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フェアリー ∞ キッド   作者: てぃえむ
第二部 二章 堕落の始動
68/72

■ ここまでの妖精情報纏め ■ ※ネタバレにならない程度の設定資料


紹介順


●ナマル=イグ

●ルナフェリス

●月光果実


●豊穣の妖精 ―アウリ・ヴァルフェナ

●自然美の妖精 ― ルナフエラを守る番人

●海霧の妖精―7人の人魚(8人目が存在する可能性あり)

●芸術の妖精


●ソフィ(リュウの左肩の妖精)


●ブラウニー達

●妖精の羽

●ファルのヴェールと白繭の詩

●沈黙の神




****



挿絵(By みてみん)



【本文より抜擢】


 ──自然美の妖精が起こす笛のような音。

 ──豊穣の妖精が起こす鈴の音。

 ──芸術の妖精が起こす地鳴りのような金属音。

 ──海霧の妖精が起こす歌声はまるで


 それらが融合して奏でられる、異国の音楽ナマル=イグ。妖精達の共鳴が織りなす見たことも聞いたこともない音楽は、僕達の心に「安らぎ」を与えた。当然最初は皆が不思議に感じた。

 アヤカに聞いた事だけど、これは妖精たちが「会話」している時発生するエネルギーの摩擦音らしい


(祝福のナマル=イグ)




****



●ルナフェリス



【本文より抜擢】


「ルナフェリスはきっと起こせる。その為に頑張ってきたんだもの」


 ルナフェリス——奇跡の麦・ルナグレインの収穫の時期にだけ現れると言う、巨大なエネルギー現象。

 アヤカはこれをマダム・ティムに教わり、実現する為の活動をしてきた。

 誕生日を迎えた生徒に食事のプレゼント。怪我をした生徒の治療を率先して行うこと。そして……「検診」を拒否しない事。


「お父さんが昔、教えてくれたんだ。謙虚であること、人の親切を忘れずに学び続けること。困難は再生の前触れで、日常の中に幸せは隠れている……って」


 アヤカは諦めない。検診で大切なものを何度も奪われてるっていうのに、人を信じ続けてるんだ。

 彼女の澄んだライトブルーの瞳は、寸分の疑いも宿さず輝いていた。だから、僕は彼女の意思を優先しようと思ってる。


 共存——それが本当に可能なら、誰一人犠牲にせず、世界のエネルギー危機も、この学院も救えるはずなんだ。




 莫大なエネルギーを生み出すと言う、巨大な自然現象。

 発動には、その場にいるすべての者の祈りの同調が必須とされている。アヤカは結婚式で、これを行う事を決意。しかし、マダム・ティムよりルナフェリスの花嫁は生贄である事がリュウに伝えられ、ルナフェリスの成功失敗関わらず、アヤカの未来は死か搾取の二択しか用意されていない事が決定している。



****



●月光果実


挿絵(By みてみん)



【本文より抜擢】



「離れし心は 枝を裂き、迷える声は 実を枯らす。

 だが、結ばれし祈りは 涙を虹に変え、月果の露を聖き証へと昇らす。

 ヘリア誕生の祭りごと その虹は天へ渡り 人と妖精を ひとつの夢に沈めるだろう」

「マダム・ティム。それは精霊界の詩ですか?」

「そうさ。ルナフェリスを願って、あたしの故郷で歌われてきたものだよ」


「ヘリア誕生祭には、月光果実を使って作るブラウニーが不可欠なんだ。もしかしたらおまえさん達のルナフェリスは……成功するのかも、しれないね」


(月光果実の詩 ―ルナフェリスの前兆―)




 マダム・ティムは果実をひとかけらフォークに刺し、僕に差し出した。


「食べてごらん、命の味を」

「命……?」

「そうさ、豊穣の女神が許した奇跡の味さ。大地と恵に感謝をしながら、ね」


 大地と恵みに感謝。

 フォークを受け取り果実を噛み締めると、甘さと酸味が口いっぱいに広がる。果実らしい清涼感だけど、その奥の……「鉄」のような後味に僅かな違和感を感じた。


「初めて食べる味だけど、これは」

「目玉の味だね」

「め……だま」


(終焉の門にて、海霧の妖精がく)





●豊穣の妖精 ―アウリ・ヴァルフェナ



挿絵(By みてみん)



****




 姿・16ほどの少女のような女と、白い牡牛

 共鳴音・ルナグレインのブーケを振る事で奏でる神楽鈴のような音

 生息地・ハーモニアレイク湖畔のルナグレイン畑



【本文より抜擢】


 『豊穣の妖精は、枯れた大地に自らの血を注ぎルナグレインを育てたと言われています。命とは何か、という根源的な問いを象徴する彼女は、行為そのものが生命哲学の原点と解釈されています』

(ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・中編  ― 豊穣の乙女は問い、白い牡牛は沈黙する ―)



 豊穣の妖精とは、単に実りを与える存在ではない。

 彼女は命が成長するために避けられない「問い」と「代価」そのものを司る原理存在である。

 豊穣の妖精は、かつて自らの血を乾いた大地に注ぎ、ルナグレイン――生命とエネルギーの穂を芽吹かせたとされる。このとき示された原理はひとつ。


 「豊穣は、何かを差し出した者の上にしか訪れない」



 彼女は常に問いを投げかける。


 ――あなたは、何を育てようとしているのか。

 ――その犠牲は、誰のためのものなのか。

 ――それでも、手放さずに守りたいものは何か。


 幾何学的な永劫回帰を問うものであり、言葉ではなく一種の気付きを答えとする。

 気付きを得た者には聖なる穂が与えられ白い牡牛が祝福の声を上げるが、問いに耐えられない魂に対しては偽物の穂を渡すと言う。


 収穫の守人


 豊穣の妖精は、成熟・再生・循環のリズムを守る者でもある。

種が芽吹き、育ち、実り、やがて次の種となる――

その周期を乱すことを、彼女は最も忌み嫌う。故に、ルナグレインの収穫は彼女が司る秋の満月が最も美しく輝く一か月の間とされている。




****





●自然美の妖精 ― ルナフエラを守る番人


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


 姿・金髪や淡いパステル等の髪に宝石のような青や緑の瞳をした耳長の種族。

 共鳴音・エルフ達は花をあしらったラッパのような楽器で竜笛のような音を奏でる

 生息地・学院を囲む木々の密集する場所



【本文より抜擢】


 『自然美の妖精の父――ルナフエラ。星の中心部には、自然美を数学として読み解いた“原初の数学者”の魂が眠ると記録されています。その名は、観測史の最も古い層に存在します』


 『自然美の妖精は、父であるルナフエラが想像した森の番人です。彼女達の笛は“根音こんおん”で風や木々の生命の振動を読み取る為に吹かれます』

(ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・中編  ― 豊穣の乙女は問い、白い牡牛は沈黙する ―)



 風の流れ、葉擦れの間隔、枝の影が描く幾何。

 それらはすべて、ルナフエラと同じ数式的秩序を地上に写したものであり、自然美の妖精は笛を吹くことで、森が今どの段階にあるのか――芽吹きか、成長か、成熟か、あるいは崩壊の予兆かを読み取る。



・守るのは「美しさ」ではなく「構造」


 自然美の妖精が守るのは、目に見える美しさそのものではない。

自然美が生み出す花の色や光のきらめきは結果にすぎない。

彼女たちが真に守護するのは、


 数が数として響き、

 星が星として配置され、

 自然が自然として成立している構造である。


 詩とは数の祈りであり、

 数とは宇宙の記憶である。


 自然美の妖精は、この“宇宙の記憶”が地上で正しく再生されているかを見守る存在なのだ



*****



●海霧の妖精―7人の人魚(8人目が存在する可能性あり)



挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


 姿・7人そぞれ違う姿をしており、水中を泳ぐ姿は、水中花または鮮やかな珊瑚の集合体に見える。

 共鳴音・水琴窟のような天然の水音が近い

 生息地・ハーモニアレイク



【本文より抜擢】


 僕とアヤカの横をさっきの人魚が通り過ぎ優雅に泳いでいく。背中の羽が色とりどりにキラキラ輝き、その姿は幻想的な海に咲く水中花あるいは美しい珊瑚のようにも見えた。そして、人魚は全部で7人。

 水中に響く天使のハミングのような音は、彼女たちの歌声だろう。

 アヤカに腕を引かれ、彼女の指さす先には……赤い光――いや……「赤い珊瑚」が、まるで大樹のように広がっている。

 精霊の光とは違う血潮のような赤。中心はドクン、ドクンと微かに脈打ち、ウミホタルのような光が青ではなく赤い光を放ちながら周囲を漂う。まるで命の鼓動みたいだ。


(ヘリア誕生祭 ①  ただ一つの愛を求めよ)



「この珊瑚はね、人魚姫の一部なんだよ」

「人魚姫は海の底で死んだ人の記憶と一緒に生きてるの。忘れちゃいけない歴史……この珊瑚も、青い花も、ルナグレインもそう。タクミ君はずっと前から妖精の心すら読める人だったのかも。あの絵は私の心を読まれたみたいでちょっと怖かったけど……それがタクミ君らしい強さなのかなって」


(ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・前編 ― 迷えるホドたちの楽園 ―)





 海霧の妖精とは、真実を暴く者ではない。

 人が直視すれば壊れてしまう歴史、語られれば再び争いを生む記憶を、霧の奥へと退かせることで世界を保つ存在である。

 人魚姫の一部は、血の通った珊瑚のような深紅であり、過去に一度だけ歌ったが、その後海の底で長い眠りについていると言われている。血潮珊瑚には歴史が刻まれているが、それは英雄譚ではなく、誰かの未来のために名もなく死んだ者たちの匿名の祈りとされている。それに触れると死者の記憶の一部を見る事が出来る。



***



●8人目の人魚


挿絵(By みてみん)



【本文より抜擢】


 人魚は水の中で動かなかった。

 何も言わない、しかし何かが訴えられているように「感じる」のは、僕自身の心がそうさせるのか? まるで人に近い印象を受けるそれの視線を、静かな世界でただただ受け続けた。


 フイィィ……。


 今朝夢の中でも聞いた「泣き声」が聞こえる。この声は彼女のものだったのか?


(ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・中編  ― 豊穣の乙女は問い、白い牡牛は沈黙する ―)


****



●芸術の妖精


姿・小さなサンタクロースのような姿をしたドワーフ。しかしダイスケのスマロにいたドワーフは、お化け屋敷にでも出て来そうなおどろおどろしい姿をしていた。

共鳴音・つるはしで岩肌を叩く事で奏でられる鐘の音のような重低音。

生息地・海底図書館




****



●ソフィ



挿絵(By みてみん)



【本文より抜擢】


「人と妖精のエネルギー摩擦は奇跡を生み出す。彼女はどこかで「心」を手に入れ、妖精と人間の橋渡しを成す奇跡の存在となったのでしょう」

「何の話ですか?」

「君の肩にいるそれも、同じのようですね」


 シオンが指さすのは、僕の左肩にいる妖精だ。


「この子が何か?」

「稀にいるのですよ、強い共鳴……人間と妖精の心の摩擦が生み出す……奇跡の妖精が」


 何を言ってるんだ? 人間と妖精の心の摩擦……?


( ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・前編 ― 迷えるホドたちの楽園 ―)




「ね、リュウ。その左肩の子……」


 アヤカが指さしたのは左肩にいる妖精だ。


 急に視線を向けられ驚いたように僕の首の後ろの隠れた妖精にアヤカは微笑む。そういえばシオンは、この妖精が「アヤカと同じ」って言ってたっけ。

 そして……アヤカは小さく小さく呟いた。


「ソフィ、私と同じ罪を選ばなくていいんだよ」


 ──ソフィ?


「アヤカ、ソフィっていうのは」


(ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・後編 ― 花嫁の詠歌 ―)



****



●ブラウニー達


挿絵(By みてみん)


【本文より抜擢】


 ついさっき走って来た、パンジーの花壇に挟まれたレンガ造りの道。その上を飛び回る「拳ほどの大きさの妖精」は、身体の一部を虫や蝶を象る人型だったり、初めて会った時のノーエみたいに人形のような姿をした者もいた。

 例えるなら海を泳ぐ小魚の群れだろうか? 天国を想起させる薄いオレンジの空を背景に列をなして飛び舞う彼らは、まるで聖者や天使の行進のように清らかで美しかった。

(ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・前編 ― 迷えるホドたちの楽園 ―)


挿絵(By みてみん)


『人は時に“忘れ”ますが、情報は消失したわけではありません』

『心の深層に沈み、アクセス不能になっているだけです。その「沈められた言霊」を拾い集めてエネルギーとして空に還すのが、私達掃除の妖精の仕事のひとつです』

(ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・中編  ― 豊穣の乙女は問い、白い牡牛は沈黙する ―)


挿絵(By みてみん)


 ブラウニーたちの群れは喜びを示すように光を纏い、それは空に舞い上がり小太鼓のような音と共に火花のように弾けて空に光の花を咲かせる。周囲の生徒は、それを見て「花火みたいだ」と、はしゃぎ、声をあげた。


 ――R-SNSの画面内も、光の花で溢れてる。どうやら画面と目の前の光景は完全にリンクしてるみたいだ。



(ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・前編 ― 迷えるホドたちの楽園 ―)



****



●妖精の羽


【本文より抜擢】


「あの妖精、初めて会った時のノーエに似てるな」

『はい、あれは私と同種に分類される妖精ブラウニーです』

「みんな掃除の妖精って事か」

『はい。私たち掃除の妖精は、人間と共存最適化の歴史に基づき宿主の望む姿に姿を変えてきました。彼らの姿は、最後のエナジーソウルメイトが望んだ姿のまま保たれています」

「最後の? じゃあパートナーが亡くなったら」

『パートナーの死亡を確認した妖精は世界樹に還ります。再び生まれた時羽形状は進化すると言われています。妖精の羽は人間と妖精の共鳴ログ――私は“転生の記録媒体”と認識しています』


 ――なるほど。

 人魚のような海霧の妖精が羽を持つ理由もようやく腑に落ちた。つまり、長生きした妖精ほど大きく、美しい羽を持つって事か。


(ヘリア誕生祭③ アウリス・プルガトリオ・前編 ― 迷えるホドたちの楽園 ―)




●ファルのヴェール



挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)



 過去に妖精と人間が婚礼を挙げる際に、妖精にとって不可欠の心の共有を施す為に織られた心の同調装置とされている。

 エルフの特別なお菓子・ルナコットンを作るために使用された。



《白繭のしらまゆのうた

   ──アルテシア戦史第六章「ファルの花嫁の夜」より


 白き繭よ 風を抱け

 明日ゆく人の影を包め

 ひとの心を糸となし

 ひとつに結ぶ ファルのヴェールよ


 淡き糸よ 魂をぬぐい

 裂けゆく胸を縫いとめよ

 別れではなく 結び直す帰り路とせよ


 耳をすませば 土はうたう

 エルフの織物を その身に纏い 

 ヴェールは静かに 人の心を束ね

 乙女は祈る 「朽ちる身にも 愛は残る」と


 白き繭よ 舞い上がれ

 闇に散る二千の想いを結び

 去り行く者へ 迷わぬ道を照らせ


 花嫁よ、星を宿しその身を贈れ

 ヴェールは祈り 迷える者の道となろう

 さあ、歩みなさい 愛の続く 沈黙の神の道へ




****


●沈黙の神


 2章で名前しか出せませんでしたが、3章でもう少し名前が出る予定です。





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― 新着の感想 ―
めっちゃ詳細な説明! しかもイラスト付き! ありがとうございます! 自分の様にほとんど雰囲気で呼んでいるような部類の人間にはこういう説明、情報の整理が出来てとてもありがたい所です! 本編はいよいよ…
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