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職業:テイマー兼Vtuber?

 一悶着ありましたがなんとかやり過ごす事が出来た私はギルドの受付へと向かいました。

 カウンターが高いので、頭だけをカウンターからひょっこりと出す格好で受付のお姉さんに話しかけます。


「いらっしゃいませ♪どの様なご用件ですか?」


 素敵な笑顔に大人っぽい雰囲気の受付嬢。ナイスバデ〜です。

 私もこんな感じがよかったです。などと思いながらも話を進めます。


「冒険者ギルドに入りたいです。あと所属国の登録もお願いします」


 どうやら、所属国の登録もここで出来るらしいのですよ。

 遠目から、まだ少しヒソヒソ声が聞こえます。視線を感じますねぇ・・・。

 まぁ、有名税だと思ってある程度はスルーしましょう!

 その後、受付のお姉さんは手際良く登録を済ませてくれました。


「口座の方もリンクさせて頂いていいですか?」


 この世界では魔物を倒す事で得られるマナがお金になります。魔物を倒した際のマナは私自身であるデバイスに蓄積されるのですが、いつでも直接に顔を見合わせてやり取りが出来る訳ではありません。そこで、貯金をするシステムと連携して口座があるのです。


 世界に存在するマナの量は基本的にはプレイヤーが倒した魔物のモノだけです。


『ただ、例外が存在します。ファイムの配信で得られた広告収入です。』


 運営は企業から広告費を貰い、プレイヤーにマナで支払います。

 マナは現金に交換出来るのでその後、換金するかファイムで使うかはプレイヤー次第。

 こうする事で、マナと現金のレートを一元化して管理しやすくしている、らしいです。


 ファイムの世界は現実での介入、リアルマネーでのレベルアップを好みません。

 しかし、ファイムでの人気、動画による収入、広告収入を支えるプレイヤーの動きであるプレイ動画によるマナの入手はオーケーとしたのです。


 さて。最近、プレイ動画で二億再生を達成した有名人がいたそうな?


 ・・・私ですね。


 それは・・・口座に振り込まれていたのです。


 その額はヤベェ事になっていました。

 動画は一本ではなく、何本かあり、そのどれもがかなりの再生回数を叩き出していたのです。イパミニちゃんはチャンネル開設から、見やすいリンクの編集やタグ管理を見事にやってくれていた様です。ファイム関連動画は最高レートの広告収入で、その中でも最適化されたりもしていました。


 勝手に動画を上げられていた時は『ポンコツ猫め!』とか思った自分を叱りたい!

 私は、まさかの大金持ちになっていたのです!!


『これってどのくらいの金額なんだろう?』


 私はあまりの額にエメちゃんへ念話ウィスパーで確認を取ります。


『トッププレイヤーの資産並だね・・・』


 ヤベェ・・・。


 サクッと口座のリンクを済まして貰いました。


「何かクエストを受けて行かれますか?」


 優しく微笑みながらお仕事をお勧めしてくれる受付のお姉さんに、私は笑顔で言いました。


「いえ、結構です♪」



 働きたくないでござる♪


・・・


 口座からそこそこのお金を手持ちへ移して、いざ串焼き屋へ!!


「おっちゃん、串焼き下さいな♪」


 うっきうきで思わず姿に合わせた子供っぽい口調になってしまいました。


「あいよっ!そんなに嬉しそうに買ってくれると、こっちまで嬉しくなら〜な♪おまけしとくよ!」


 なんだか得した気分です♪サクッとキャッシュレス決済を華麗に済ませて露店を後に。

 そして、飲み物も買って景色の良い広場へ。


「大金を手に入れてもやる事は変わらないんだね」


 あまりの浮かれっぷりにエメちゃんが、また呆れていました。

 決して豪華な食事ではありません。むしろリーズナブルな露店の肉串焼きですが・・・

一ヶ月ぶりのまともなご飯ですよ?浮かれるのも当然なのです!


「実感がまだないですからねぇ。エメちゃんの分も買ったから一緒に食べましょう♪」


 気持ちの良い景色を眺めながら、齧り付く肉の串焼き。


 滲み出る肉汁!焼きたてを包んでくれた様です。まだ温かく、ハフハフしながらも口の中へ。滴る汁が地面に落ちるもご愛嬌♪口いっぱいに広がる甘さしょっぱいタレの味。フルーティな甘さに加えて醤油のしょっぱさ、だけじゃありませんね!ほのかな香草の香り。適度な酸味、炭焼き独特の少しのコゲの香ばしさも絶妙のスパイスです。しかし、この香ばしさはそれだけじゃない、これは・・・胡麻ごまですね!歯応えも素晴らしい。少しワイルドなくらいのしっかりとした肉感が堪りません。臭みは全く嫌味がない様に巧みに調理されていました。敢えて言いましょう。ありふれた、当たり前の、この一言を!!


「美味しいっ!!」


 そして、口いっぱいに広がったこの幸福を・・・炭酸の甘さ控えめなさっぱりとしたライムの香り付けがされたよく冷えた飲み物で洗い流します。

 

 なんという贅沢かっ!!


 そして、リセットされた口で・・・もう一本、手を伸ばすのでした。


 横でエメちゃんもワイルドに串焼きに齧り付いていました。


「美味しい!この味、懐かしいなぁ〜♪」


 ん?食べた事があったのかな?でもとても嬉しそうで、懐かしそうで、少し切なそうで、それでいて幸せそうでした。何か思い出があったのかもしれません。

 聞こうか、迷いましたが・・・聞かない事にしました。

 いつか、話したくなった時に、話して貰えたら嬉しいな、と思いながら・・・。


 更に、この後すぐに近くのおしゃれなカフェでスイーツを爆食い。街をぶらぶらと食べ歩きながらその日を終えました。


 なんと幸福な一日だったのでしょう!!


 ちなみに、この時の様子はエメちゃんによってバッチリと録画されていて、動画にアップされていたのですが、超絶可愛い狐獣人の女の子が肉串をそれはもう美味しそうに、幸せそうに食べ、オシャレな絶景の街を歩き、オシャレなカフェでスイーツを堪能する動画は、またもプチバズりを見せていたそうな・・・。



 あと私の回ったお店は軒並み売り上げがアップした、というのは私の知らないお話です♪

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