作戦会議! 作戦会議しようよ!
天 「ようグリーダ、デデちゃんよろしく」
グ 「天の声さんキマってますねー」
デ 「…よろしくお願いします。あの…その姿……」
グ 「昔、大天使の死体を拾いましてね。リサイクルしました」
デ 「それ大丈夫なのか? 返さないと捕まるぞ」
天 「この翼邪魔なんだけど…取って良い?」
グ 「駄目ですよ! ただでさえ頑張ってボイスチェンジャーで女子の声に寄せているおっさんの声なんですから、天使属性くらい持っていて下さい」
…………
デ 「あれ? ルルは何処に居るんだ?」
グ 「今ナレーションルームに居ますよ。ルルちゃん、ナレーションして下さいよー。天の声さんの容姿がおっさん天使になっちゃいますよ」
ル ちょっと待って、原稿が……これか!
天 「机の真ん中に置いておいた筈だけどな」
……コホン。
恋という言葉は、知っていたけれど……
グ 「ん?」
天 「あれ?」
それが、どういうものか……僕は、知らなかった。
君に出逢うまでは……
グ 「ルルちゃん? 原稿違うよ……」
……とても曖昧で、抽象的で、不確かな感情。
…いつの間にか君の笑顔を見る度に、僕の心は暖められた。
グ 「今躊躇ったよね? 読むかどうか悩んだよね?」
天 「多分これ全部読む気だぞ」
グ 「えー! デデちゃんも何か言ってよー。…あっ、ワンカップ片手に聞く姿勢だ。あれはもう駄目だ」
君に出会っていなかったら…僕は、どうしていたんだろう。
天 「グリーダ、お前凄いな」
グ 「何がですか?」
天 「お前が一番まともに見えるぞ」
グ 「あの、私主人公ですよ。この物語を舵取りしないといけないんですから。ちょっとみんなキャラ濃すぎじゃないです?」
違う誰かを好きになっていたのかな。
それとも、ずっと独りぼっちだったのかな。
天 「この物語のテーマは自由だからな。クレイジーな奴しか出ないぞ」
グ 「自由にも程がありますよ。ちゃんとこのノリに付いて来れる読者さんって居るんです?」
天 「だからタグに散文って書いているだろ」
眠れない時は、そんな想いが頭の中をぐるぐると回る。
グ 「あっ、女神大運動会に出たいです。天の声さんの力なら、あと一ヶ月後とかに出来ますよね?」
天 「出来るけど嫌だよ」
グ 「なんでですか? 割りと楽しみですよ」
天 「競技の説明やらキャラ紹介やら…果ては大運動会の内容と、少なくとも十話以上使うだろ。だからちょっとなぁ……」
グ 「それナレーションとしてあるまじき発言ですよ。面倒くさいだけじゃないですか」
天 「そもそもグリーダだけ女神じゃねえし」
でも最後にいつもこう思うんだ。
君に出逢えて良かったって……
グ 「別に女神になろうと思えばなれますよ。ただ私が女神とかクレームが来そうだからならないだけです」
天 「えー、やっぱり嫌だよ。俺忙しいし」
グ 「まだ百二十連勤じゃないですか。まだまだいけますよ」
君のはにかむような笑顔も、少しドジな所も、僕を応援してくれた事も、全部大切な思い出。
グ 「あっもうすぐルルちゃんが終わりますよ」
天 「しばらくルルちゃんはナレーション禁止だな。出落ちが凄い」
グ 「ところでこの原稿は天の声さんが書いたんですか?」
天 「あぁ、そうだよ」
グ 「おっさんが書いたと思うと鳥肌止まりませんね」
僕は、君がそばに居てくれるのなら……何だって出来る。
出来るのに……
……
ル 「ただいまー」
グ 「あれ? 終わりですか?」
ル 「続きの原稿が無かったからな」
天 「続きは今度書くよ」
デ 「ルル、ナレーション良かったぞ」
ル 「ありがとう」
天 「あっ、ご飯出来たらしいから帰るわ。じゃあな」
グ 「おやすみなさーい」
ル 「で? 作戦はどうなったんだ?」
グ 「こんなんで作戦練れる訳ないですよね。次回さらっとやりましょうよ」
グ 「そういえばルルちゃんの原作、ランキング入りしていましたね」
ル 「あぁ、完結ブーストって本当にあったんだな」
グ 「一日のPVが二十倍になるとか恐ろしい世界ですね」
ル 「まぁ、でもここは平和で良かったよ」