作戦その2、、だが
3回表。僕たちの攻撃。
7番打者:霧宮マロン。俺は応援歌を歌い出した。
「えぇ!?どうしてマロンに使ってるのよ」
「セイヤくん何をしているのよ!?」
ベンチからミレイの驚きの声が聞こえる。
「いいや、これでいいんだ」
マロンのとあるステータスを強化させた。すると、マロンは球を強く打ち、ツーベースヒットになった。
続いての8番打者にバントをさせ、マロンを三塁に進める。
そして9番打者がスクイズ(バント)を上手くして、マロンはホームベースに戻ってきた。
「よしこれで1点取り返せたぞ。これで1-2だ、こっから巻き返していくぞ」
1番打者は三振でアウトになり、チェンジ。
「確かに点は取れたけど、このままではうちらの投手が妨害応援歌をくらって、痺れてしまうよ」
「ははっ、まぁ見てろミレイ」
3回の裏。僕たちの守備。
「多間セイヤ、少しは出来るやつだと思ったのだが、残念だ。俺の応援歌を一回防げたからって調子に乗ってしまったようだな」
ビレンが応援歌を歌い出した。投手に痺れが出て、またもや、山なりのボールが飛び出す。
「あぁだめよ、打たれてしまうわ」
バシッ。だが、相手の打者は空振りをした。
「え!?何が起きているの?」
「はぁっ!!??なぜだ?確かに投手に痺れは入っているのに」
その後も、投手の投げる球はヘナヘナであったが、バッターは上手く打てずアウトになった。
「そう!これが”作戦その2”マロン大作戦だ!」
「俺はマロンの視力を大幅に強化したんだ。だから、打者の時は相手の球がよく見えて上手に打つことが出来た。そして、視力の良さは守備でも活躍する」
「マロンはキャッチャーだから投手の球を受け止める役割。そして、投手の※配球をリードするのも役目。つまり、マロンは投手の球の回転の傾向を見て、バッターが苦手そうな場所に投げるようリードしたのだ」
「投手の球の回転を見るために、最初はボール球を投げさせていたのね!それを運よくバッターが振ってくれたから一石二鳥ということね!」
ミレイが興奮な様子でしゃべる。
「だから、別に投手が痺れさせられても問題ないってことなんだよ。だが、正直ここまで上手くいくとは思いもしなかったな」
そして、ビレンのチームは3回の裏で1点も入れられずに終わってしまった。
その結果を見て、ビレンが爪を噛んでいる。
「くそっ、、、けど、別にここまでは想定内だね」
「そういう戦い方をした応援師もいたからな。だから、こっちだってその対策があるんだよなぁ~」
※配球:打者に対する投球の組み立て。球質、球速、球種などを考えること。(配球次第でバッターが打てるかどうか決まるといっても過言ではない)
ごめんなさい。時間がなくて今回の話はめっちゃ短いです。
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