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旧聯合艦隊の艦艇、最後の戦いと矢川の叫び

北緯四十五度、西経百五十度、


北太平洋に旧聯合艦隊の最後の残存艦艇こんごうと旧エンタープライズが曳航された


これから始まる悪魔の実験、


物言わぬ黒鉄の城、


そして、幻と消えた巡洋艦、


これら全てが繋がる時、奇跡は起こった


北緯四十五度、西経百五十度、

恐らく、もう死に場所は決まった


「さて、これで私は艦長としての最後の仕事か」

そう呟くのは『矢川 修二』こんごう艦長


「せめて、最後のひと時だけでも艦魂という物やらを見たかった」

金色の懐中時計を懐にしまう


これで良いんだ、

『こんごう』という艦を愛してきた、

しかし、もう終わりだ、


「ヤガワサン、オリテクダサイ」

アメリカの水兵が片言の日本語を口から吐き出す


「いや、このままで良いんだ」

見向きもせず目の前に広がる蒼海を見る


「このまま、私はこの艦と沈みたい」

刻一刻と時間は過ぎる


「...ワカリマシタ」

そう言うと、水兵は艦橋から出て行った


ここで、

第三次最終防空強化改修(チューク奇襲時直前)によって生まれ変わったこんごうを見てみよう


第一煙突部にはさらに新たに六基の高性能四十㎜機関砲が増設

第二煙突部はハリネズミのごとくに十基以上の高性能四十㎜機関砲が増設されている

全甲板はパッと見、高雄に似ており、12・5㎝連装速射砲が三基設置されている

その為、ミサイルは後部甲板の六十一セルしかない


「ふぅ~、そろそろ時間なのかね」

ふと横を見る

窓の外には原子炉の抜かれたエンタープライズが堂々と鎮座していた


「二二式艦上戦闘機...第七.五世代型の戦闘機か」

今の空戦隊のF-3ともまだ互角に戦える戦闘機であり

開発されたのはあのユーラシア大戦時である


「パッと見、あれだなあれ、え~と...XF5Fスカイロケットみたいだな」

変わってるところは二基のジェットエンジンだけである


「全く、自分の国に殺されるって、いい気分じゃねぇだろうな」

そう言って所々さびが目立つエンタープライズの艦体を見る


「さて、お出ましか、アメリカ最新鋭空母群、ユナイテッド・ステーツ級、」

少しばかり影が見える巨大な艦体


ユナイテッド・ステーツ級:


・ユナイテッド・ステーツ

・ニューヨーク

・ロサンゼルス

・シカゴ

・ヒューストン

・フィラデルフィア

・フェニックス

・サンアントニオ

・サンディエゴ

・ダラス

・サンノゼ


「主要都市のオンパレードだ、イージスシステム起動!!、暗号:105.56、!!」

こんごうの封印されていたイージスシステムが動き出す


「ここのメインシステムは私の声でしか動かんよ、」

舳先の縄が解かれ、

こんごうが漂いだす

水兵たちも退艦しており、こんごうに座上するのは矢川ただ一人

イージスシステムも機関砲とオンラインする

唯一手動なのは操艦と三基の主砲である


「山本さんの言った通り、機関室にも暗号を掛けたからな、機関始動!!暗号:634、!!」

キイィィィィンンと音を立ててエーテルエンジンが起動する


「最高機密は守った、後はここで朽ちるだけだ」

そう言うと自ら操舵輪を握った


「森下さん直々の操艦術、使わせてもらいます」

そう言った途端、

艦内放送が流れ、イージスシステムの全起動を知らされた


「魚雷発射管用意、」

そう言うと後方両舷にある四連装魚雷発射管に魚雷が装填される


『準備完了しました』

電子音で艦橋に知らせが入る


「うむ、相変わらず早い...」

そう言うとユナイテッド・ステーツ級の鎮座する海域を睨む


「第一ローテが始まったか」

空を見るとユナイテッド・ステーツの攻撃隊が襲来した


「対空戦闘よぉーいッ!!」

鎌首を持ち上げる機関砲


「このまま、第十一ローテまで生き残ってやる!!」

葉巻を取り出し火をつけた


「長谷川、待ってろ、もう直ぐそっちに行くからな」

今は亡き前艦隊司令長官の名を呟く


矢川には見えないが、

砲等の上には金髪凛々しく

少女が立っている


「来い、アメリカ合衆国一家、このこんごうが相手だ!!」

ジャッと腰の日本刀を抜く


「どうせ沈むんだ!最後まで付き合うぞ!!矢川!!」

撃沈はこの演習が始まる前から決まってる


一方、艦橋の矢川、


「奴ら、全部発艦したか、まだか」

双眼鏡を覗きながら確認する


「全部発艦したら、お祝いの花火をぶち込んでやる!!」

なんせ、六十一セルの中身は対空ミサイルならぬ、対艦ミサイルなのだ


「全機発艦を確認!!撃てぇぇェェェ!!!」

次々と撃ちあがるこんごう最後のミサイル攻撃


一方、ミサイルの接近を確認した攻撃隊は対空ミサイルと誤ってしまい

上空でフレアやらチャフやらをばら撒きまくるがミサイルの目標は空母

航空機なんぞ目にも入らず、低空飛行でスルーした

これはおかしいと思った攻撃隊はやっとミサイルを対艦と確認

急いで空母に打電をした

これには空母の司令部はおっかなびっくりし

急いで対空戦闘命令を出すも

既にミサイルは直ぐそこまで迫っており

迎撃のしようが無かった

次々と空母に吸い込まれるミサイル

それぞれが五~六発あたり、

地獄と化した

これにぶちぎれた攻撃隊はこんごうに一撃加えようとするが、

その圧倒的弾幕と対空砲火によりバタバタと撃ち落とされるだけであった、


「デヤァァァ!!」

そう言って日本刀を振り落とすとまた一機エンジンが火を噴き海面に墜落する

パイロットたちはパラシュートで全員が脱出している


「この!!『マリアナの七面鳥撃ち』をそっくりそのまま返してくれるわ!!」

ゴウとまた一機撃墜された


『第十一ローテ終了、演習終了します』

電子音が終わりを告げる


艦橋では矢川がその場に座り込む


「ハァ...ハァ...久々に良い運動だ」

そう言うとエンタープライズのある方向を見た


「ふぅ、格納庫内に八十四機、甲板一杯に五十二機、これも全て処分されるのか」

そう呟いて空を見る

大きな翼が見える


「もう、覚悟は出来ている、来い、B-52ストラトフォートレス!!」

音が遅れて聞こえるのは恐らくかなりの高度をとってるからである、


「この爆撃で、とことん批判されろ!!天皇陛下ばんざぁぁぁぁぁぁぁぁいぃッ!!!!!!」

そう叫んだ矢川

それは砲塔に立っているこんごうにも聞こえた


「矢川...貴様と戦えて光栄だ、来世で会おう」

そうして目を瞑った瞬間

まぶたを閉じてても分かるほどの眩い閃光に二隻は襲われ

衝撃が走った


そして、

二隻と一人が消えた海域には悠々ときのこ雲が立ちはだかっていた


そう、

アメリカ合衆国は核実験としてこの二隻を選んだのだ、

ここに、旧聯合艦隊は一隻のアメリカ空母と共に終わりを告げた


これは日本本土にも伝わり

山本は握ったこぶしを開かなかった


「嫌でも仕事が減った」

この言葉は後に黒島がテレビ取材を受けた際に山本の言葉として言っている


しかし、

一人だけ、彼女たちは死んでいないと言う者がいた

『金剛』である


「本能がそう言っている、私は死んでおらんのだ」

そう言っていた


この言葉に山本は


「まぁ、多分過去に飛ばされたか、別の世界に飛ばされたか、どっちかだな」

と、喜びを隠せずにいた


そして、

こんごうと矢川、エンタープライズの行方を知るものはいなかった


一方、

消えたこんごうたちは光り輝く空間にいた


「う、ん?ここ何処だ?」

核爆弾の衝撃がまだ体に残っているのか視界がぼやけるこんごう


「おい!!コンゴウ大丈夫か!!」

慌てて駆けつけるのは二二式を満載したエンタープライズ


「ああ、大丈夫だ、それより!矢川!!」

二人は急いで艦橋に転移した


艦橋では矢川が目を瞑っていた


「むう~、ここは、一体?」

本日二本目の葉巻に火をつける


「...はッ!!俺の覚悟を返せェェェェ!!言葉も返せェェェェ!!!」

先ほどの覚悟が空ぶったようだ


ふと耳を立てると

話し声が聞こえてくる


『...だい..のようだ』


『そう..たいだな』


所々途切れてるがだんだんとはっきり聞こえると同時に視界もはっきりする


「!!、誰だ貴様ら!!」

とっさに何時も背中に担いでいる三八式を構える、いわゆる、アリサカ・ライフル


「!!、いきなり誰だは無いだろ!!って、見えてるの!!?」

エンタープライズが驚く


「...核爆弾の影響か?」

こんごうが頭の上に?マークを浮かべる


「誰だ騒がしいよ!!」

艦橋に誰かが入ってくる


「貴様こそ誰だ!」

日本刀を構えるこんごう


「ん?日本刀...まさか、大日本帝国!?」

少女が拳銃を腰に戻す


「ああ、大日本帝国だ」

葉巻を吸いながら矢川が答える


「やっと、やっと見つけてくれたんですね」

少女がその場に泣き崩れた


「ち、ちょっと待て、一体何がなんだか...」

エンタープライズの目が回転を始める


「わしが説明しよう、」

そう言うと、一人のおじいさんが出てきた


ん?お爺さん


「そう、お爺さんじゃ...って違うわい!!」

いきなり切れる『?』な爺さん


「爺さんでは無い!!あなた方人間は私のことを神と呼んでおる」

そう説明する神


ん?神?ははは、んな馬鹿な!!?


「そう、神じゃ」

エッヘンと威張るしぐさをとる、


「で、その神様が私らに何のようだ」

葉巻を吸いながら矢川が疑問をぶつける


「うむ、貴殿らにはわしから任務を与えよう、」

そう言うと紙を懐から取り出す


「う~んと、何々?『どうかあの世界の日本を救ってくれ』う~ん、って、えぇ!?」

エンターの目がまた回り始める


「あの世界?」

こんごうが疑問を投げかける


「そうじゃ、貴殿たちの元々の世界とは違う、別世界じゃ」

そう言って、杖の先っぽの水晶玉に映像を写す


「この世界の日本はアメリカによって消し去られるんじゃ、その日本を救ってくれ、頼む!!」

深く頭を下げる神


「それはいいとして、あんた本当に神様?」

矢川が聞く


「正式職業名は『多元宇宙時空検閲官』、別名、神様じゃよ」

そう言うと証明書を懐から取り出す


「は、はは、」

完璧に目を回したエンター


「じゃあ、コイツは?」

そう言って、こんごうが少女を指す


「ああ、彼女は『畝傍』じゃよ、この空間のドックでわしがイージシ艦に改造しておったが、運良く今日終わったんじゃよ」

途中でかんだことに気づかない神様


「イージス艦ですよ...」

矢川が苦笑いしながら訂正する


「うむ、そうじゃな、ついでに貴殿は艦魂が見えるようにしておいたぞ」

そう言って矢川を指差す


「あ、ありがたや~」

その場にひざまずく


「と、言うわけじゃ、転送する場所は、真珠湾攻撃前の機動部隊の直ぐそばでどうじゃ、では、幸運をいのっとるぞ!」

そう言うと反論も聞かないうちに指をパチンと鳴らす


「行ってらっしゃい、『矢川 修二』『こんごう』『エンタープライズ(遠龍)』『畝傍』」

そう言って手を振り見送った、


ここに、

矢川たちの新たな戦いが始まった



作者:さて、始まりました『航空母艦の艦生相談所』第一回のお客さんは、誰?


音:チリンチリーン!


作者:いらっしゃい...(青ざめる)


こんごう:...


作者:ど、ドウモ、こ、コンニチワ、(ダラダラ)


こんごう:...


作者:な、ナンノゴヨウデ?(ダラダラダラ)


こんごう:...死にさらせぇ!!!


作者:ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!すみませんでした!!!


こんごう:阿保が!!謝って済んだら警察はいらん!!!天誅!!!!


作者:グハ!!


矢川:ところで、俺たちどうなるんだ?


遠龍:そうだ、今後の展開は、


畝傍:そうですよ、


作者:今後の展開か?この小説が終わり次第、あんたが主役の小説を書く


こんごう:ん?宇宙艦隊や座敷わらしはどうした!


作者:まだ構想段階です...


矢川:その場しのぎかよ...


作者:すみません!!


遠龍:で、なんで『遠龍』なんだ!


作者:エンターのエンをとって遠龍、これでどうだ!!


畝傍:私はどんな風に改造されたんですか?


作者:ちょっと待って、ファックスが届いた、え~と何々、水中魚雷発射管が合計十六、その他は長十センチ高角砲と高性能四十㎜機関砲、プラス、イージシシステムでハリネズミ状態に...


矢川:あの神様スとシを間違えすぎだろ...


遠龍:ちょっと待った、長十センチ高角砲って砲身の寿命短くない!?


畝傍:そ、そうですよ!!どうするんですか!?


作者:それが、特殊合金使ってるから心配するなだって...


矢川:む、中々やるな...


こんごう:おい、私の砲塔員は!?


作者:向こうで集めろだってさ...


矢川:んな無茶な...


作者:仕方ないでしょ、神様だもん...


遠龍:次の小説でやっとレギュラーか!


作者:そうみたい、


こんごう:ふ、思う存分暴れてくれるわ


矢川:さて、操艦術鍛えんとな、


畝傍:やっと、やっと復活です!!


作者:ははは、では皆さん、


全員:また今度!!


作者:次の小説でぜひ出したいキャラクター、もしくはネタ、募集してるよ!!

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