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オトコレ!  作者: みなとかわ
第一章
16/17

オトコレの救出

今…オトコレって言った…?!


「えーなにそれ!間違えて一緒に出しちゃったのかなー」

「てかオトコレってなに?」

「4冊目らしいよ!④ってかいてあるー」

「中見よーぜ中!!」

「えーだめだよ勝手に見るのは」

「名前ないんだからいいだろ!クラスの人の可能性が高いから筆跡鑑定だ…!!」


まって、嘘でしょーーーーーーーー?!!?!

私以外のノートを拾っていた人たちが、私のオトコレノートを囲んで話し始めたのだ。

あんなの見られたら、もうおしまいだ。


「それはだめ…っ」

私がそう声を上げた時。


バッッ…!!


「返してくれる?」

誰かがオトコレノートを相澤君の手から奪い取った。そしてそれは、聞き覚えのある声。



伊東くん…!?!?!



伊東くんはオトコレノートを持ったまま、スタスタと歩いて行ってしまう。

「えっ誰?」

「なんだ違うクラスの人じゃーん」


私は迷わず伊東くんを追いかけた。

「待ってっ…!」

俺のって、どういうこと…?!


私の声に気づいた伊東くんは振り返ると、少し驚いた様子だった。でも、私はなんて言えば良いのか考えてなかった!

(それ私のなんだけど?それとも、それってホントに伊東くんの……?)


「これ…水谷さんの?」

「あっうん…!」


伊東くんは、私の様子からオトコレノートの持ち主なのだと察してくれたらしい。ノートをちゃんと私のほうに向けて返してくれた。

「ありがとう…」

「オトコレって何」


ドキーーーッ!!

突然の質問が来た。

「そっっっ!!…れは…!」

「…そ?」


え…それ聞く?!伊東くんって鋭そうだから、何の略かバレるかも…!!


「あー、創作でもやってんの」

「えっ…」


創作か!そういうことにすれば…!

「あっそうそう創作…!!」

私は必死にそういうことにしようとした。


フッ…と、伊東くんが笑った。

「ごめんごめん、聞いたこともない単語だったからふつーに気になった」

「!」


出た…!!

伊東くんの、あの柔らかい微笑み。

あの顔をされると、恥ずかしくなってつい目を逸らしてしまった。でも、笑ってくれたことがとっても嬉しい。


「あの、、中身って…」

「見てないよ。職員室に持ってくとこだったからちょうどよかった」


…てことは…騒ぎを大きくしないように助けてくれたってことだよね。

私はこれまでにないくらいにほっとした。一気に体の力が抜ける。


「名前書いてなくて良かったね」

そう言いながら、伊東くんはまた進んでいた方へと行ってしまった。



これは4冊目のオトコレノート。

最近3冊目がいっぱいになって新しいノートを出したばっかりだったのだ。ノートを出してからも2人の男子から告白を受けていたので、その人達の情報を記してあった。

本来はノートの表紙に名前を書いているのだが、幸いにもこのノートにはまだ名前を書いていなかった。中を見られて筆跡鑑定でもされていたら終わりだった…。


伊東くんがいてくれて、本当に良かった。

今度会ったときに、ちゃんとお礼を言おう。











ここまでが、ネームをもとにしつつ書いてきたお話となります。ここからは新たな話を考えて小説にしていきます。

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