作戦開始
12月30日
大晦日間近のこの日のために集まった陸戦隊大型艦艇延べ六十一隻
上陸用格納式小型艇延べ二百十隻
航空支援機延べ八十八機
追加艦艇六隻
この大戦力が今動き出した
「おお、あれが、朝日型工作艦、」
その独特の艦形はまるでタンカーのようである、
しかし、艦橋は艦首の方にあり昔の駆逐艦を連想させられる
おまけに、巨大で長いバルパス・バウは推進機関の二重反転プロペラを採用し
艦体を引っ張っていた、勿論、翼の先端にもエンジンが付いている
「全く、武装は何もなしか、無用心すぎないか?」
神州丸が聞く
「大丈夫だ、あの艦には電波折曲機二型が配備されている、見つかるはずが無い」
既にその巨大な艦底は陸戦隊の上空にあり、
距離感を奪うほどだった
「よし、会議の時間だ、じゃあ、あとでな」
そう言って艦内に消えた加宮
「ああ、頑張って来い」
そう言って手を振る神州丸
会議室、
「さて、我々の真の目的をここに発表しよう」
そう言って呼吸を整える加宮
「我々の目的は、ウナラスカ島の航空基地、または航空施設の破壊、それだけだ、」
と、ここで手が挙がる
「海戦隊は何も支援しないのか?」
「支援は、あの六隻で、詳しく説明すると、あの六隻の内部には、大和型戦艦も整備できるほどのドックが完備されている、つまり、ドック一杯の爆弾を事前に航空基地に落とし、我々は、最後の仕上げをやって引き上げる、これが今回の作戦だ」
あたりを見渡し手が挙がってるか確認する加宮
「よし、直ちに作戦準備だ、解散!!」
この命令が出されたと同時に
旗艦『朝日』率いる機動工作隊が北上した、
機動工作隊、
「今回の作戦内容は説明した通りよ、全員心してかかってね、いい?」
朝日があたりを見渡す
「では、解散、自艦に戻って戦闘準備よ」
そして、部屋は光の包まれ朝日と盛岡が残った
「貴方も早く持ち場に着きなさい」
盛岡に向かって言う
「俺はドック勤務なんだ、整備する艦はまだドックにいない」
爆弾まみれのドックは今、閉鎖されており、ドック勤務者は待機を余儀なくされている
「あ、......ちょ、ちょっと付いてきて、」
顔を赤くして朝日が言う
「なに?、トイレか、一人で行けよ、」
呆れて物が言えない盛岡
「だ、だから...」
顔がさらに赤くなり目が泳ぎだす
「なに?はっきり言ってください」
耳を傾けた
「もう!!あんたが昨日夜に怪談話をするのがいけないんでしょ!!」
既に、目が渦巻き状態の朝日
盛岡のほっぺに平手がとんだ
「...すみませんでした」
足をくの字にまげて座り
さらに両手を地面に八の字に置く
そして、頭を地面につけ
土下座の完成...
「は、早く!!」
と、盛岡の手を引っ張り部屋を出た
さて、
こんな事をしてる間に眼下には航空基地の滑走路が雲の隙間から顔をのぞかせていた
「測敵始め!!」
盛田艦隊司令官の命令が出された
臨時仮設照準機がカチリカチリと音を立て目盛りを合わせていく
「照準良し!!ドック扉開きます!!」
測敵員が報告する
ガガガと音を立て艦底がゆっくりと開き始める
「投弾!!」
ドック内の爆弾たちが我先にと重力に吸い込まれていった
「着弾確認!!」
下を見ると次々と爆弾が命中し滑走路は炎上していた
「良し、最終目的地へ向かう、針路を東に取れ!!」
盛田が命令を出す
陸戦隊強襲艦隊、
「着弾炎上!!よし、上陸開始!!」
加宮が命令を出した
艦舷側のハッチが開き次々と上陸用格納式小型艇が海に浮かべられる
エンジンを掛け、ウナラスカ島へ向かう
「よし、航空支援機発艦準備だ!!」
すると、エレベーターが動き甲板上に航空機を並べていく
「空戦隊のFー3を拝借して来たかいがあったわ」
そう言ってうなずく加宮
ちなみに、F-3の外見はA-10 に似ているが、
F-3はA-10 とは違い、軽く空中戦も出来る機体になっている
「さて、空戦隊の実力を見せてもらいますか」
そう言って双眼鏡を手に取った
ダッチハーバー湾内、
ここには、
山本の真の目的があった
湾内に停泊する艦体の数は六隻
そして六隻は今、塩害と寒さによって
その命の灯火が消えようとしていた
「私、死んじゃうのかしら...」
艦体のあっちこっちで浸水が起こり始めていた
「駄目よ、そんなことを考えちゃ、」
こちらの方は標的艦にされたらしく、上部建造物が無残な姿になっていた
「私たち、これで最後なのね」
うずくまって泣く少女
「最後の最後が、こんな姿なんて」
体のあっちこっちに巻かれた包帯が物語る
「小沢さん、最後に会いたかったです」
姉の懐に身を寄せる
「ああ、だが、それは叶いそうも無いみたいだ」
窓の外を見る
現在、湾内は氷が張っており、
その巨体を支えてもらっていた、
しかし、その氷も現在ひびが入り始めていた
チュウゥゥン、チュウゥゥンと氷河が割れる時と同じ独特の音を立てて、
確実にひびが迫ってきている
「どうやら、運も尽きたようだわ、お姉ちゃん、また来世に会いましょう」
窓の外に視線を向けていった
「武藏...約束よ」
指を差し出す大和
「サヨナラは言わない、いいね、飛龍」
涙を袖で拭く蒼龍
「うん、分かった」
そう言って寄り添う飛龍
「小沢さん、来世でも愛してます!」
姉の翔鶴に抱きつく瑞鶴
「ねーねー、おれは?」
ちょっと傷ついた翔鶴
すると、空から大きな黒い物体が降ってきた
「...終わり、ね」
流石に怖気付いた武藏が姉の大和に抱きついた
物体は六隻の近くの氷を砕きやがて、
六隻は湾内から姿を消した
「...ん?」
武藏が目を開ける
ちなみに、この時点で気絶していないのは翔鶴と武藏だけだ
「あ~、何かこう、浮いてるようで気分悪い」
血の気が引いていく翔鶴
例えるなら車で酔った人
「まって、あれは一体何なの?」
姉の大和の会議室に今、全員いる
その会議室の窓を開ける
何かがくっ付いてる
「何なんだありゃ...」
翔鶴が絶句した
「とにかく、甲板に出ましょう」
そう言ってワープする
ここでなら確認できた、
今、大和は霧のような物に包まれており
艦体には鎖の付いた丸い物体が吸い付いていた
「何よ、これ、」
鎖は上のほうまで続いており、
霧ではっきり見えなかった
「これってあれか、いわゆる、『お迎えが来た』って奴か」
そう言うと、その場で胡坐をかく翔鶴
「そうみたいね、天国って、こんな物を使って迎えるんだね」
そう言って、視線を丸い物体に向ける
「おい、霧が晴れるぞ」
胡坐をかいている翔鶴が言う
スウと光が差し込み目を瞑る
そして、目を開けてみた光景にまたもや絶句した
「なぁ、武藏、これって有りか?」
「...嘘でしょ」
彼女たちの見ている光景は紛れも無く、
あの『朝日型工作艦』六隻が自分たちを格納している光景だった
「助かったのね、」
迫り来るその巨大な艦体にむしろホッとする武藏
「ああ、そうみたいだな」
ドックを見回す翔鶴
まもなく、
朝日のドックは大和をぎりぎり格納しその巨大な扉を閉め、
ダッチハーバーを後にした
この二時間後、
陸戦隊は見事に島の航空基地、もしくは設備を無力化に成功
こちらも帰途の付いた
かくして、
海戦隊のア号作戦
陸戦隊のダ号作戦は
見事成功のうちに終わった
作者:徹夜主義復活!!そして、ヤッホヨーイ!!航空母艦です!!
三笠:で、この前の話はどうなったの?
作者:まぁ、結局二つともやるでまとまりました、
三笠:何時やるの?
作者:この小説が完結してから、
三笠:はぁ~、気が遠くなりそう
作者:そういうこと言わずに、ゲスト~!!
高雄:ねーねー作者、出番無くない?
作者:そ、そ、そ、そ、そんなこと無い!
三笠:安心しろ、捌いといてあげるから...
作者:う、お、オーラがどす黒い...
三笠:さて、どう捌いてやろうかな~
高雄:こ、これが、尊敬していた三笠元帥だとォ...信じられません...
三笠:私は、スパルタだからな
作者:スパルタだからって、人を刺身のように捌こうとするな
三笠:じゃあ、三枚卸がいいのか?
作者:よくないってば、
三笠:じゃあ、サイコロステーキに
作者:押し倒したろうか!!
三笠:ははは、怒るなよな
高雄:そうですよ、
作者:日本刀持った奴に怒るなっていわれても説得力ないだろ
三笠:じゃあ、スタンガン...
作者:お前のポケットは四次元か!?
三笠:ははは、騙されてやんの
高雄:ねーねー作者、出番少なくない?
作者:考えておくよ...では、
三笠:小説の中でまた会おう!!
高雄:まったね~




