我々の大陸は鳳凰
光の線で結ばれた俺たち。打席、ランナー、ベンチにそれぞれ仲間たちがいるので、それらが結ばれ星座のようなものが浮かび上がってきた。
ランナー2塁の場合、聖なる三角形が浮かび上がってきた。グラウンド上に輝く三角形は、俺たちの力をグングンと高めていく。
「なんなんだ、これは...」
光輝く星座を見て、相手の天使が後ずさりをしている。
「これが、、、俺たちの努力の結晶だ!」
応援師である俺の覚醒で生み出した星座。相手チームでいうところのマーチ(音楽)が、俺の場合は星座だった。応援師によって覚醒の形は変わってくるようだ。
カキーーーン!!
次のバッターがヒットを打ち、ランナー1,3塁となる。結ばれる点が1つ増えたことによって、星座の形は変わる。
点が4つになり平行四辺形のような形になる。そして、今度はサソリに似た模様が浮き出てきて、グラウンドを照らしてくる。
俺たちの勢いは止まらず、光を結ぶ線は様々な星座となっていき、多種多様な攻撃フォーメーションを組んで相手チームを責めていく。
「我々のマーチの音が小さくなっている、、、」
天使の男は両耳を触り、マーチの音を頑張って拾おうとしている。
こうして俺たちの攻撃は続き、なんと一挙8点取ることが出来たのだ。3回表の時点で11-6にまでいった。
相手の『ザ・マーチ』もレジェンドの2番手としての意地を見せつけてきたが、完全に無敵になってしまった俺たちには歯が立たなかった。
あの星座のフォーメーションは守備の時にも活躍し、相手の攻撃を完全に封じることができるからだ。
そうして、攻撃と守備を繰り返していくうちに6回裏の時点で37ー6となり、俺たちはまさかのコールド勝ちを果たした。
初めてのコールド勝ちの相手は、レジェンドチーム2番手という奇跡が起きた。これには、観戦していたドン・ファンも驚きで固まっていた。
「俺たち、最強になりすぎちまったな、、、」
未だに自分たちの強さを認識していない仲間たちは、試合状況を見て謎にしみじみとしている。
タッタッタッタッ
試合が終わったばかりで仲間たちと談笑をしている中、誰かがこちらに向かって駆け足で向かってきた。
「や、、やばい、、、」
来たものは随分と長く走ってきたようであり、息をきらしてすぐには話すことができないようであった。
自身で胸をさわり、深呼吸をして呼吸を整えている。
「サキーヌのチームが負けた。5回負けて脱落、補欠チームの出番だ」
「ええええええええ!?」
それを聞いた者、全員が同じ反応をした。
俺らの大陸で1番最強と言われているサキーヌのチームが、なんと5回も負けてしまい脱落してしまったのだ。俺らのチームに余裕で100点も取ってきたチームなのに。
「一体、どういう事なんだ?サキーヌのチームはさっきまで3回しか負けていなかったぞ。なぜ急に2回も負けているんだ?」
俺は現実を受け止めたくはなく、必死に聞く。
「八岐大蛇、大神蛸だ。アイツら(大陸)裏で組んでいたんだ。我々の大陸である鳳凰を毛嫌いしており、一気に攻めかかってきたんだ。連続で試合をふっかけて、サキーヌのチームを休憩させないようにしした」
「サキーヌたちは眠らずに72時間戦ったが、遂に体力が切れ、嘘のように2回連続で負け続けてしまった」
「きっと第一次野球界大戦のときに、1番鳳凰にこてんぱんにされたから、その恨みがあるのだろう」
その話を聞いて、俺は怒りが込み上げてきた。あまりにも理不尽すぎる攻撃で、サキーヌたちを倒してく行為が卑劣で腹が立った。
「なら俺たちも同じように他の大陸と協力して、アイツらを倒そうぜ」
「それがそうもいかないのです。元々、総当たり戦を元にしている争いなので協力は禁止です。ルールを破れば、その大陸は負け確定になります。なので、協力しようと他大陸に持ち掛けて、それをバラされてしまったら終わりなのです」
「じゃあアイツらだってダメだろ?完全に協力しているじゃないか」
「協力している証拠はありません。状況としては、たまたま八岐大蛇と大神蛸が連続で鳳凰と勝負しているということなのです。組んでいることは間違いないでしょうが、証拠は何一つないのです」
「けど、この状況は他の大陸も嫌だろ。自分達の大陸も同じように連続で来られる可能性があるから、俺らに協力してくれるだろ」
「100%の確証はないです。それに、第一次野球界大戦では、どの大陸も接戦だったものの我々の鳳凰が1番強かったです。だからこそ、私たちを助けたいと思う者は少ないでしょう…」
「完全に劣勢ってわけか」
補欠チームを無事に決定したのも束の間、まさかの代表チームが脱落してしまい、出ることはないとされていた補欠チームが第二次野球界大戦に挑むことになってしまった。
「今すぐ大陸本部に出向いた方がいい」
そう言ってきたのは、『ザ・マーチ』応援師の天使だった。天使は手に持っていたリモコンのボタンを押す。
ピッ、、、、、シューーーードンッ!!
空から勢いよく、カプセルのようなものがいくつも振りかかってきた。そのカプセルはサキーヌたちが乗っていたものと、酷似している。きっと、レジェンドチームが使っている移動手段だろう。
「これに乗って行け」
「いいのか?」
「当たり前だ。ただし、負けて帰ってきたら容赦しないからな」
天使の男はにこやかに笑いながら、俺の手にカプセル操作のリモコンを渡した。
「ありがとう!絶対に勝ってくるからな!!」
俺たちは『ザ・マーチ』のメンバー、『フェニックスナイン』のメンバーたちに手を振りながら、各自カプセルへと入る。
カプセルの中に入り、安全装置をつける。カプセル全てに通信が繋がっており、仲間の準備を確認して俺は目的地『鳳凰大陸本部』を押した。




