本土爆撃、東郷とプラント、
ついに決行される『作戦:特急』
そして、何時も通りに哨戒活動を行う東郷
濃霧の中、東郷が見たものは!?
9月5日、
「全員!!帽振れぇぇ!!!!」
スピーカーに響く教官の声にその場の全員が帽子を振る
次々と滑走路を離れていく爆撃機、
その目的はただ一つ、『作戦:特急』がついに発令されたのだ
『沖縄陸攻隊』『九州陸攻隊』『四国陸攻隊』の三隊が今回の主役である
およそ十三時間の睡魔との格闘が始まる
一方で、
海上保安庁もピリピリしていた
今回の作戦がばれない様に何と、全艦艇に哨戒活動を徹底させていた
「う~む、こんな霧では何も見えんではないか」
四方八方見回しても霧、東郷は意味も無く双眼鏡を覗く
「しかし、この海域でこの霧は不自然だな、」
もし、合っていればここは小笠原諸島の沖合である、
三笠が言う
「艦長!針路変更の時間です!」
伝声管を声が通る
「分かった、南鳥島に針路変更、警戒態勢を厳となせ、」
伝声管に命令を送る
「八郎!気は確かか!、南方諸島をかすめる針路だぞ!」
注意を呼びかける三笠
「だからじゃよ、ここで一気に賭ける、」
何かを睨みつける東郷
「はぁ~、今度は何に勘付いたんだ?」
日本海海戦の記憶を思い出す三笠
「はは、奴の出鼻を挫く、」
凛とした態度で返事する東郷
哨戒は常に我慢比べである、
例えば対潜哨戒、
ここには確かに居る、しかし、精密な手がかりがつかめない、
ここで、潜水艦のほうから逃げ出せばあっと言う間に沈められる、
つまり、敵がボロを出すまで待たなければならない、
これが東郷の哨戒活動の土台である
「艦長、レーダーに反応有り!!かなりの大型艦です!!」
これを合図に伝声管が一気に騒がしくなる
「総員戦闘配置!!周辺海域を哨戒している第二航空哨戒艦隊に打電!!空挺団を送られたし!!」
間もなく霧に敵艦の影が映る、
「まだ大きくなるのか!?」
三笠が驚く、
影に近づけば近づくほど影は大きくなっていった
「何ってデカブツ何だ!!」
その影の大きさに東郷は絶句した
まるでこちらを飲み込もうとするかのように
影はまだ大きくなる
「空挺団間もなくです!!」
伝声管が声によって揺らされた
『そこの船止まりなさい!そこの船止まりなさい!』
拡声器で停船勧告を呼びかける
どうやらやっとこちらに気が付いたのか
上の方がざわつき始めて、ついに停船した
そこへ『新・九七艦攻』の大編隊が到着、
魚雷を落とすのかと思いきや、何と人を落としていったのだ
これは、哨戒艦隊が出来る空挺団であり、
普通魚雷をぶら下げるところに安全ベルトをした空挺員をぶら下げる、
勿論、一機に一人しか搭乗できない、
しかし、ジェット機並みのスピードを出すので体温保温対策が必要になっており
対策方法はとりあえず貼るカイロを無数に体のあっちこっちにくっ付けるのだ、
温度が下がったと思えば手でこすってカイロを反応させる、
そして目標地点に到着したら、水平爆撃の要領で空挺員を投下、
何事も無かったかのように帰艦する
投下された空挺員は素早くパラシュートを開き背負っていた機関銃を構えて目標に接近するのだ、
しかし、今回は晴れ始めてはいるが霧がかかっており何人かは海面に着水し三笠の甲板に引き上げられた
ちなみに感想が『何じゃこりゃ!!』だったそうだ...
着水した空挺員は即座に食堂に案内されストーブの周りでシチューをすすっていた
勿論、肉じゃがではないホワイトだ、
そんなかわいそうな空挺員を後回しに着地した空挺員は船の制圧をしていた
第二航空哨戒艦隊の空挺長は『名倉 昇吉』だ、
折り紙付きのベテランである
「何てでかい船なんだ、」
いちいち通路の地図を見ながら進む
およそ五時間後、
ようやく制圧完了の通信が届き
第二航空哨戒艦隊も到着した
それを待っていたかのように霧が急に晴れ始めたのだ、
晴れてみればびっくり、
想像を絶する大きさの船が堂々と鎮座していたのだ、
ローマ字表記で船名は『プラント』、つまり工場を意味していた
これには東郷も一瞬めまいがし、星がぐるぐる頭の周りを回っていたようだ
「ニミッツ級を収容可能なドック型工作船、目的地はミッドウェーか?」
三笠がヒエピタを額に貼る
「ミッドウェーしかないじゃろう」
頭の周りの星が消えたようだ
「あとは、陸攻隊だけか」
陸攻の向かう水平線の向こうのアメリカを三笠は見た
「この戦果だけでもでかいぞ、曳航作業を始めるか」
曳航と言っても日本まで誘導するのだ
ホワイトハウス、
「何だと!!プラントが鹵獲された!!!??」
酷く取り乱すロッジ
「いや、まだ本土の造船所がある、大丈夫だ」
自分に言い聞かせるようにして言う
→『だ、大統領!!主要造船所やドックが爆撃されました!!!』
緊急電がホワイトハウスに届く
「何だとーッ!!!!!このクソッタレ共が!!早く復旧しろ!!」
受話器が悲鳴を上げる
→『し、しかし、1t爆弾を無数に叩き込まれてるので目処が立ちません!!』
受話器の向こうから燃え盛る業火の音が聞こえる
「ぐぬぬぬ、出来るだけ早くだ!!」
乱暴に電話を切った
今回の爆撃で死傷者は出なかったのは不幸中の幸いである、
しかし、鹵獲により貴重な技術者一同がごっそりと持って行かれてしまったのだ
これが後々痛手になるとは誰も気づかなかった
基地に帰島した陸攻隊はそれぞれの県もしくは市から賞状が送られ
地元の住民とも関係を築いていた
特に子供たちからの憧れが多く
月一に祭りを開催するほどである
東郷と第二航空哨戒艦隊は間もなく長崎に入港し
海上保安庁と海戦隊は早速『プラント』の調査に踏み切った
これほどの大型船を収容するためのドックは無いため現在建設中である
ちなみに山本は視察の際にプラントを見て『お、おぉ、』と絶句したそうだ
作者:ヤッホヨーイ!!
名倉:はい、こんにちは、
作者:いや~、大活躍でしたねぇ
名倉:いえいえ、隊員にも迷子は出ましたし、
作者:ははは、でかいもんな、
名倉:ははは、でかいです...
三笠:頑張ったんだけど...
作者:東郷さんに良し良ししてもらったら?
三笠:う~ん、やめとくわ
作者:さて、ネタがそろそろ切れそうだから、募集かけようかなぁ...
三笠・名倉:何があったんだ!!?
作者:いや~、努力はしてるけど、どうしても次回作のネタを使いそうになる、
名倉:で、今回のは?
作者:脳みそを千切れんばかりに絞ったら出てきた
三笠:もう一回絞れば?
作者:、その場合はこの作品を曖昧に終わらせるかもしれん...
名倉:じゃ、頑張れ、
三笠:次回作のネタ使えば?
作者:駄目だ!まだあれは完全には練り上がっておらん!!
名倉:何処まで練った?
作者:後一歩のところ、
三笠:こっち優先にしたら?
作者:そうするよ、
名倉:では、
作者:また今度ッ!! Have a nice dayッ!!!
三笠:また会おう!!




