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奴隷の話

PV、ブクマ、評価ありがとうございます。



そして次の日、俺は昨日の疲れのせいで爆睡してしまった。レイナとの待ち合わせに遅れないように急いで支度をする。



「なんでキャル起こしてくれなかったんだよ!?」



キャルも寝起きっぽい顔をしていた。



「ふぇ……私も昨日食べ過ぎて寝すぎてしまいました。てへっ」



「おいおい……」



この妖精、ついに目覚ましにさえ使えないとは……女神様!出来れば返却したいです!



そんな事考えている内に支度が出来たので、俺は忘れずキャルにパンを与え、急いで宿を飛び出した。




急いでギルドに向かっている途中、3人組の冒険者達とすれ違ったのだが、1人だけ首輪つけてフードを被ってる女の子が居て気になったのでキャルに聞いてみた。



「キャル、あの女の子が付けてる首輪ってなに?」



「……げぷっ!あ、失礼。あれは奴隷の首輪ですね。」



ゲップしたぞ妖精が……朝食やり過ぎたか。まぁそんな事より奴隷の首輪かぁ。あるかとは思ってたけど、やっぱり居るんだな奴隷……



「そっか、ありがとな。」



––––––––––––––––––––––––––––––––


ギルドに着くとレイナがもう待っていた。後モルドも……



「どうしたの?遅かったわね。」



え?怒ってる?待たせすぎたか。



「ごめん。ちょっと寝すぎちゃって。」



「ふーん、ならいいわ。」



やっぱ怒ってるよね?



「あ……うん、ありがとう。」



そんな気まずい空気をモルドがぶっ壊してくれた。





「アニキー!!おはようございます!今日もアニキは最高っす!」



「う……うん、おはようモルド。」



「アニキ!今日は何のクエスト行くんすか?俺も一緒に行きますんで!」




朝から元気だなーコイツ。だが、ありがとう。機嫌悪いレイナと2人きりは正直気まずいからな。



「いやまだ決めてないな。来るならレイナにも聞いてみないと……レイナどう?」



「はい!超最強なアニキと最強のアネキと一緒に仕事出来るなら、俺はもう何もいらないっす!」




レイナが数秒の沈黙の後、口を開く。




「最強……ま……まぁ別にいいけど!あたしの強さについて来れるんならね!せいぜい怪我しないようにね!」




「あざっすアネキ!頑張ってついて行きますんで!」



どうやらレイナの機嫌は、まさかのモルドのお陰で治ったみたいだ。ほんと弟子にしてよかったわ。



「じゃあ、そろそろクエスト選びに行こうか!」




俺がそう言い、皆でクエストが貼ってある掲示板に移動してると、さっきすれ違った奴隷を連れてる冒険者達がギルドに入ってきた。



装備でも整えてきたのか?と思って見てみると、奴隷の女の子の頬にさっきは無かった殴られたような打撲があった。




「あたし奴隷連れてる奴らとは仲良くできないわ!見ていて腹が立つのよ!」



俺が見ているのに気付いたのか、レイナがいつも通り毒を吐いていた。



「確かにな……」



俺もそう思う。俺は転生者だから、この世界の奴隷の法は分からないが、いくら奴隷だからって無下むげに扱っていいものではない!……と思う。



そしておそらく、あの奴隷の頬の打撲は雇っている冒険者達につけられたものだろう。レイナは気付いていないが、俺は見てすぐに殴られた後だと俺の勘がそう言っていた。



幸運値1000越えの勘だから、絶対に当たってる筈だ。というか、それ以外の理由が見当たらなかった。




「アニキ、あいつら気に食わないんすか?やっちゃいますか?」



「いや、そんな権限俺達にはないからなぁ」



モルドの言葉にそれも良いかと思ったが、さすがに無理だ、怖い。まぁ助けてあげたいけど、俺には何も出来ない。これが現実だった。



「とりあえず、適当に依頼を受けようか。」



「そうね、ここに居ても時間の無駄よ!早く行きましょ!」



「そうっすね!アニキが良いなら、俺は何でもアリなんで!」



俺は適当に取った依頼を受付に持って行き、依頼内容を聞いて了承した。依頼内容は隣町の洞窟のコボルト討伐だった。ちなみにランクはEランククエストだ




「コボルトの討伐依頼だったよ!」




俺が依頼内容を伝えると、レイナは自信に溢れた表情だ。まぁあのゴブリンに比べたら楽勝なんだろうな。



「余裕ね!あたしの敵ではないわ!楽勝よ!」



「俺も戦闘は得意っすよ!アニキとアネキに俺の強さを見せつけます!」



モルドもやる気満々みたいだ。俺も前のダンジョンに比べれば少しだけ気は楽だった。




隣で受付していたさっきの冒険者達の依頼書を覗くと、どうやら俺達と同じクエストのようだった。何も起きなければ良いけど……





「じゃあ行こうか、コボルト狩りに!」







そして俺達はコボルトの居る隣町の洞窟へ向かった。







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