南方諸島の戦い
ついに南下を始めたアメリカ大太平洋艦隊
その攻撃目標はなんと東南アジア諸国連合と南太平洋諸島群、
西カロリン諸島、マリアナ諸島、東カロリン諸島、マーシャル諸島、ギルバート諸島、エリス諸島、
これらの南太平洋諸島群を日本は守りきれるのか?
南方諸島の攻防戦が幕を開ける
6月14日、
「何?、大太平洋艦隊が総出で出撃しただと?」
電話を取った山本が眉間にしわを寄せる
「で、敵の目的地は、」
メモを用意した山本
→「敵は恐らく、ウェーク島を基地に改造する気です!!」
「...甲板に予備の戦闘機乗せてたな」
山本が勘付く
→「は、はい、」
「あ~ぁ、こりゃ、聯合艦隊総出撃だ、黒島を呼んでくれ!」
ファックスの紙を見て眉間にしわを寄せる
「はッ!黒島です、」
バンと扉が開く
「あ、黒島戦略参謀、これ、作戦を練ってくれんか」
紙を渡す山本
「あ、はい、これまた大戦力ですなぁ」
紙を見て目を丸くする黒島
「相手の陸上航空戦力は、ミッドウェーのと足しておよそ、八百八十七、艦上機は、千六百二十五、こっちは、天城型で二百十六、信濃で二百二十五、翠鶴型で六十、閃鷹型で三百二十四の、合計八百二十五機、あっちの方が圧倒的だな...」
そろばんを叩く山本
「...信濃って、凄いですね」
一艦で圧倒的搭載量を誇る信濃に唖然とする黒島
「だが、敵さん防御面を全然直してないぞ、相変わらず五隻の護衛艦でカバーしようとしている」
そろばんを引き出しにしまいながら言う山本
「それと、山本長官、一式陸攻の改装が完了した模様です」
黒島がメモを渡す
「よし、信濃に乗せよう、格納は出来ないが飛行甲板に固定して置くように」
山本が指示を出す
「最後部ですよね?」
黒島が聞く
「最後部のほかに何処があるんだね?」
山本が言う
まず、
今回の改装でその航続距離は勿論、
エーテルエンジンのスピードに耐えるために全面的に重装甲化、
さらに、八百キロ爆弾または魚雷を二発抱けるように改造されている
二ついっぺんにも詰めるよ!一発ずつだけど...
「まぁ、とりあえず信濃に乗せておくように」
山本が言う
「分かりました、あと、出撃はやっぱり大和などの改装がありますので、二十日以降になります」
黒島が言い残し出て行った
「さて、忙しくなりそうだ」
そう言って立ち上がりどこかへ向かう山本
「五十六はん、何処に?」
いつの間にか後ろに赤城がいた
「ん?陸攻の所に」
そう言って帽子を被る山本
「搬入明日やろ、今日は付き合ってもらうで」
そう言って山本の手を引っ張り部屋に引きづりこんだ
「あ、え、ちょっと...(バタン)」
...引きずり込まれたとしかいえない、
さて、
赤城がなにやろうと、
こっちには関係ないので、
翌日、
信濃上空に一式陸攻が到着
甲板にワイヤーが張られ、着艦体制がとられた
そしてさらに、現在乗ってるのは戦闘機乗りのため、
海戦隊全体で一式陸攻のパイロットを探していた
そして、
ぎりぎり着艦、
後部飛行甲板でがんじがらめにされた
「いや~、あぶなかったね、ギリギリだったぞ」
双眼鏡を覗く山本
今は赤城艦上から見ている
「発艦もギリギリなんです」
黒島が言う
「そうだろうな、爆弾一発と魚雷一発を抱かせるんだからな」
山本が呟いた
「仕方ありませんよ、今度の作戦は総力戦ですから」
そう言うのは井上航空参謀
「ははは、雷撃も爆撃もゲームみたいに無補給では出来んからな」
そう言う山本
「そういえば、一式陸攻になんか搭載されてましたよね」
黒島が切り出す
「ん?、ああ、あれはね、電波折曲機三型でね、機内は、まぁ、片道通行になったがな、作動させる時は調節員も乗るし、機械の前に陣取るから、作動中は後ろにいけないね」
よするに、
早期警戒管制機の内部を想像すればいい
「で、どんな効果なんですか?まさか一人だけ隠れるようでは」
井上が聞く
「とりあえず、味方航空機を識別信号で判断して、その場にいる味方航空機をカバーする」
説明する山本
「つまり、今回は目視できるまで気づかれないって事ですか?」
黒島が確認する
「そうなるな、何しろレーダーでは映らんからな、」
山本が言う
「じゃあ、何に映るんですか」
井上が聞く
「双眼鏡を覗く乗員の目」
そう言って目を指差す山本
「ははは、うまく言いましたね」
そう言うのは黒島
「近代戦じゃあ、レーダーに頼りすぎるところがある、そこを突くんだ、急降下爆撃だってそうだ、迎撃がスピードに追いつけん、雷撃は、敵の針路さえ読めれば一撃で命中できる、今の誘導魚雷よりはましだ」
そう言って双眼鏡で固定される一式陸攻を見る山本
「ははは、歴史がどんでん返しですな!」
黒島が笑いながら言う
「で、出撃日程は、そして、作戦行動は?」
山本は黒島に目を向ける
「まず、我々がこの艦隊の俊足を生かし二十五日に全艦出撃、敵の地上基地を潰します、次に遅れて第二艦隊が到着し、一気に敵空母を沈める、これが今回の作戦の大まかな説明です」
黒島が胸を張りながら説明した
「ははは、じゃあ、風呂に入れよ」
黒島の体を指差し山本が言う
「はい!分かりました!!」
そう言って駆け足で艦橋を出た
「やつめ、風呂に入らんかったのか」
井上が眉間にしわを寄せた
「仕方がない、戦略参謀だから許してやってくれ」
山本が言う
「しかし、今回の作戦、前半はあの一式陸攻がいないのだぞ、発見されるんじゃないのか?」
井上が山本に詰め寄る
「...今回が敵さんのレーダーの最後の表舞台だ、発見させてやろうじゃないか、当日の天気は濃い曇り、上空ぎりぎりまで前進し、発艦させる、勿論、艦砲射撃も行う」
山本が作戦計画書を読みながら言う
「だったら、艦砲射撃で敵空母を潰してくださいよ」
井上が言う
「武士の情けだ、まぁ、カサブランカ級は考えておこう」
山本が笑いながら言う
「さて、お!、では私はこれで失礼します、一式陸攻が気に成りますので」
そう言って井上は艦橋を出た
「さて、最近忙しかったし、久々に赤城の相手でもしてやるか」
そう言って帽子を被りなおし山本は艦橋を出た、
こうして、
南太平洋の戦いは刻一刻と迫っていた
作者:ヤッホヨーイ!!
三笠:今回やること無いから先進めろよ
作者:いきなりネタバレはいかんだろ...
三笠:さっさとやる、
作者:本文中にも在りました通り、一式陸攻のパイロットを募集中
三笠:え~と条件は...
作者:終戦まで生き残ったです!!
三笠:では、皆の衆!
作者:また今度!!




