始動
「これは、なんでしょう」
壮一は、朝起きるとスマホに二つのメッセージが届いてあることに気が付いていた。
『本日は、宝くじ券を買っていただき誠にありがとうございます。そして、多田様の買った宝くじ券の一等が当たったことを報告させていただきます。』
「……」
壮一は、自分が宝くじを当てたことに驚いてしまい声を出すことができなかった。
自分は運がないと思っており(実際その通りだが)そう思い生きてきた。ギャンブラーではなかったが、この状況から逃げ出そうとした時も、宝くじも何度か買ったりもしていたが、ずっとハズレばかりで一度も当たることがなかった。そして、二つ目のメッセージを読むとそこには夢かと思うほどの内容が書かれてあった。
『多田壮一様が、フルダイブ型VRゲームテラセルドのテストプレイヤーに選ばれました』
壮一の楽しみは、ゲームとなっていた。今まで遊んでいたゲームと同じ会社が出すゲームに応募はしていたが、あたることはないだろうと思っていたため、その嬉しさはデカくつい微笑んでしまいそうだった。
そこから壮一の行動は速かった。会社に退職届を出し、当たったお金はすぐにVRで使えるようにした。
「さぁ!始めましょうか」
頭にVRを装着して、ベットに寝転がり起動した。
『初めまして新たな冒険者よ!ここでは名前と職業と種族を選んで貰います』
頭の中に直接話しかけてきているような不思議な感覚と共に、目の前にメニュー画面が浮き出てくる。
「名前ですか~以前から使っているものにしますか」
名前のところには≪レイン≫と付けていた。
「やっぱり以前から使っているのは、なかなかしっくりきますね」
次に種族に目を向けた。
「課金をすることで特殊な種族になれる?お金は、ありますしやってみますか」
原初人と書かれた項目が増えていることに気が付き選択ボタンを押した。
職業も決めたので始めようとしていた。
名前:レイン LV1
種族 原初人
職業 原初ノ魔法使い見習い LV1
武士見習い LV1
HP 80
MP 80
TP 80
物理攻撃力 80
物理防御力 80
魔法攻撃力 80
魔法防御力 80
異能
原初ノ適正
魔法
熱放射線
技
一閃
「これが俺のステータスですか」
この世界の都市〈第一セルド〉に一人転移したレインは、笑っていた。
レインは、身長178cm 髪は、黒色 顔は、普通よりイケメンぐらいです。