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RPG!!〜聖女になりたい転生令嬢〜  作者: こんぺい糖**
第一章 転生先は公爵令嬢!
2/47

Lv2 ▼公爵令嬢のお友達(仮)

第2話です。よろしくお願いいたします!

コンコンコン。ノックの音が響く。


 あわわ……どうしよう!


 明日の私に全部丸投げしようとしたそばから誰かが来ちゃったよ!?


「おはようございます、お嬢様。ご朝食をお持ちしたのですが」


 使用人さんだったのか。そういえば、もう朝ご飯の時間なんだね。そう思うとなんだかお腹が空いてきたような。


 ううう、すごくいい匂いがする。

 でも、使用人さんがこの部屋に来るんだよね?

 まだ全然私――ルーナのことを知らないのに、ボロが出ちゃったら……。


 でもやっぱりご飯が食べたい!


 よし、背に腹は代えられない!!

 やってやろうじゃないか、お嬢様!


「お嬢様? もしお加減が悪いのでしたら……」


「大丈夫です。入ってきて構いませんよ、アン」


 ふおおお! メイドさんの名前! 無意識で覚えていたんだね!! すごいぞ私!


「ありがとうございます」

 

扉が開いて、涼やかな目元の美人さんが入ってくる。髪は綺麗にひっつめられていて、いかにもメイドといった感じだ。


 へええ、この人がアンさんかあ。

 でも、あれ? なんだか私に対するアンさんの反応が微妙な気が……私、やっぱりなにかおかしかったのかな。


「お嬢様、紅茶の種類はいかがいたしましょうか」


「……いつものをお願いします」


「かしこまりました」


 ふぅ、なんとか乗りきったぞ! 紅茶の種類とか知らないけれど! 危機一髪!!


 きゅるるるる。


 あ、安心したらお腹の音が! お恥ずかしい。


「ふふっ」


 あ、アンさんが笑っている!? 可愛い! さっきまでのクールビューティーから一変、ギャップ萌えというやつだね!


「もっ、申し訳ありません! 笑うなど……」


 アンさんがいきなり、テンパった感じで謝ってきた……!?


 しかもアンさんの赤かったお顔が一変、真っ青になっちゃったよ! いえいえ、アンさんは悪くないんだよ。その笑顔に見とれてしまっていた私がいけないんだから!


 ど、どうしよう? とりあえず、元日本人らしく謝り返さなければ!


「大丈夫です! こちらこそ、じろじろ見てしまってごめんなさい」


「……え?」


 困惑するアンさん。


 あ、私はこんなキャラじゃなかったんだね? 絶対そうだよね!?


 甘やかされてワガママお嬢様になってしまっていた系の設定なんだね!? よくある話だよ!!


「自分が悪いと思ったら、相手が誰であってもごめんなさいは言わないといけないとご本に書いてあったのです。ですから、これからはきちんとごめんなさいするのです」


 うつむいて、殊勝そうな顔で言う。


「そ、そうなのですか! お嬢様は勤勉でいらっしゃるのですね」


 当たり前のことなんだけれどね。


 あれ? でもこれは、過去の汚名を払拭してアンさんと仲良くなるチャンスなのでは。


 誰か一人でも仲良しさんがいた方が、この世界の情報収集もしやすいしね。


 思い立ったらすぐ行動だ!


「ねえ、アン」


「なんでございましょうか?」


「私、今まであなたたちとあまりお話をしていなかったでしょう? でも最近思ったのです。もっと皆さんと仲良くなりたいって!!」


「……はい?」


 アンさんの目が点になる。

 やっぱり、あまりに唐突だったからアンさんが戸惑っているな。


 そうだよね。ワガママお嬢様がある日突然『使用人とも仲良くしたいです!』だなんて、驚かない方が無理な話だよね。


 まあ、私は諦めませんが!!


 だってだって、一人くらいはお友達がほしいじゃないですか! でも貴族令嬢は人間関係が大変そうだし。


 というわけで。


「お嬢様のお気持ちは大変嬉しいのですが、貴族が庶民と仲良くなるというのは……」


「私とでは、嫌ですか?」


 潤ませた目を上目遣いにして、アンさんを見る。

 これはアンさんとの身長差があるからこそできる、最終兵器なのだ!


「け、けしてそういうわけでは!」


 アンさんの頬がほんのりと赤く色づく。


 おお、これは効いているぞ!!

 でも、あまり困らせるのもよくないよね。


「返事は急がなくても大丈夫ですよ。ゆっくりでいいので、いつか仲良くして下されば嬉しいのです!」


「……はい」


 まずまずのお返事ゲット!


 あとはアンさんの気持ち次第だから、これから先は待つしかないよね。


 お友達候補(仮)もできて、私の理想の異世界ライフに近づいてきた!


 すごく嬉しいのだけれど、今はそれよりも……、


「お腹が空きました」


 朝ごはんを食べたい。早くしないと、お腹と背中がくっついちゃう。


「ふふっ、かしこまりました」


 あ、またアンさんが笑ってくれたよ!

 これは、少しは気を許してくれていると受け取ってもいいのかな。

 そう思いながら、焼きたてのパンらしきものに手を伸ばしたときだった。


 ドタドタドタ……。

 ドタドタドタドタ……。


 ん? 扉の向こうから、大きな足音が近づいてくる。なにかあったのかな?

「お嬢様! 旦那様がお呼びでございます!!」

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