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テラセルド  作者: 葉丸 そう
β編
7/106

大鬼

「グギァァァ」


「一閃」


 もうすでにゴブリンなら簡単に倒せるくらいになってきたレインであった。その時ふと思い出したことをレインは口に出した。


「コンボ……」


 そうコンボである。しかし、ただのコンボではない敵を素早く、反撃されない言わば必殺技のようなものが今は必要だと思っていた。


「さて、どうしますか」


 しかしながらすぐにできるものでもない。レインは戦いの天才でもないし、必殺技をすぐに作りそうな中二病でもないのだから。


「実戦あるのみですか」


 そう言うとまた、ゴブリンを倒しに行く。


「弱すぎます。これじゃいつまでたっても作れませんね。もっと奥の方まで行ってみますか」


 そうこれまでは、門が必ず見える場所で戦っていた。それも東の森で経験したことを学んでいたから。いや、本当はレインは怖かったのかもしれないその場から逃げることができないという恐怖に怯えていたのかもしれない。現実と思わせる程のリアル差に初めて感じた自分への敵意が。


「いや、だからこそ面白い楽しいのかもしれませんね」


 そうレインは呟いたそれは言葉通りなんだろうか、それとも自分を奮い立たせるためなのかは、わからないがここで何かを決意したのかもしれない。


「グオオオ」


 少し進めば声の正体の赤い鬼がいた。その身長は2メートル程の巨体で筋肉は盛り上がっていた。


《強者感知が反応しました》


「強者感知に反応アリですか」


 リッチを見つけた時に手に入れたスキル、そのスキルが目の前の敵を強いと言っている。すると、オーガがこん棒を振るだがそこに速さはなく簡単に避けれる。


「ふっ」


 すぐに駆け出しオーガを斬る。相手より自分が早いのなら素早く攻撃しろ今までの戦闘で身についたこと。

 その素早い攻撃は少しずつだが硬い筋肉に傷を付けていた。


「剛撃」


 リッチのような枯れた声ではなく、大男が発したような野太い声。その瞬間オーガの腕がブレる。攻撃だ、そう感じたレインはすぐに後ろに飛び避ける間一髪だった。地面を見ると小さなクレーターができていた。


「渾身」


 物理攻撃ダメージを一度だけ150プラスするアーツそして、


限界熱化オーバーヒート


 HPを20減らす代わりに一時的に物理攻撃力に300プラスする魔法を発動させる。レインの身体から白い蒸気が立ち上げていた。だが、オーガは待ってくれずレインの頭上にこん棒を落とすが右に避け回避するがオーガが(アーツ)を発動させる。


「乱撃」


 一閃のような構えた方向に放つ攻撃ではなくランダムで放たれる攻撃。

 ランダムで出される攻撃は強いが、すぐに後ろに下がり避ければ簡単に避けれることができる。そして、終わった瞬間に少しだけ止まった時を狙い攻撃する。


「一閃」


 レインの攻撃に避け遅れたオーガの左腕が斬り落とされる。


「グァァァァァァ」


 右腕で傷を抑えようとして、こん棒を手から落としオーガがふらつく。


「これでも死にませんか」


 オーガの適当に振った右腕がレインの顔に直撃して吹き飛ばされる。


「くっ……」


 だが、すぐに起き上がると走って近づき刀を突き刺す。心臓を貫かれたオーガは一瞬動きを止め、力が尽きるように粒子となって消えていった。


アーツの一刀両断を獲得しました》

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