表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フロンティア・アイズ・マナ《VRMMORPG世界の侵略》  作者: フィガレット
第五章 ワールドグランドクエスト
58/102

普通に怒られる

 見事にWGクエストの第一歩を踏み出した私達は・・・ギルドに大目玉を食らっていました。


 理由は簡単です。


 皆さんも覚えておいた方が良いと思います。


『他人の建物を白く塗り潰してはいけません。』


 教会などの個人の所有がない土地の建物は基本的にはギルドの所有物です。

 よく作業中の通報されなかったものです。あまりの手際の良さと仕上がりに、ギルドが依頼した業者だと思われた様です。しかし、すぐにバレました。私達は即逮捕。弁明の為に、私達と関係の深いギルド職員が呼ばれ・・・


 キョウコさんの前で正座なう。


「貴方達は一体なにをやってるんですか・・・」


 ガチ説教です。

 突如、教会を真っ白にする蛮行です。そりゃそうなります。


「あの教会を買い取るので許して貰えたりはしませんかぁ?」


 ノドカの一手。


「すぐにお金で解決しようとするのは貴方の悪い癖ですよ」


 キョウコさんの一蹴。


「まだ所有物じゃない建物を勝手に塗りつぶしちゃったんだから責められて当然です!」


 ど正論ですね・・・。グゥの音もでません。しかし、このまま、犯罪者として捕まる訳にはいきません。罪状が塗装罪とか斬新過ぎます。


「あの〜。このままだとどうなりますか?」


 豚箱行きは勘弁です。


「貴方達が取れる選択肢は、元に戻して御免なさいして罰金か、改変したモノの買取です。ですが教会は元よりギルドの所有地で統治としての役割があります。統治者になる必要がありますが・・・。幸いあそこは誰も住まず価格が暴落した街です。ギルドとしては統括者を探していますが誰もやりたがらない現状です」


 ん〜。どゆこと?


「やっぱりお金なんじゃないですかぁ。買いますよ?教会」


 ノドカが煽りよる・・・。やめて下さい、丸く収めたいです。


「買えないって言ってるでしょうが!全く反省してませんね。勝手にやったのが一番の問題なんですよ?」


 すいません、それをやったのは私です。


「廃墟になった街は前例がありませんでした。結果、私達ギルドがとった対策は、その土地の買取による補填です。所有者の居なくなった建物はギルドで元の買値と同等金額で買い取ったのです。教会は元々、ギルドの所有物でしたがその街の統治者が現れればその者の意向に従います」


 つまり、今はギルドの持ち物で統治者が現れれば統治者の好きにできる。

 好き勝手に塗っちゃったので怒られています、という事ですね。

 なら、統治者になれば良い。


「ファズの街の統括者になるにはどうすれば良いですか?」


 私はキョウコさんに尋ねます。


「方法はいくつかあります。簡単にいうと、民意の投票か・・・過半数の土地の買収です」


「やっぱりお金なんじゃないですかぁ」


 だから煽らないでぇ!私は冷静に質問します。


「住人はいないのに投票ってどうするんですか?」

「現状であれば、適当に皆さん四人があそこで土地を買って住民である事を主張した時点でなれますね。ただ人口が増えて過半数以下になってしまえば再投票となるでしょう」


 統治者になる事自体は、私達がそこで土地を買い、住民になれば解決しそうです。

 今は住人は誰もいませんから、4票で当選です。


 でも・・・まだこれで終わりじゃないんですよねぇ。


 クエストで告げられた(1/108)。108ってなんぞ?という話ですが、思いつくのは煩悩の数とかですが問題はそこではありません。ステータスの表記がそうでした。108あるうちの今1個達成という事、と私は考えました。クエスト内容は『思い出を塗り替えろ』です。それは思い出である教会を白く塗る事で1個解消されました。


『あと107個あるのです。』


 あの街は小森さんが造った街です。小森さんの思い出の残るアイズロードはアワージです。ファイズにはログインしていないと言ってましたし。今は地図にないセカンやサーズとやらの塗り替えがあるとも考えにくいです。既にないものを『替える』では辻褄が合いません。ファズの街の中にあると考えるのが自然でしょう。

 他にもある可能性はありますが・・・今はそれを想定する時ではありません。

 なんせ107箇所もあるんですから・・・。


 後107箇所、しかもどこかわからない状態。いちいち一個ずつ割り出していてはキリがありません。

 街を丸ごと真っ白にした方が早いです。

 しかも、そこは魔物が大量に棲みつく巣窟です。それとも対峙しないといけません。

 更に、相応の人数を取り戻さないとセーフティエリアは回復しません。


 私達がやらないといけないのは、


 街を全部真っ白に塗り潰せ、です。一番手っ取り早いのは、街の方針として白い建物にする条例を立ち上げます。そこまでは行けそうですねぇ。現状は誰も住んでませんし。

 しかし、それだけでは不十分です。急激に人が増えて主導権を別の誰かに握られては埒が開きません。

 魔物に支配されている現状、土地の価格は底値。


「このお金で、ファズの街の土地を買えるだけ買わせて下さい」


 やるからには、全力です。中途半端ではリスクが高まるだけ。相手のサレンダーを呼び込む虚勢の全ベットです!!私は、全財産を提示しました。


「その賭け、オイラも乗るでヤンス」

「私も、そんな面白そうな話には乗るしかありませんねぇ♪」

「街を創ってみるのも一興。元より推しが望むなら一蓮托生だ!」


 トッププレイヤー四人の総資産。


 それは・・・廃墟の街を丸ごと買い取る金額に・・・


 ギリギリ足りたのでした。


「貴方達はどうかしてますね・・・。ギルドとしてはメリットしかありません。魔物の巣窟となった無価値な土地を買い取って貰えるのですから・・・。でも勝算はあるんです?」


 これはギルド職員としてではなく、キョウコさん個人としての言葉でした。

 さすが、私の推しは素晴らしいですね♪勿論、勝算がない訳ではありません。と言うか、これしか手段はないのです。中途半端では後々、余計に難易度が上がるのです。


 

「私だけなら、厳しかったと思います。でもこの四人ならやれます!ファズの街は私達の街に塗り替えます!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ