挑戦権
カツン……カツンとレインの足音だけが階段に響いていた。階段の明るい光は下を下りている際にいつの間にかロウソクの火へと変わっていた。
「やっと着きましたか……木造の扉ですね」
周りを鉄で補強しているようだがそれも錆びてきていて、この扉の大体を占めている木も所々が腐ってきているようだった。
レインは扉を触っていた手で押すが錆びていてギィギィギィと音を立てても動くことはなかった。
「蹴飛ばしますか」
足に力を込めて扉を蹴飛ばすと扉に足跡を付けて吹き飛ばす。部屋に扉が倒れると何年もたまっていたホコリが舞う。
「何でしょうかここは?」
古びた机が一つと本棚があり中には少ないが本が並んでいた。
「一度、机に本を並べてみますか」
せっせと本棚にある本を机に置いていく。
「机に並べるとやっぱり多く見えますね」
椅子を下げて腰をかけると一冊の本の表紙を眺めていた。レインには見たこともない文字だということが分かった。
「あれ?これは原初の文字ですよね」
〈柱〉で一度だけそれを確認していたレインは思い出すことが出来ていた。
「読めそうなものから読んでいきますか」
レインが手に取った本は『原初の言語』と書かれた本だった。一枚一枚と時間をかけて少しずつ置かれている本を読んでいく。
《異能:原初ノ言語解読を獲得しました》
《異能:原初魔法攻撃力上昇:微を獲得しました》
《魔法:原初の壁を獲得しました》
《原初ノ魔法使い見習いのレベルが上昇しました》
《魔法:転移を獲得しました》
レインは疲れた目を指で押さえながら最後の本に手を取る。
《最階層への挑戦権を獲得しました》
中には普通の本もあったが全部読み終わった。
するとロウソクの火が大きく揺れると部屋に大きな青い輝きが溢れる。光終えると床に魔法陣が出現していた。レインはすぐに行こうとしなかった。
「課金をしてから行きますか」
課金ガチャをすれば選べなくとも回復ポーションなども手に入るので、アイテムが尽きた時には課金ショップや課金ガチャは重要になってくる。
強くなるのが難しいこのテラセルドでのハンデとも言えるだろう。
「ん?これは……」
手に入ったアイテムが気になりアイテムボックスを出し、気になったアイテムをタップして説明欄を見るとアイテムを具現化する。
「筋肉収縮:微の獲得書、使ってみますか」
パラりと書のページを一枚だけ捲る。すると勝手にどんどんとページが捲られていき文字が光となり浮き出てくる。少しの間レイン全体を覆うと身体の中に溶け込んでいく。
その瞬間、身体中を電気が走り力が出なくなる。床に両手をつき驚く。自分の手が腕がしぼんであることに気が付いた。
そう異能、〈筋肉収縮:微〉が引き起こしたことだった。レインはすぐにステータスを開き、筋肉収縮を一時的に切る。
「ダメージ判定が付いてますよ……」
回復ポーションを飲むレイン。
葉丸小話
読み終わっても書き直したりしているので、また読んでみたら少しだけ違うなというところがありますので読み直しも面白いと思います。




