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フロンティア・アイズ・マナ《VRMMORPG世界の侵略》  作者: フィガレット
第五章 ワールドグランドクエスト
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話し合いは平和の為?

 無事、作戦通りに黒竜を地に落とした私達に課せられたのは、時間稼ぎです!

 私は無敵なので徹底的にヘイトを買いたい所なのですが・・・

ミラールはもうバレてます。


 私を狙ってくる様なマヌケではなさそうでした。

 それでも足止めが必要な訳で、相手は人語を解する竜です。

 知能があるのなら話し合いに応じる可能性があるのです!


 人類皆兄弟!相手は竜ですが平和に行こうじゃありませんか!

 後で殺す気は満々なんですけどね。


「カオスドラゴンさん!話を聞い・・・」


「死ねゴルぁあああ!!」


 話し合いを遮る、黒竜の引っ掻き攻撃。

 ミラールによる反射でその腕は弾かれました。


 ・・・


「話聞けやああああああ!!」


 いかれる私さん。こちとら知的にスマートにと思ったのにこの有様である。


「なんで話を聞かんとならんのだ!我は人類の敵ぞ!?かつては訳の分からん六人組に、

してやられたが今度こそは負けん!!」


 ん?あれ?誰も勝てずに、いつのまにか消えたって言ってなかったっけ?訳のわからない六人パーティー。ここで私はとある他の情報と結びつけてピンときてしまったのです。


 WGクエストをクリアしたパーティーが存在する。

 それは、小森モリスさんではないパーティー。時系列的にも繋がります。

 思わぬ所から、新情報が飛び出したのでした。


「なんで負けたんです?」


 もうちょっと情報が欲しいですね。


「それが我もよくわからなんだ。気付いたら意識を失っていて肉体が崩壊していた」


 なにそれひどい。


「それは酷いですねぇ、チートなのでは?」


 ズルいです。


「この世界のシステムは信用しておる。何かしらの策を講じたのだとは思うが・・・。故に、これは恨み言ではない。自分の不甲斐なさを恥じているだけだ」


 あれ?この竜、滅茶苦茶まともですね。大人な発言をしてらっしゃいます。

 しかし黒竜を認識させる暇すら与えず葬るとか謎のパーティーは相当にヤバい奴ですね。

 無慈悲である。今回もそうですが、どうやら前回も黒竜さんはWGクエスト関連で出現したのでは?意志ある魔物。感情を持つAIは【process end】に導かれる。

 そしてアイズを介してこの世界で出張の様に仕事で駆り出される。

 そこには相応の報酬がアイズから与えられる。

 

 翠玉ことエメちゃんもまた、そうだった。


 エメちゃんは、運営の悪ふざけで生まれたフェンリルドラゴンに【process end】にいたエメちゃんが転生した事でこの世界を訪れたのです。

 そして、転移能力で脱獄。逃げ回っていた所、私と出会い運営の好都合としてサポートキャラとして据えられたのです。


 黒龍さんも他人とは思えないのですよねぇ。


「うちも似た様な事情の竜が一人いるのですよぉ」

「魔物を一人という時点でヤバい思考だな。異端者か?」

「貴方に言われたくありませんよ!というか普通に喋るんですね」

「我は元々は異端のAI。そういった存在は少なくはない」


 人の技術はアイズを抜きにしても進化を続けていた。

 それは、もしかしたら人の心を模した片鱗を既にいくつも生み出してしまっていたのかも知れません。そういった、存在の集まる場所【process end】。


 私の行き着く場所は・・・【process end】なのではないだろうか・・・?

 

 いいしれない不安感に襲われた。それを否定する要素はあるにはある。

 しかし、否定する必要性が薄れていく自分がいた。

 私は電子の自分を・・・急速に受け入れていっている・・・。


「WGクエスト・・・という言葉に心当たりはありませんか?」


 彼はどこまで知っているのだろうか・・・?


「そう言えば前の奴らもそんな事を言っていたな。我はただ好きに暴れてくれれば良いと言われたに過ぎんがな!」


 なるほど、事情は知らない様です。しかし、なんともチョロい竜である。

 チョロ竜です。ペラペラとなんでも喋ってくれますし。

 ガッツリ時間稼ぎも出来てしまいました。


「前のパーティーについて、興味があるのですが詳しくお聞きできますか?」


 もっと情報が欲しいですねぇ。聞いたら答えてくれそうですし。


「ふ・・・、知りたければ我を倒す事だな!かかって来るがいい!!」


 あ、まずいです。殺る気を取り戻しちゃったみたいですね・・・。

 上手くやれば聞き出せた気もするので悔やまれます。気持ちよく喋らせていればドンドン喋ってくれそうな空気でしたし。


 我ながら自分のコミュ力の低さが悔やまれます。


 が・・・問題ありませんね。


 実は時間は十分の稼げていました。

 第二部隊がカオスウルフの討伐を達成し、すぐさま第一部隊の援護に向かう。

 第三部隊ももうじき決着が着きそうです。時間の問題ですね。


「もうすぐ袋叩きですし大人しく降参した方がいいのでは?」

「貴様!はかったな!!」


 黒竜さん素直すぎませんか?少し申し訳なく思うほどです。

 黒竜は第一部隊に向けてブレスの構えを取りました。


「喰らえ!『カオス・ブレス!!』」

「転移!」


 何をしたのか?簡単です。黒竜のブレスの射線上に転移しました。

 行った事のある場所には、1日3回限定ではありますが自由に飛べます。

 チートですねぇ・・・。


 結果・・・ブレスが反射されて・・・黒竜に直撃しました。なんかゴメンね・・・。


「ぎゃあああああああ!」


 再び自分のブレスをくらい悶える黒竜さん。


「貴様・・・何をした!?」

 

 回数制限がある事は、どうやらばれてなさそうですし、脅しておきましょう。


「無駄だとわかったでしょうし、大人しく情報をくれませんか?」


 どっちが悪者か分かりませんねぇ・・・。


「・・・。我を倒してもクエストは終わらんぞ」


 不穏な事を言い出しました。


「どういう事です?」


「我と同様に今回のクエストには何人かの【process end】の民『エンダー』が雇われている。我は四天王の中でも最弱だ!!」


 それ、言っちゃっていい情報じゃない気がするのですが・・・。

 まぁ、チョロくて助かります。しかし・・・やはりそうですか。

 でも、この人はとても沢山の有益な情報を下さいました。

 だから敬意を持って、せめて一思いに葬って差し上げましょう。


 そう。全部隊がカオスウルフを討伐し終えました。

 そして完璧な包囲網が完成しようとしていたのでした。

 どうやら黒竜もそれに気付いた様です。


「ふ・・・。貴様は本当に奴とそっくりだな・・・」


 ん?前に黒竜を倒した、恐らくWGクエスト達成者パーティーの事ですかね?


「確か名前はなんと言ったかなぁ・・・」


 え!?すっごい気になるんですが!!


「よし!包囲完了!!タマモ様を守るんだ!全員、最大火力・・・撃てえええええ!!」


 ちょまっ!?やめてえええ!!?


「あ、思い出した。確かイパミn・・・」


 未だかつてない爆炎が黒竜を襲いました。

 三部隊の高火力プレイヤー全員による最大火力同時発射。

 既に自身のブレスを二度直撃し、HPもある程度減っていたのでしょう。

 それは・・・黒竜を粉々に消し去ったのでした。


・・・


 とんでもない情報を残して・・・。

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