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36.apple

「全員、用意は整っただろうか」


 ルーヴァスの問いに、六人の妖精たちはそれぞれの表情で首肯を返した。


 七人は皆、各々の武器を手に物々しい雰囲気でリビングに整列している。ルーヴァスは他の六人に対し、


「ではこれより、任務遂行に当たる。各自、互いの行動を念頭に置き、対象を速やかに捕縛、または追討せよ。今回の対象は特に凶暴で知られている。傷を負った場合は、軽傷でも一度退却を心がけろ」


 ルーヴァスの言葉に全員が敬礼のような仕草を返す。


 兵隊みたいだな、と少しだけ思う。

 まぁ服装がそれぞれかなり適当なので、軍人らしくはないのだけれど。


「では、行くぞ」


 ルーヴァスが家を出ていく。それと同時に、他の六人も家を出ていってしまった。


「……。狩人、か」


 なんだかかなり狩人のイメージとかけ離れていた感じがするけれど、彼らはこれから狩りをしに行くのだろう。対象は凶暴だと言っていた。無事に帰ってきてくれるだろうか。


 というか。


「……軽傷でも、一度退却……?」


 その言葉に少し引っかかりを覚えたが、深く考えようとしたところで「おはよ、お姫サマ☆」と声をかけられて集中が途切れた。


「スジェルク」

「昨夜ぶり☆ 元気してた? ボクに逢いたくて逢いたくて泣いたり、」

「ぐっすり寝れた。心配ありがとう」


 にっこり笑いかけると、スジェルクは真顔で少し黙り込んだものの、「またまた照れちゃってー☆」と笑って手を振った。

 どこまでもおめでたい人だ。こういう鬱陶しくて周りがもれなく胃痛になりそうな奴ほど長生きするんだろうなぁ……


 ちょっと遠い目をした私を他所に、彼は例によって例のごとく胡散臭い笑顔を浮かべて、


「さてさて。ではボクたちもこの時間を有効活用しなくちゃネ☆ お勉強を始めましょうカ☆」


 そう言って一冊の本を取り出したのだった。

スライディング投稿ーーーーー!!!!!!




はい皆様お久しぶりですね!

もうかなりお久しぶりですね!


体調不良から脱出できない天音ですあはは。


はてさて。みなさまもうお気づきのこととは思いますが!


今日は、アレですね!


2月14日と言ったら、もうアレしかありませんね!


そうです、バレンタインデー!


かくいう僕はGODIVAをもらってうふふしてから来月返さなければならないことに青ざめたりしている状況ですが、みなさまはいかがでしょうか!


まぁなんにせよあれです、ハッピーバレンタイン!


…………なんて、僕が言って喜ぶ人はいないと思うので、ここはままてんのみんなで騒いでもらおうかなと思います(笑


ではでは、早速……


ままてんバレンタインを、どうぞ!





※本編とは無関係の内容となっております。予めご理解ください。


















主人公;…………


リオリム;お嬢様。先程からどうかなされましたか……?


主人公;……あ、じっと見ててごめん


リオリム;いえ、それは構いませんが……何か、お悩み事ですか?


主人公;まぁ、なんというか。……リオリム、今日が何の日かわかる?


リオリム;……? もしかして、バレンタインデー、ということでしょうか?


主人公;そう。今日はバレンタインデー。だから、妖精のみんなになにか渡したほうがいいのかなって思ったの。本命じゃないけど、普通に義理で、「家に置いてくれてありがとうございます」的なチョコとか


リオリム;チョコレートですか……今日お渡しになるのなら、早く作らねばなりませんね。ですが……今は深夜です。お嬢様もお疲れなのでは?


主人公;でも寝ちゃったら、今日の昼とか、夜に作る感じになっちゃうじゃない? みんなに見られながら作るのってかなり抵抗あるし……それにね。チョコを作るだけにせよ、この世界の材料がいまいち判っていない私にとってバレンタインはかなりハードルが高いの。だからリオリムに手伝ってもらおうかなって思って……


リオリム;あぁ、そういうことでしたか。申し訳ございません。私の浅慮で差し出がましいことを申し上げました。お許しください


主人公;あ、頭下げないで! こんな夜にこんなことを頼む私の方が頭下げなきゃいけないのに


リオリム;そのようなことはございません。お嬢様は、私の主です。お好きなように私を使ってくださって構わないのですから


???;そうそーう! 君は変なこと考えないで、普通にチョコを作ればいいんだよ~♪


主人公;あ、ピエロ


道化師;えっその呼び方なんかやだ。もっと格好良い名前で呼んでよ


主人公;だったら自分の名前を言えばいいじゃない


道化師;それは内緒~♪ はい、僕の名前はどうでもいいから、僕の提案を聞いてね♪


主人公;スジェルクも大変うざかったですけど、やっぱりあなたはほんとにうざいですね


道化師;継母ちゃん? シルヴィス君化してるから。怖いから。傷ついちゃうから


主人公;もうどうでもいいので早く進めてください……


道化師;僕泣いちゃうから。えーんえーん。……はい、まぁそこは置いておいて。リオリム君に頼る間でもない、僕がいるよ!


主人公;……は?


道化師;だから今日は僕を頼ろうね! はい、鏡を置いてこっちに来て~


主人公;えっ、ちょ……何でぇえええええ!?





~台所にて~



主人公;なんなんですか突然……私はリオリムに聞こうと思って


道化師;まあいいじゃないいいじゃない。僕だってチョコが欲しいんだよ


主人公;はぁ?


道化師;いつも彼女に作らされてばかりだからね……たまには欲しくもなるのさ


主人公;あぁ、あれですか? 彼女さんがいるのに倦怠期ってやつですか? 最低ですね


道化師;違う違う違ういくらなんでも彼女が恋人とか勘弁してほしいっていうか冗談じゃないっていうか。彼女っていうのは僕のパートナーであり、現在の対戦相手に当たる死神姫のことね。3人称として使っただけで別に恋人じゃないから。というかそもそも僕たちの場合性別がきちんとあるのかと言われても疑問だし……


主人公;まぁあなたの話はどうでもいいです


道化師;ひどっ!


主人公;なんであなたが私をキッチンに連れてきたんですか


道化師;そりゃ、リオリム君にはできないことを僕がやってあげようと思ったからさ


主人公;リオリムにできないこと?


道化師;リオリム君の場合は鏡越しにアドバイスは出来るけど、実際のお手伝いはできないからねぇ。だから僕が出てきてあげたわけ~♪


主人公;鏡越しのアドバイスだけで十分なんですけど……


道化師;冷たいこと言わないで~。それにね、こんな夜中に台所で何か作ってたら、物音で誰かが来ちゃうかもでしょ。そんなことにならないように、僕が結界張ってあげようかなってね。――天と地の狭間より、赤き道化師は君の名に、罪と夢を裁かんとす。奏でる音は断罪を、途切れた弦は罰を謳え。我、世界の行く末に、神と人との果てを見



主人公;な、なに? なにしたの?


道化師;結界を張ったんだってば、これで邪魔者は来ないよ~。ちなみに君もチョコレート作り終わるまで外に出られないよ~


主人公;はぁあ?


道化師;というわけで継母ちゃんはチョコレートを僕の分も含めて妖精たちにあげる分、8つ作ろうね!


主人公;……。もうなんでもいいです。あの、そういえば今更ですけどこの世界でバレンタインってそもそも通用するんですか


道化師;去年のハロウィンを思い出そうね! とりあえずここでは通じるという設定だよ!


主人公;……「ここでは」?


道化師;はいはい、細かいことは気にしない! そういうところをひっくるめて誤魔化すためにも「※本編とは無関係の内容となっております。予めご理解ください。」って


書いてあるんだから♪


主人公;……何の話ですか?


道化師;君は知らなくていい話だよ~。はい、そういう裏事情はいいから、これ、どうぞ


主人公;な、何ですかこれ?


道化師;チョコレートとー、その他もろもろの材料とー、チョコレートを使うお菓子のレシピとー、ラッピング用の道具とかそのあたり。手際いいでしょ☆ 褒めて褒め


主人公;わかりました、ありがとうございます。助かったのであなたはそのまま消えてください


道化師;ひどっ!?


主人公;あ、完成してから出てきてもらえますか。チョコを渡したいので


道化師;え、ほんとにくれるんだ? やったー、女の子からチョコレート貰うなんて初めてだから嬉しいな~


主人公;……とりあえず消えててもらえますか


道化師;うん、わかった☆





~しばらくして~



主人公;ピエロさんいますか


道化師;はーいここにここに。できた?


主人公;一応言われたとおり八つ作りました


道化師;こーれーはー……シフォンケーキ? チョコの要素ない感じするけど


主人公;なんかもうチョコレートにこだわる必要ないかなぁと思って。だから、はいこれ


道化師;これ僕にくれるんだよね!? えへへー、ちょっと嬉し


主人公;あ、食べないでください


道化師;え?


主人公;そのシフォンケーキは…………





~朝~



リリツァス;おっはよー! ひちっ


シルヴィス;おはようございます


ルーヴァス;おはよう。早いな、姫


カーチェス;ほんとだ、早いね。おはよう


ユンファス;あれあれ、早起きさんだね。おはよう。眠れなかったの?


ノアフェス;……若干疲れて見えるが、どうした。おはよう


エルシャス;……ぐぅ。……(首をふるふる)おはよ……ひめ


主人公;みなさんおはようございます。疲れてるとかそういうのはスルーでお願いします。はい、どうぞ(包装したお菓子を全員に配り


ルーヴァス;……。……? これは?


主人公;今日はバレンタインデーなので! 義理ですけど、皆さんに日頃の感謝をと思って、お菓子を作ったんです


シルヴィス;……毒でも仕込んでいるのですか?


主人公;仕込んでません!!!! そもそも毒を持っていません!! というか仕込む必要性がありませんよね!?


ユンファス;実は睡眠薬を入れてるとか


主人公;だから何かを仕込む理由がありませんよね!?


エルシャス;……じぃ


主人公;エルシャス、毒だのなんだの、仕込んでないからね?


エルシャス;…………えい(一口でシフォンケーキを頬張る


主人公;迷わず食べた!? この話題の流れで!?


リリツァス;おいしそーう♪ ひくちっ、俺も頂きまーす


カーチェス;あの、とりあえず座って食べようよ……


ルーヴァス;それもそうだな。皆、とりあえず席に着こう


ユンファス;はーい(全員席に着き


ノアフェス;……ふわふわしている


ルーヴァス;シフォンケーキだからな。随分と綺麗にできているが……いつの間に作ったんだ?


主人公;……今朝です


リリツァス;今朝!? ひくちゅっ、えっ、それって俺たちが寝てる間ってこと!?


主人公;まぁ……皆さんには出来た形でお渡ししたかったので。まかり間違えて失敗してるところとか見せたくありませんでしたし……


ユンファス;姫って頑張り屋さんだよねー。ねぇ、美味しそうだからもう食べてもいい? 僕早く食べてみたいんだけど


ノアフェス;……俺も気になる


主人公;え、あ、ど、どうぞ。美味しいかどうかはわからないですけど……え、エルシャスどうだった?


エルシャス;…………ぐぅ


主人公;聞いた私が間抜けでした


リリツァス;いっただきひちっまーす♪ はむっ……もぐもぐ


カーチェス;頂きます


ルーヴァス;有難く頂くとしよう。頂きます


シルヴィス;……(疑惑気味の視線でシフォンケーキを見つめたまま硬直


ノアフェス;馳走になる


ユンファス;いただきまーす


主人公;……ま、まぁシルヴィスはそうですよね……(しょぼん


シルヴィス;いえ、何というか。……ほんとに毒とか仕込んでいないんでしょうね?


主人公;仕込んでませんよ! もうそんなに疑うなら捨ててください……


シルヴィス;い、いえ、それは流石に……では……頂きます


主人公;えっ


ノアフェス;……新感触だ。見た目通りふわふわしている


ユンファス;ほんとだ、美味しいね。姫、お菓子作るの得意なの? 凄い上手、美味しい


主人公;あ、ありがとうございます


リリツァス;ふわふわ~!! へくちゅっ美味しい!! 甘さも絶妙でひちちっこれホール一つでも食べられそう!!


主人公;いえそれは流石にやめたほうがいいのでは


カーチェス;姫、お疲れ様。美味しかったよ、ありがとう


主人公;よ、良かったです。即席で作った感満載でかなり不安だったので


エルシャス;……しふぉん……おいしい


主人公;え、エルシャス起きて……なかった。寝てた。寝言か……


ユンファス;美味しすぎて夢にまで出てきちゃったんじゃない?


シルヴィス;まぁその……確かに悪くない味ですね。毒も無味無臭で……


主人公;入れてませんってば!?


ルーヴァス;……


主人公;る、ルーヴァス黙り込んでどうしたんですか? ま、まずかったですか!?


ルーヴァス;あ、あぁいや、そうではないのだが


シルヴィス;まさか毒が効き始めたのでは……


ルーヴァス;……いや、そういう訳ではないと思うのだが……。……まぁ、私の気のせいだろう。気にしないでくれ。姫、大変美味しかった。手間をかけてくれたのだな。ありがとう


主人公;いえ……(なんだったんだろう?)





~翌日の朝~



主人公;ふぁ……おはようござ……、……!?


7人?;……。


主人公;……は?


7人?;…………。


主人公;あの皆さんええと、ど、どうしたんですか? その……格好


シルヴィス?;どうしたんですか、というより、何をしたんですか、というのが私の言いたいことなんですが。貴女一体、何をしてくれたんです?


主人公;はい? な、何もしてませんけど


シルヴィス;思い当たるところが昨日の貴女のシフォンケーキ以外にないんですよ!!


主人公;し、シフォンケーキ食べたところでどう考えても頭にネコ耳は生えませんよ!!


ルーヴァス;……落ち着け、二人とも。確かに彼女の昨日のケーキが原因と決まったわけではない


シルヴィス;ですが貴方も口にした直後、おかしな顔をしていたではありませんか!!


ルーヴァス;あれは、シフォンケーキからおかしな力の気配を感じただけで……だが、姫はその気配と似てもにつかない。あれは人間ではなく、もっと底の知れない……かな


り不気味な力の気配だった


シルヴィス;なんでもいいですよ!! これをどうにかしてください!!!!


ノアフェス;……すごいな。皆、耳が4つ生えている。絵面的に面白い


ユンファス;まぁ面白いかもしれないけどさ……どうしよこれ。姫にネコ耳が生えるならともかく、何が悲しくて男のネコ耳姿を見なきゃいけないわけ


リリツァス;ぴょこぴょこするよこれ! へっちゅんっ本物だ!!


エルシャス;ぴょこぴょこ……ふわふわ


カーチェス;な、なんかかなり一部のひとは馴染んでるね。俺はその、かなり恥ずかしいんだけど……(はにかみつつ


リリツァス;だって面白いよこれ!! ひちっ


シルヴィス;なんで貴方は馴染めるんですか!!!!


ルーヴァス;落ち着け。とにかくこれが呪いなら、呪いを掛けた者を探さなければならない


シルヴィス;だから彼女でしょう!?


主人公;わ、私じゃありませんよ!


ルーヴァス;大丈夫だ、信じている。あなたはそんなことをする人ではない


主人公;る、ルーヴァス……ありがとうございます


シルヴィス;もうなんでもいいので!! 解呪方法はないのですか!?


主人公;わ、私に言われても


ユンファス;なんかもう僕、命に関わりそうでもないからどうでもいい気がしてきた


主人公;諦め早っ!?


ユンファス;こんなことなら姫にもシフォンケーキ食べて欲しかったなー。そしたら姫のネコ耳姿拝めたかもしれないのに。きっと可愛いだろうな~


リリツァス;あ、それ俺も見たい! へちちっ可愛いだろうね!! 


主人公;む、無理です。恥ずかしいので勘弁してください


シルヴィス;その恥ずかしい姿に我々を陥れたのどこの誰ですか!!!!


主人公;知りませんよ!! 私じゃないです!!!!


エルシャス;……? なに、これ……(机の上に1枚の紙を発見し手に取る


ノアフェス;どうした


エルシャス;……おてがみ? 「僕の恨みはこんなものじゃない。これで済んだことに感謝してくれる」


カーチェス;え、なにそれ?


エルシャス;おてがみに書いてあった……


カーチェス;貸して。……誰の筆跡だろう?


主人公;……(みんなネコ耳をぴょこぴょこ動かしながらいると、微妙に可愛いかも……)


ルーヴァス;カーチェス、貸してくれ


カーチェス;あ、うん。どうぞ


ルーヴァス;……。これも、おかしな気配がする。この家の者の気配ではない


リリツァス;もしかしたらへちっ、悪魔でも紛れ込んだのかな!?


ユンファス;それはないと思うなぁ。だとしたら僕が……というかこの家の住人が気づかないわけないと思うし


ルーヴァス;……。これは


リリツァス;へちっ、どうかした?


ルーヴァス;…………Sefira haw zida


主人公;て、手紙の文字が消えて……別の文字が浮かび上がってきた?


ルーヴァス;……「僕の気が済むまでそのままだからね。ふーんだ」……。なんだ、これは?


シルヴィス;呪いをかけたものの言葉でしょうが!! つまりいつ解呪されるか判らないということじゃありませんか。冗談じゃありません!!!!


主人公;ま、まぁまぁ落ち着きましょう……


シルヴィス;これが落ち着いていられるものですか!!!!


主人公;……。なんか、ごめんなさい……












~その頃~



道化師;めそめそ


リオリム;……


道化師;めそめそめそめそ


リオリム;…………


道化師;めそめそめそめそめそめそ


リオリム;………………


道化師;少しは反応してよ!!


リオリム;私におっしゃっていたのですか?


道化師;ここには君以外いないでしょ!


リオリム;独り言かと思っておりました


道化師;何さ、何さ。自分は嬉しいからって、ふんだ


リオリム;あの、お言葉ですが、何を言われているのやらさっぱり理解できないのですが


道化師;あげる(不機嫌そうに何やら突き出し


リオリム;……これは?


道化師;継母ちゃんから君へのバレンタインプレゼント!! もらえてよかったね! ふんだ!!


リオリム;……何を怒っていらっしゃるのですか?


道化師;怒ってないし!


リオリム;……では、何を拗ねていらっしゃるのですか?


道化師;あのさ! 拗ねてないからね!? 別に、あれだし。僕もシフォンケーキが欲しくて、なのに貰ってみたら僕のじゃなくて他の奴へのお届けものだったとかそういう訳じゃないし!!


リオリム;……何だかわかりませんが、それは、お気の毒様です


道化師;君に言われたくないし!!!! もういいよ、ホワイトデーまで7人のネコ耳解いてやらないんだから


リオリム;……別に、お嬢様に何もないのであれば私はそれで構わないのですが


道化師;じゃあなに! ホワイトデーに今度は継母ちゃんもネコ耳にして7人に見せつけてあげれば君も少しはうろたえるわけ!


リオリム;……。紅き道化師。申し訳ございませんが、私はあまり堪忍袋の緒が長い方ではありません。然様なことをなさるというのなら、私にも考えがございます


道化師;えっ


リオリム;お嬢様を弄ぶような真似だけは、くれぐれもございませんよう、お願いいたします


道化師;…………。はい、ごめんなさい








道化師;僕もバレンタインにお菓子をもらってみたいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!
















暗闇の中、何やら虚しい声が響いたような気がしないでもないが、その辺は無視して、とりあえず主人公たちはしばらくネコ耳にあたふたしましたとさ。

めでたし、めでたし。

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