闘いの終わり
レインはロックケンタロスの横へ回り込もうとするが、そう簡単には攻撃をさせようとしない。正面戦闘での闘いでしか望んでないようにもレインは見えた。
「どのみち倒されるかもしれない闘い。だったら、どんな闘いでも変わりませんか」
レインが駆けだすと同時にロックケンタロスもレインに向かって駆けだす。
「刺突」
ロックケンタロスの胴体に直撃……する前に左手の指で刀を摘まんでいた。そして、逆にレインの胴体に向かって槍を突く。
背中を地に付けて倒れ込んでしまう。
「刀だけは放しませよ」
レインはすぐに飛ぶように起き上がる。
「刺突」
摘ままれている刀に力を籠める。岩と鉄の擦れる音が響きながら刀が動き、ロックケンタロスの胴体をレインの刀が突く。
しかし、上半身だけが少し後ろへ傾くだけで、下半身の馬の身体は不動の姿勢のままだった。
「渾身、一刀両断」
いつかのゾンビナイトにやられた一瞬の隙も見逃さない一撃だった。
(斬ることはできますね)
身体が傾いていたため、直撃は免れていたが右肩から大きな傷をつくっていた。
レインは体を右に傾ける、頬から小さな傷をつくり血に見立てた赤い粒子が流れる。
「危ないじゃッないですかッ」
レインは自分の横にある槍を地面に叩きつける勢いで上から刀を振り下ろす。そしてレインの攻撃で、ロックケンタロスは槍を地面に落とす。
「一閃」
横から攻撃がロックケンタロスの胴体を斬る。これの攻撃は効いたようでロックケンタロスが後ろへと下がってしまう。
「攻撃はさせませんよ」
顔に向かっての突き、横からの斬撃、上段構えからの振り下ろし、どれもギリギリで避けるロックケンタロス。
次の攻撃へと仕掛けたいレインは、槍を落とした今しかないと攻撃の手を緩めなかった。
「技のアーツだけでは決め手に欠けますね」
そして消えかけていた魔法をもう一度発動させる。
「限界熱化」
レインの身体から白い蒸気が出始め、そこからの動きが大幅に変わってきていた。
右に行くと見せかけたフェイントを入れ、左から攻撃すると左に避けようとしたロックケンタロスに攻撃が当たる。
(やはりそうでしたか、俺の動きを観察して避けていたからあのギリギリで避けれていたんですね)
ロックケンタロスも自分の危機を感じたのか、スキルを使い岩の槍を作成した。
「ヤバいですね……」
レインは攻撃をさせないために槍を落とさせたのだ。それで互角以上に持ち込んだ闘い方を出来ていたのだ。
だからこそ、ここで武器を作成されたのはレインにとっては望ましくなかった。
「厄介ですね。あれでも使ってみますか」
レインはそう言うと何の策も練らずに、ロックケンタロスに突進を仕掛けた。いや、策を練らずにというのは間違いかもしれない。
「うッ」
ロックケンタロスの攻撃がレインに直撃する。
「激怒」
レインの周りが赤くなり、身体の制御が利かなくなり意思だけが残る。レインは地面を蹴り跳躍すると、一瞬でロックケンタロスの目の前に現れる。
刀を振り首を跳ね飛ばす。
《武士見習いのレベルが上がりました》
頭に響いてきたのは終わったことの証明だった。
葉丸小話
ネタが尽きてくると書いていくのが大変になってきました。
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