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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

10万字ブーストの正体を追え! 底辺作家・南乗七史の場合

作者: 南乗七史
掲載日:2026/03/11

 このエッセイを開いたという事は、きっと10万字ブーストという都市伝説をご存知なのでしょう。ならば説明は不要でしょうが、語りたいのであえて言います。10万字ブーストとは、執筆している小説の文字数が10万字を越えたら閲覧数が跳ね上がるよ、という夢のようなお話だ。その都市伝説を信じる底辺作家は多いはず。大丈夫、恥ずかしがる必要はありません。かくいう私も10万字ブーストに期待を寄せていた者ですから。


 なので、2026年1月24日に投稿を始めた自著『異世界貴族に転生したけど思ったより不満だったので』が10万字を越え、2026年3月11日現在16万文字に到達したため、しばらく観察した結果を、皆さまにも共有したいと思います。


 結論。


 10万字ブーストは実在する。ただし、名前に少し嘘がある。


 それが、私の体験でした。


 というのも、正確には10万字でのブーストでも無いし、大切なのは文字数では無い、というが、分析結果だからです。


 では、物事を分解して解説を試みたいと思います。




【正確には10万字ブーストでは無い】


 10万字ブーストというと、「10万字は無いと読まないぜ」という読書ガチ勢が10万字に到達する事で読むようになってくれるから、というのが説にありますが、こういう、現在の文字数を確認してから読み始める人というのは、心理上、ブクマ数や評価ポイント等もチェックするはずです。なので、10万字ブーストに期待したい水準の作品では、そこまで増える事は無いでしょう。


 少なくとも自著『異世界貴族に転生したけど思ったよりも不満だったので』は、有難い事に評価も頂けて、16万字の現在


 ・累計ユニークアクセス:2300

 ・ブクマ:29

 ・評価者:8

 ・総合評価:134pt


 で、10万字を越えてもブーストと思える現象はありませんでした。アクセス数に対して考慮すると悪くない数字だとは思いますが、この程度では10万字ブーストは起きないのか、あるいは、そんなものは無いのかもしれない。


 ただし、閲覧数が跳ねるタイミングは確かにあります。それは、()()()()()()()()()()です。


 いや、何を言いだすんだ、そんな当たり前の事を、と思うかもしれませんが、私、処女作がブクマ0のまま打ち切りになってしまった人間なので、だからこそ解るんですよ。


『最新話だけを見る人が居る』


 そしてこれは、1話から読み始める人と同等か、それ以上に居る可能性があります。


 最新話を見て、面白そうなら1話に戻って読んでみるんです。そして、得てしてこういう人のほうが、好きな結末が最新話付近で待っていると知っているので、連続して読み続けてくれます。単純な話です。20話目を公開して最新話を5人が気に入り全話読んでくれたらページビューは100です。5人で100。


 最新話が面白いと、こうやってブーストが掛かります。


 では、面白いとは何か。


『小説として信頼出来る』


 ではないでしょうか。


 文章や会話、戦闘シーンが面白いとかも大切ですが、それ以外にも、キリの悪いところで投げ出す『エタる』をしないとか、伏線を拾うとか、オチがあるとか。そういうのがあると、信頼して1話に戻りぶっ通し読みが出来る。


 しかしこのブーストは最新話付近限定なので、しばらく書き進めると落ち着きます。そういう読者のチェック項目は最新話付近のみですから。


 つまり、10万字ブーストでは無く、


 物語がひと段落する大一番やエモくなりがちな後日譚を、読者が最初に読む

 ↓↓

 こういう展開が待ってるのね、良いじゃん。

 ↓↓

 1話目から読み直し、閲覧数に繋がる。


 という『ひと段落ブースト』なのではないでしょうか。




【何故10万字ブーストと呼ばれるようになった?】


 持論『ひと段落ブースト』が、何故巷では10万字ブーストと呼ばれるのか? これは分析では無く体験談です。


『小説大賞の応募や文庫が10万字付近だから』


 です。


 小説家になろうに執筆を始める前に小説大賞にチャレンジしていた人、同時にチャレンジしている人も多いのではないでしょうか。かくいう私も15作品くらいかな? 昔ですが小説大賞に応募しておりました。


 そしてね、こうなると染みついてしまうのです。


『物語は10万字付近でいったん綺麗に纏める』


 こんな義務感が。


 その結果、小説大賞に応募しまくっていた人たちや、書籍化した経験がある人達は、自然と10万字付近に『集客できる最新話』が集まるのです。そしてその結果、『10万字付近で跳ねたなぁ』という感想が集まりやすいのではないでしょうか。


 これこそが、10万字ブーストとう都市伝説の正体です。


 ※かっこよく断言していますが、これって私の感想ですよね? です。


 10万字ブーストは正確には『ひと段落ブースト』であり、何故ひと段落が10万字付近に偏るかというと、小説大賞や書籍で10万字の癖が着いた(ツワモノ)達が多く、10万字付近で跳ねた経験談が集まる。なお、10万字以外でブーストが掛かる人たちはバラけているため、集計外となるので、10万字ブースト説が濃厚になるのではないでしょうか。




【じゃあ何に期待すれば良いの?】


 そんな事私が聞きたいくらいですが、書籍や大賞で10万字執筆に慣れると、ひとつ大きな弱点が身についてしまっております。それは、10万字で物語を構成する事です。


 流石にここまで書いたら純粋な読者様は居ないでしょう。読んでくださったのは必ずライバル執筆者の皆さま――いえすみません、わたくしごとき底辺がライバルだなんてそんな冗談ですご容赦を。ライバル執筆者の皆さんしか読んでいないはずなので、はっきり申し上げますね。


 ――ひと段落ブーストの恩恵が大きいから、なろうでは、小まめにオチを着ける(ひと段落させる)事が推奨されているんだと思います。


 だというのに、大賞で10万字稼ぎながら綺麗に落とす書き方に慣れていると、10万字突入までオチが無いため『ひと段落ブースト』が掛からず、伸びない。


 かくいう私も、1章あたり5万字強なので、10万字到達までの間にオチ2回だけ。ひと段落ブースト2発。でもだからこそ、5万字くらいからちょっとしたブーストは掛かってたんですよね。元のユニークアクセスが超少なかったので、これでも増えたんですよ。




【これから私が意識する事】


 …………さて。独学分析なので、間違っていないなら普通に既出の事だと思います。んなもん知ってら! って人も多かったでしょう。すみません。


 若輩者なのでアドバイスは出来ませんが、これから私が気を付ける事を、独り言で呟いて、このエッセイを閉じます。


『最新話だけでも置いてけぼりにならない適度な描写。1話に戻って読んでみたくなる回収』


 それでは皆様、ごきげんよう。




 ……もしブクマ100行けたら、『脱底辺作家編』みたいなエッセイも書こうかなぁ……。(遠い目)

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― 新着の感想 ―
私的にとてもタイムリーなタイトルだったので、思わず読んでみました。 そして知らないことばかりだったので、続けてもう一度読みました。 タイムリーというのは、昨日の夜に7600字の最新話を投稿して、ちょ…
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