今時決闘なんて…
グ 「天の声さん、この物語ってどうなったら終わりなんですか?」
天 「ブクマ百いけたら終わりで良いんじゃないか?」
グ 「そうなんですね。じゃあ一年くらい続きそうですね」
『何の用だ。イヤミーナ』
『わたくしの名前はライミーナ・ラディアスよ! ふっ、負け犬の遠吠えとはこの事ねぇ……あら? 誰か来ていたの…ね…』
ライヤーがソファーに座るルルに目をやる。そして、ルルが大事そうに抱えている高そうな箱…『神ころがしZ』に視線が釘付けになった。
『そっ! それはぁぁぁ! 伝説のぉぉ! 最高金賞神酒『神ころがしZ』! 神酒の中の最高峰! 天の頂きZの刻印! 神格五百万の超高級品! 何故! 何故こんな地味な部屋にぃぃ!』
(ルルちゃん、驚きの中に丁寧な解説を入れていますけど、このお酒…そんなに有名なんです?)
(そうだな。天異界創設者でも簡単には飲めないから)
(じゃあこれを簡単に買える私は、お金持ちですね!)
『お前…酒はカクテルを嗜む程度って言っていたよな』
『はぁ!? そんな事言って無いわよ! 飲ませなさい!』
『嫌だよ。馬鹿なのか?』
(そういえばデデちゃん微妙にエコー切っていないから台詞が『』のままですね)
(酒焼けで声がガサガサの可能性もある)
(それもありますね。あっ、四人も居るから台詞が多くて『天の声』さんが手抜きしていますよ。働けー)
天 お前に言われたくない。
『……決闘よ』
『はぁ?』
『決闘って言っているのよ! 私が勝ったら…』
ライミーナがビシッとルルを指差し、『これを貰うわ!』
目力を込めて宣言。
『そんなの駄目に決まっているだろ!』
(グリーダ…私が…欲しいって)
(何嬉しそうにしているんです? 誰がどう見ても勘違いですよ)
『いーえ決まりよ! これはもう正式に受理されたぁ!』
ライミーナが『天パッド』をデデに突き出し内容を読ませる。
そこには『神決闘申し込み完了』の文字。デデの表情が引きつった。
(神決闘って何ですか?)
(殺し無しなら何でもありの勝負だな。内容は決闘相手によってランダムで決まる)
ピロリン――『天パッド』が鳴り、決闘管理委員会からメールが入る。
≪決闘内容・転生者対決。
時間・百時間後。
場所・天異界序列百位、ジーメ。
お互いの施した最新の転生者同士を適当な闘技大会に出場させ、優勝した方を勝利者とする。
どちらも優勝しない場合は引き分け…仲直りするように≫
(仲直りするように…って、多分これ一度や二度じゃないですね)
(犬猿の仲って奴か? 適当な闘技大会って…)
『……』
『これはわたくしの勝ちですわね! 女神大運動会のようにはいきませんわよ! おーっほっほっほ!』
(女神大運動会?)
(女神の運動会だよ。私は出た事無いけど)
ライミーナは高笑いしながら部屋を出ていった。
『ぶっ殺す…』
「変身解除っと…デデちゃん、怒り狂った表情が結構自主規制入りそうですね」
『なんでだ! なんでいつもアイツは邪魔ばかり! 折角バイトを切り上げて飲もうと思ったのに!』
「デデちゃんアルバイトだったんですね」
『バイトで悪いか!? 休みが自由に取れるんだぞ!』
「今の時代、正規雇用は難しいんだよ」
「どの世界も大変ですねぇ…ルルちゃんは武器屋さんですけど正社員なんです?」
「私は自営業だ」
『話聞けよぉおおお!』
グリーダとルルは、そんなに怒っても仕方ないでしょ? という顔を向け、やれやれ……と、肩を竦める。
『やめろそれ。やれやれ…目立つのは苦手なんだよなぁ…って肩を竦めまくりながら俺ツエーする万年肩こり野郎みたいじゃねえか』
「何か恨みでもあるんですか? 確かに肩を竦め過ぎて肩こりな人は居ますけど…」
「とりあえず、話を進めないか? このままだと色々なディスりに発展しそうだから」
まだ怒りの収まらないデデは眉間にしわを寄せながらソファーに座り、ルルとグリーダも対面に並んで座る。
一人で座っているデデが神肌恋しいのか対面へ行き、並んでソファーに座るが狭い。狭いがそのまま話を進める事に。
「最初にやる事は…作戦会議じゃないです?」
「じゃ、じゃあ次回は私がナレーションをするよ。私を取り合う闘いだからな」
「えっ…まだ勘違いしてたんですか? まぁいいですけど」