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俺TUEEEごっこしましょう!

 

「はぁ…はぁ…くそっ…」

「勇者様! 今は落ち着いています! 一時後退しましょう! …このままでは…」

「解っている! でも…俺は勇者だ! 退く訳にはいかない!」


 目の前に広がる魔物の軍勢。

 見渡す限りに蠢く異形達は、地平線の彼方まで続いているような錯覚に陥る程…大量に存在している。

 もちろん勇者と呼ばれた男の周囲にも魔物の残骸が積み上げられ、ゴブリンのような鬼種からギガンテス等の大鬼種、獣種、不定形種、霊種等様々。


 スタンピードと呼ばれる魔物の大量発生に、国の軍隊が出動。そしてその戦場の最前線に立ち、一騎当千の強さを見せる勇者だが…あまりにも大量の魔物に疲労の色が隠せない。


 更に…


「あ…あれは…」

「バカな! 竜種だと!」


 遥か後方…魔物が軍勢の中で一際大きな存在が大地を踏み鳴らしている……最強種の一角とされる竜種。

 竜種一匹に、国の軍隊が出動する。そんな強さを持つ存在が現れ、勇者率いる軍隊から絶望が溢れ出す。


「くっ…召喚士! さっきの炎帝召喚は使えないか!」

「はぁ…はぁ…すみません…魔力がもう……せいぜいイチかバチかのランダム召喚を使うくらいしか……」


 勇者の他にも戦っている者は大勢居る。

 その中でも精鋭の者達は勇者と共に行動し、勝利への道筋を探っていた。


 スタンピードが発生してから数時間…全力を出しきり疲労困憊な状態。それでも…勇者はまだ諦めない心を持っていたのだが……


「あれは……有翼種……いや…違う……」

「竜種がもう三体…だと…」


 上空に見える鳥のようなもの……感じる強さのレベルが違っていた。


「……召喚士、イチかバチかでもやってくれ」

「でも…失敗したら召喚獣が暴走します…そうなると…私達も死にます」

「どの道…死ぬかもしれないなら……可能性に掛けてやるよ」


 勇者が召喚士に微笑みかけ、信頼を伺わせるように頭を撫でる。


 涙を浮かべる召喚士が、地面に手を置き魔力で召喚魔法陣を描き出す。

 白い魔力が円を描き、やがて幾何学模様を描き出した。


「ランダム召喚魔法!」


 完成した召喚魔力陣が白く輝き、そして……


「――なっ!」

「嘘……」


 ()()に輝き出した。


「……」


 召喚魔法にはランクがある。

 ランクによって魔法陣の色が変わる。

 最低の小さな幻獣を召喚する()から始まり、戦いの役に立つ()、精鋭達と比類する青、勇者と同等の強さを持つ()、炎帝を呼び出した()、竜種級の()、最高位契約による幻獣王を呼び出す()の順にランクが高くなる。


 そして……金色は。


 神。



 魔法陣から現れる、三体の幻獣。

 黒い帽子を被り、黒いローブを着た少女と…

 銀色の髪を靡かせ、感情の解らない視線を投げ掛ける女性と…

 金色の髪をゆるふわに巻き、桃色のドレスを着た女性。


「ふぇんのふぉえふぁんひぃふぇひぃふぁんふぇふね(天の声さん来ていたんですね)」


 黒いローブの少女が焼きイカを貪りながら話すが、勇者達には聞き取れず……


「ふぉっ、ふぉふぇふふぇーふぇひぃふゅふぉ(おっ、俺TUEEE出来るぞ)」


 銀色の髪を靡かせた女性が焼き芋を食べながら黒い少女の言葉に答えるが、勇者達が聞き取れる訳も無く……


「……(良い景色だ。酒がうめぇ)」


 魔物の軍勢を肴にワンカップを飲む女性が異様に映る。


 共通しているのは、比類なき美しさを誇るが色気が全く無い事。


「……未知の言語…古代の書物に記された金色の魔法陣……間違いない……神だ」

「まさか……神だなんて……なんて事…」


 神を召喚。

 喜ぶべき事に思うがそうでは無い。

 人間の言う事を聞く事は絶対に無いからだ。

 現に勇者達の存在を無視して未知の言語で会話をしている。



 グ 「はぁ…美味しかった。じゃあ、誰が俺TUEEEをしますか?」


 ル 「一番それっぽいデデちゃん宜しく。でも文字数が多くなるから次回になりそうだな」


 デ 「導入部分のせいで大分文字数を使ったからな。まだまだブクマに余裕があるから次回やろう」


 天 じゃあ次回予告…デデちゃん無双。


 グ 「デデちゃん頑張ってね」


 デ 「飽きたらどっちか宜しく」


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