホン国の国民も増やすべきだし」
「(いや、犯罪追及するのは普通なんですけど)しかし、今、人を増やしたら食料在庫が。そもそも自給ができない状況で、あのわけわからない連中に頼り切るのは、どうかと」
「何がわけがわからない連中よ。終了したニホン国から出た私たちに手を差し伸べ、この島や食糧を提供してくれたのよ!きっと我々の将来性、いづれニホン国を取り戻し、世界の真ん中で咲き誇る国になることを見越して援助してくれてるのよ!」
「それにしては、その条件が…この島で暮らし、やがて自給自足をしつつ、運ばれてくる物体を管理し関連業務に従事する…っていうのは」
「食料とか島の居住権とかの代金分だけでしょ!どうせ数年ぐらいで」
「いや、その、もう10年ぐらいは…食料や建物の資材やほかの生活用品やら家電、発電機まで要求してますから、相当な額で」
「だ、だって、冷蔵庫とか洗濯機とかいろいろないと困るし、スマホやパソコンだって、できれば使いたい…いや仕えなきゃダメでよ、私は総理なのよ!議員たちにも支給しないと国が運営できないわよ!」
と喚くダカイチ総理?に呆れつつ耐える元ジコウ議員
その様子を遠く離れた地で白衣を着た二人の人物が見ていた。
「いや、面白いですなあ。ニホンの利権まみれの元広告会社の便通が作った三流ドラマなんかより、よっぽどおかしいですよ。このギャグというか、コントというか、本当に演技じゃないんですかね、だとしたら愚かすぎるというか」
「まーダカイチさんとそのシンパですからね。マジというか演技ではないですよ。真っ当な神経ではないので、だからマトモな場所にはいられないんですよ、核廃棄物でできた島にこそ生息できるんです」
「ホントに知らなかったんですかねえ。彼らがニホン国にいたころに、その話はでて、少しはニュースにもなったのに。元ニホン国与党議員たちが全く知らないとはねえ」
「ジコウ党のなかでも異常というか認知の歪みが酷いというかそういう連中ですから。ニホン国の北の核廃棄処理施設の周辺の土地でも、核のゴミを埋めるのは大反対、確かに安全性の問題もあるしということで、沖合に人口の島、壁を作って周辺の影響が出ないようにすることとなったって、そんな真面目な記事なんか読まないですよ、ドランプ元大統領の負け惜しみの怪しげコメントを間にウケる連中ですから」
「そういう連中を島に住まわせて、観察して人体への影響その他を計測するとはねえ。厄介払いもでき、人体実験もできるという一石二鳥というわけですか。連中食糧他支援の契約に、いかなる影響も受忍し、抗議する権利他人権放棄するっていう意味の文言があるのを気が付いてないんでしょうねえ」
「気づいていないどころか、文章見ても理解できないんでしょう。ダカイチさん他、一流大学出たとか留学したとかいっても、実はペーパーの訓練でなんとかなった部分が大きくて、マトモに頭を使って考えたことがないんでしょうねえ。表面上はなんとか誤魔化し続けても、いざという時にバレるというか。まあ、その程度の輩でしょう」
「しかし、予想以上に数が多くなりましたねえ。食糧も、すでに不足、大丈夫かしら」
「なに、すぐ補充をしてやりますよ、追加契約書ももっていってね。医療などはこちらの任意で受けられるモノを決めるなど、様々な実験ができるようにね。頭がオカシイ連中ではありますが、身体は普通、いや肥満でもあの島にいる間、こちらが指定した食料を一食ごとに管理して摂取させて、マウス並みに均等な身体を作らせますよ」
「ま、あのバブル期のイカレ頭を引きずったヒステリックなダカイチを操れば、造作もないことでしょうね。すぐに被検者最適奴隷供給国家の出来上がりですか」
「ええ、珍ニホン国の誕生ですねえ、もっとも世界中のどこにも国として承認されないでしょうけど」
二人は笑いながら、自称ダカイチ総理が国家樹立宣言とやらをまくしたてるのをカメラ越しに眺め続けた。
上手い話には大いなる裏がありますし、契約書などはよく読み、後々どのような影響があるか、じっくり考え、他人の意見も参考にしたほうがいいですねえ。また、思い付きでやること、言うことはたいてい失敗しがちなんで、重要なことは迂闊に言わない方がいいんでしょうねえ、たぶん。