スキル
レインはあの戦いが終わった後に下位回復ポーションで全回復していた。それでも緊張は取れていなかった。
「このまま行っても負けるかもしれませんね。少しここでレベル上げでもしますか……」
レインも薄々気付いていた。この広大なダンジョンでさえ、狭い世界なのだという事に。他のプレイヤーならダンジョン突破者と自分を褒め称えるだろう。
「刀をずっと振っているよりも戦った方がレベルも上がりやすいでしょうし」
「カタカタカタ」
剣を無造作に突き出して来るスケルトンを発見する。
「円、居合」
もし伏兵が居た場合に備えて〈円〉を発動して、居合の斬撃でスケルトンを倒す。
「伏兵は……居ませんね」
安心したその時、レインの肩に矢が突き刺さる。
「アーチャー!円だけでは見るけられませんね」
そう判断したレインが予知を使って次の矢が刺さる箇所を見る。どこに刺さるかは分からなかったが、どこから飛んで来るのかが分かる。
「こっちですか!」
レインは放たれても当たらないように蛇行走りで近づいて行った。
「なッ!?」
次に見えた予知が悲痛なものへと変わった。見えるのは同時に放たれ撃たれた〈連撃〉。
そしてそれが今放たれた。
「原初の壁」
強固な壁であって一撃は防いだが、二撃目は持ちこたえることができなかった。
右肩に矢が刺さりはしたが、レインはスケルトンアーチャーに向かって走った。スケルトンアーチャーも逃げようとしたがレインの方が早かった。
「原初の波」
スケルトンの両足が少しだけ沈み込み、遺跡化していく。もう逃げる事は出来ないだろう。
「終わりですね。一刀両断」
スケルトンアーチャーが頭から真っ二つになると全体的に亀裂が入り光の粒子になる。
これで飛び道具対策も考えねれば思ったレイン。
「もうアイテムでスキルを取っていきますか」
アイテムの課金ガチャを見て何回も回す。簡単には手に入ることのできない獲得書だが、前にも集めていた良い物だけを実体化させる。
再詠唱時間短縮の獲得書
魔物探知の獲得書
下段技大耐性の獲得書
「こんな感じで良いですね」
一度に全部の獲得書を開きスキルを取る。持っていても宝の持ち腐れになるだろうと判断したアイテムを出したものだ。その他のポーションなども飲んでステータスを強化する。
魔法の時間短縮は〈再詠唱時間短縮〉だが、異能なら〈再使用時間短縮〉、技なら〈再動作時間短縮〉になる。
今のレインならガシャドクロも時間をかけずに倒せれるだけのステータスになっていた。
「ここのダンジョンを突破しますか。でもここでのレベル上げを先にしますか……」
レインの戦闘力にこのステージのモンスターはついていけないだろう。




