チームの行方
「古代遺跡!?秘密の特訓場じゃないのか?」
「特訓場でもあり古代遺跡でもあるのじゃ。太古の昔からこれらはあって、ワシらが少し手を加えて特訓場に変身させたのじゃ」
「あ~懐かしいの~」
フェニックスナインの1人が話し始める。
「第一次野球界大戦が始まった時、ワシらは野球チームを結成して自分の大陸のため戦おうとした。けれど、どのように練習すればいいか分からなかった」
「まだ野球が誕生して間もなかったころなので、アドバイスを聞く人もいなかった。そして、路頭に迷っていた時に、ここの場所を見つけた」
「最初は古びた遺跡だと思っていたのだが、近づいてみると遺跡が動き出したんだ。高速の球が飛んできたり、地面が早く動いたりなど、色々な仕掛けが発生したんだ」
「その時、俺らは確信した。これは祖先からの贈り物だと」
フェニックスナインの人たちは昔を懐かしむ顔をしていた。きっと辛い練習をしてきたはずだけれども、誰一人として苦しい顔はしておらず、微笑むような優しい顔をしている。
”ハイ”と言って、ドン・ファンが手を叩く。
「懐かしむのはここまでにしとこう。もう既に戦いは始まっている。急いで特訓の開始じゃ!」
「え!?ここを使わせてもらえるんですか?」
「元々は特訓場を真似したいから、教えて欲しいと言ったのですけど、、、」
「そんなん作ってる時間はないわい。とっとと練習せえぇ!」
そう言ってフェニックスナインのメンバーは地上へ上がっていく。俺たちはその小さいが逞しい背中に礼を述べながら、お辞儀をした。
「よし!みんな練習開始だ!俺らは1週間以内にレジェンドクラスを倒さないといけないから、こっからハードな練習をしていくぞーー!!」
俺は掛け声をして、チームの士気を高めた。チームの『練習効率がアップ』した。
それから俺たちは、寝る時間の数分前まで練習をした。飯は片手間で食べ、常に練習をした。最初は古代遺跡という特殊な特訓場に馴染めなかったが、徐々に慣れていき練習初日で既に慣れることができた。
そして、俺らの特訓の数日間はあっという間に過ぎた。
練習最終日の後のミーティングで、俺は戦うレジェンドチームを発表した。
「みんなこの数日間お疲れ様。早速だけど、俺たちが戦いに挑むチームを発表する。チーム名は「ザ・マーチ」だ!」
俺がチーム名を発表すると、あたりは静まった。誰もすぐに声を発しなかった。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ...そのチームはレジェンドクラスのナンバー2だぞ!何でわざわざレジェンドクラスの中でも強いチームにするんだよ」
「私もよく分からないわ。どうしてわざわざ強いチームに挑むのよ。レジェンドクラスの1番弱いチームに挑んだ方が勝ちやすいじゃないの」
仲間たちやミレイがすぐに状況を理解し、意義を唱え始めた。
「俺も最初はみんなと同じ考えだった。けど、俺たちの最終目標は第二次野球界大戦で戦ってこの大陸を守ることだろ?こんな所でビビってちゃいけないと思うんだ」
「だから、この大陸ナンバー2に戦いを挑む。ここで勝てないレベルなら、どうぜ野球界大戦で戦っても成果なんか残せやしない」
「そして俺は今のチームなら勝てる可能性があるとも思っている。だから、一緒に戦って欲しい」
いつもなら、すぐに”しょうがない”という言葉を言って、仲間たちは首を縦に振ってくれた。しかし、今回ばかりは違った。
いつもよりも事態は大きく、危険も伴っていた。だから、簡単には答えを出せないのだ。チームは強くなっているが、仲の良さは果たしてどうなっているのだろう。
そして、答えが出ないまま時はどんどんと過ぎ去っていく、、、




