表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/40

長官と長官、己の全てをぶつけるラバウル決戦

ついに対敵した


大太平洋艦隊と聯合艦隊第一艦隊の空母たち


ハワイの屈辱を晴らさんと、


日本の未来を守ろうと、


刻一刻と迫り来る攻撃隊


メンツを賭けたラバウル決戦

この日、

奴は珍しく私の部屋に直接来た、


「失礼します、山本長官」

そう言うと私が挨拶せんうちに口を動かす


「今回の航空指揮権、私目に譲ってください!!」

そう言うと深々と頭を下げた、


元々航空指揮の得意ではない私にとっては願ってもいない条件だった

五秒も経たずに私は返事した


「ああ、勿論だよ、小沢、頼んだぞ」

そう言って、

お互い敬礼した、


そして現在に至る


「発艦始めェ!!」

双眼鏡を片手に張り切る小沢


「敵攻撃隊も発艦を始めたもようです!!」

立て続けの艦橋に報告が入る


「相手はカタパルトか、五分五分だな」

そう言って、敵艦隊の上空に舞い上がったゴマ粒を双眼鏡で確認する



大太平洋艦隊、


「生まれ変わってみれば、日本とまた戦争か」

そう言うと少女は金髪の頭をかきむしる


「全く、太平洋戦争中はマジで恨んだからな」

やるせない思いをため息として吐き出す


「仕方ないんだ、大統領が変わってからこの国も変わった、」

そう言うのは、懐かしのハーダー

現在は整備士ではなくエンタープライズの艦長に就任している


エンタープライズは、ジェラルド・R・フォード級の3番艦としてまたこの世に生を受けた

姉妹の中では末っ子だが、その戦歴の深さで姉たちからも慕われている


「だが、侮ってはならない、ニミッツ長官はそう言っていた、それに比べ、うちの国の大統領は」

ブツブツと文句を口から吐き出し続けるエンター


「ああ、ルーズベルト以来だな」

かつて、

公約に戦争しないを掲げて戦争を望んだ大統領を思い出す


「三段空母...試行錯誤の時代に生まれた我々の大先輩、ホウショウさんを会わせてあげたかったが、大統領の決めたことだ、逆らえないよ」

ハーダーはため息をつきハワイの日々を思い出す


「あの方の命ももう直ぐか」

こぶしを強く握りエンターは悔やむ


「さて、戦闘配備命令が届いた、嫌でも戦わなきゃな」

既に上空でスクランブルを組んでいる戦闘機をハーダーは見た



聯合艦隊第一艦隊


「直援の零戦はどうすればよろしいでしょうか!」

艦橋に報告が入る


「...攻撃隊の装甲は厚い、全機手元に残せ」

つまり、攻撃隊は丸裸である


「分かりました」

そう言うと艦橋にまた静けさが戻る


「攻撃隊は準備が出来たようだね、」

そう言った途端、艦橋に無線が入る


→『もしもし、阿部だ、準備が出来たから、攻撃命令を下さい』

単純な内容である、


「行って良いぞ攻撃隊、」

そう無線に喋った途端、攻撃隊が敵空母を我先にと目指し始めた


「奴ら、血の気が盛んだな」

小沢は双眼鏡を覗き感心していた



大太平洋艦隊


「攻撃隊用意が出来たそうです!!」

中央戦闘指揮所内は命令が飛び交い渦巻いていた


「了解、二ホンとはほぼ互角、しかし油断はするな!奴らは我々の度肝を抜くときがある、総員、心してかかれ!!」

マイクが帽子を深々と被りなおす


「来い!、Admiral・Yamamoto!」

その場の全員が真剣になる、無論、この言葉はマイク自身に向けられたのか、はたまた乗組員に向けられたのかは、彼自身しか知らない



聯合艦隊第一艦隊


「敵機襲来!!対空戦闘用意!!」

その命令が出た途端、うな垂れていた高性能12.5cm高射砲、高性能四十mm機関砲が鎌首を上げた


「撃ち方始めぇぇぇぇ!!!!!」


いっせいに我先に戦果を挙げようと高射砲、機関砲が火を噴き、近接信管が取り付けられた弾を吐き出す

見る見るうちに危険な黒雲が当たり一面に広がる


「ん!?敵弾が直進対艦ミサイルに変わっております!!」

見張り員の一人が叫ぶ


「ムウ、敵も本気か...」

そう言って天城の操艦員に合図を送る


現在、旗艦は臨時的に天城に渡されている、


「了解、バレルロール始め!!総員体を固定しろ!!」

そう言うと舵を切り、尚且つ舵輪受け軸を倒す


戦闘機においてもこの技は高等戦術の一つで

回転しつつ相手を前に誘い出すのだ、

今回はミサイル回避用に役立ってもらおう


「う、凄い重力だ...」

決して若くない体を小沢はたたき起こす


「他の空母は!!」

小沢が確認する


「今のところ損害なし!!赤城が一機撃墜!!」

やるなと思った小沢


現在空は縦横無尽にミサイルが駆け回り、

空母が曲芸飛行のごとく激しい旋回運動を行っていた


さて、我々は、ギリギリの状態で出撃している坂井機に目を向けてみよう


「この!チョコマカと!」

そう言いつつも敵のジェットエンジンに機銃弾を叩き込む


「ふう、次!!」

そう言うと操縦桿を倒し次の目標に狙いを付ける


「榛名、霧島、まだ戻ってこんのか!?」

現在、流石に四空母の放つ対空砲火には限りがあり

やはり戦艦たちのほうが部がある


「コイツ!零戦に巴戦で勝てると思うなよ!!」

あっと言う間に背後を捉える


「一丁上がり!!」

軽快な音を立てて機関砲が敵機の後部に炸裂した


「次...」

言いかけた途端、

坂井機に無数の銃弾が直撃する


「ック!!お灸をすえてやらぁ!!」

グオっと青い空と海が一回転する


「奴さん射的の的になりたいようだな!!」

重力を利用し加速した坂井機はあっと言う間に後ろを取る


「くら...」

言いかけた途端、

不思議な声を耳にした、

しかし、ここは戦場、既に敵機には機銃弾が叩き込まれていた


「誰だ!」

後ろを振り返る


「私ですが」

飛行服に身を包んだ少女が零戦の上に立っていた


「!!、まさか飛魂!?」

坂井が頭の中のワードを検索する


「今は戦いに集中してください」

少女が日本刀を構えながら言う


「了解、合点承知の助!!」

グオっと勢い良く突き進む


その後、

零戦隊の必死の防空と

空母の回避運動が実を結び、

被弾は高雄の一発の抑えられた



大太平洋艦隊


聯合艦隊第一艦隊が攻撃を受けてるとき、

大太平洋艦隊も攻撃を受けていた


「敵機直上!!急降下!!」


「迎撃始め!!」


「2時方向魚雷を確認!!」


「面舵20度!!」


「おい!CIWSが弾切れだぞ!!」


「誰か装填に向かえ!!」


命令の嵐で沸き返った中央戦闘指揮所

しかし、次の号令で一気にさめる


「敵機直上!!急降下!!」

間に合わない、と誰もが悟る


爆弾は吸い込まれるように飛行甲板に向かっていった


「こ、来ないでぇぇぇぇぇ!!!!」

必死に拳銃を乱射し何とか打ち落とそうとするジェラルの姿を艦橋のマストの上に確認できる


次の瞬間、鈍い金属音が艦内に響きを立ったと思うと衝撃が艦体を襲う


「ウ!!ック!!」

何時もいている服を鮮やかな赤が染め上げていく

同時に何か熱いものが込み上げてくる

ジェラルはその場に大量の血を吐き出した


「ケホケホ!、ハァ...ハァ...これで、着艦は不能ね」

自分の飛行甲板を睨みつける

怖いほど大きな黒い穴が開き火災も起きていた


「意識が...」

そう言うとその場に倒れこむ


一方、エンタープライズは


「クソ!!対空火器が少なすぎなんだよ!!」

愚痴りながら次のマガジンをセットする


「ック!何て頑丈な野郎だ!!」

弾が命中しても一向に墜落する気配がない深緑の攻撃機に向かって愚痴をはく


「チッ!もう弾切れか!」

現在、エンターの足元はマガジンの山が出来ていた


「ん!!雷撃機!!」

低空飛行で迫る雷撃機をエンターは見た


中央戦闘指揮所も気づいており

艦は現在取り舵一杯で回避しようとしている


「CIWSには常に装填員が付くように!!ラッキーエンタープライズの力を見せてやれ!!」

必死に命令を出し続けるハーダー


「敵機直上!!急降下!!」

中央戦闘指揮所に悲鳴が響く


「10時方向魚雷を確認!!」

上と下からの挟み撃ちである


「舵を戻せ!!撃沈だけはさせるな!!」

次の瞬間、

鈍い金属音が艦内に響く、

が、何も起こらない、

なんと、エンターはここでも幸運を発揮させていたのだ

落ちてきたのは不発弾だ

舵を戻したことにより魚雷も回避した


「コイツの幸運は、本物だ」

そう呟くはハーダー


「敵攻撃隊引き上げます!!」

深緑の攻撃機が母艦、帰るべき場所を目指し飛んでいく


「これで、終わったか、被害報告、」

そう言うと次々と情報が入ってくる


「ジェラルド・R・フォードは爆弾1発命中魚雷2本、

ジョン・F・ケネディは爆弾の被弾は無し、魚雷を3本、航行に支障が出始めております

エンタープライズは爆弾1発命中、しかし不発弾、

エンタープライズ以外は応急処置をしていますが、

ミッドウェーでの本格的な処置が必要と思われます」

報告が終わるとハーダーが呟いた


「...これは、絶対に撤退だな」

その場に全員が顔を暗くする


同じような報告書はマイクの元にも届いており

判断を迫られていた


「...仕方がない、撤退しよう、帰等した攻撃隊はローテーションでエンタープライズに任せておこう、帰ろう、ミッドウェーに」

そう言うと長官室に姿を消す


こうして、

南太平洋での戦いは終始聯合艦隊が優勢のまま終わりを告げた



作者:ヤッホヨーイッ!


金剛:たく…早く進めろよ


作者:感想、お便り、


金剛:待ってるぞ


作者:また今度ッ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ