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プロローグ・前

初投稿、処女作品になります

至らぬ点もございますが楽しんでいただければなと

 宇津木恭弥は土木作業員である。

学歴は大学を中退したため高校が最後。

趣味はアニメに漫画にweb小説の鑑賞。たまにゲームをやったりもする。

家族構成は両親と妹1人の4人家族。大学を辞めた際に勘当気味に連絡を断たれたため家族とは疎遠になっている。今は土木作業員として働きながら一人暮らしをしている。

なぜ土木作業員になったかって?単純作業しかできないからである。まあ体力にも自信はあったし、今では天職だと思っている。

大学を辞めてすぐに働き始めてから4年。今日でちょうど23歳だ。始めた当初に比べると格段に体力と筋力が上がった。シャベルの扱いは会社1である。・・・前置きはこの辺にしておこう。


さて、この物語の主人公こと宇津木恭弥は絶賛仕事中である。この日、恭弥の運命は大きく変わることとなるのだがそんなこととはつゆ知らず、恭弥はせっせと働くのだった。



「ああああ疲れたああああ!!!宇津木!コンビに行ってお茶かって来い!あとおにぎり!鮭と昆布な!」

「またですか。なんで来る途中で買ってこないんですか」


俺、宇津木恭弥はパシリである。いや、お金は貰っているし別にいいんだが。この関係も4年目だ。いつもどうり俺は近くのコンビニに向かう。


「鮭と・・・昆布だったな」


俺は先輩のおにぎりとお茶、他の人たちのぶんのお茶と俺のぶんのコーラと弁当を買う。


「お弁当のほうあたためますか?」

「あ、おにぎりもお願いします」


ミッションコンプリート。先輩はおにぎりをあたためてこないと怒る。あたたかいほうがおいしいそうだ。俺は冷たいほうが好きなんだけどなあ。

会計を終え外にでる。今日は真夏日だ。日差しが強い。照り付ける太陽の中現場を目指す。


「でさーw琢磨のやつ怒ってやんのww」

「マジウケるwwあのオタクwww」

「や、やめなよ二人とも!琢磨君だってそれはさすがに怒るよ!」

「ハルは優しすぎだろー。ウチのクラスであのオタク庇うのなんてお前ぐらいだぜ?」


高校生が3人横並びになって歩いている。・・・邪魔だな。縦に並べ縦に!ああイライラする!暑さのせいかぷっつんきそうだわー。よし、少し注意してやろう。俺は高校生たちに近づいた。すると、


「え!?」

「慎次!?」

「は?え!?」


真ん中にいた男子高校生が輝き始めた。


・・・最近の高校生は光るのか。近未来的だな。




って、そんなわけあるかっ!!!

なんだこれ!熱中症で頭やられたか!?


そんな一人問答を繰り返している間にも高校生の輝きは強くなっていく。うっまぶしい!

俺は強く目を閉じた。




光がやさしくなった?

瞼を閉じても網膜に灼きつくような閃光はすでに感じなかった。

俺はそっと目を開いた。


そこはどこまでも白い世界だった。


「・・・は?」


失明したか?いや、俺の体はしっかりと視認できる。ということは?


「・・・ああ、耐え難い現実に脳がショート起こしたか。ポンコツちゃんめ」

「面白い反応するね君」


すると何もないと思っていたこの真っ白な世界に1人の美女がいた。そう、美女だ。それ以外にどう形容したらいいのかわからないほどに美しい女性が金色の双眸で俺を見つめていた。


「え、あ、あの」

「まあみなまで言うな青年。君はこう問いたいのだろう?」


その美女は絹のような白い髪を揺らしながら続けた


「あなたは誰なのか。ここはどこなのか。何が起こっているのか。ってところかな?」


おお、何も言ってないのに俺の知りたい情報をまとめてくれた。この人、できるな。


「まあまずは自己紹介といこうか。私はリリーネア。ノクスという世界で魂魄を司る女神をしている」


女神。ほおー女神!なるほど女神ねぇ。女神女が・・・女神!?


「女神ってあの女神!?」

「あのってのがなに指してるのか知らないけどその女神だよ」


女神!あらゆる異世界転生、異世界召喚ものの小説を読んできた俺が間違うはずもない!時に死の運命を捻じ曲げ、時に召喚に巻き込まれた人間に加護を与え、時に魔王の脅威に立ち向かうために勇者を呼び寄せ、数多の主人公を異世界に送ったあの女神ですか!


「そ、それで今回はどのような・・・召喚ですか?それとも転生?」

「おお、話が早いな!よし、ではまずは状況を説明しよう」


リリーネアは大まかな経緯を説明し始めた。


「ことの発端は君たちが言うところの異世界、ノクスに魔王が現れたことだね。魔王は魔物を含む魔族を束ねて人族の領域に侵攻を仕掛けてきた。それに対抗するため人族領域内に存在する三つの国が同盟を組んで人族領と魔族領の境に防衛線を築いた。それが約三年前の話。そして三年続いた戦いで人族の兵はどんどん疲弊していった。なのに攻めてくる魔物は減る様子が見られない。そこで異世界から勇者を呼んで一気に逆転しよう!ってことになったみたい。まあどちらにしろ親玉である魔王は職業が勇者の人じゃないと倒せないからね、ちょうどいいってことで異世界人に頼ることにしたんじゃない?」


ふむ、リリーネアの話をまとめるとこうだな


・魔王降臨

・魔王倒そうぜ同盟

・長い戦いで消耗が激しい

・勇者召喚して戦況変えようぜ!


経緯は分かった。つまり今回のこれは召喚ものか。力を蓄える期間がないのが残念だがその分は女神がチートスキルやらチート魔法やらを授けてくれるのだろう。たぶん。

まあそれよりもまずは気になることを確かめておくか。


「そのちょうどいいってのはどういうことですか?」

「勇者のジョブは世界を渡った者に使命を与えることで転職するの。逆に言うとそれ以外には特殊なケースでもない限り勇者にはなれないわ。」

「その特殊なケースというのは?」

「生まれた時点で勇者のジョブを持っていること。それ以外のケースは今のところ確認できていないね」


なるほど、勇者には異世界から来た後天的なものとノクス産の先天的なものの2種類あるということか。

さて、俺が主人公の物語!冒頭のシナリオは把握した。次はステータス含めてキャラ設定を確認しないとな!


「それで、俺はどの国に召喚されたんですか?」

「ん?召喚したのはゼルティア王国だが・・・召喚されたのは君ではないぞ?」

「へ?」


どゆこと?


「召喚されたのは君の近くにいた青年だ。君は近くにいたから巻き込まれただけだな。まあ他にも二人ほど巻き込まれているのだが」


・・・主人公は俺じゃなかった件について。そうですか脇役ですか・・・ん?でもそうなると


「あの、召喚されたご本人はいずこに?」

「すでに天恵を与えて召喚システムに戻した。他二人もね」


なるほどここでなにかしらの力を与えられて送り出されるのか。!?そうだ!まだ肝心なことを聞き出せてなかった!


「ところであのお・・・巻き込まれただけのいっぱんぴーぽーでも天恵はいただけるのでしょうか?」

「もちろん、世界を渡るものには例外なく与えてるよ」


おおーよかった!そうするとここからが重要だな。ノクスとやらで使える何かをいただかなくては!


「じゃあ早速だけど選んで頂戴。スキルかアイテムかステータスか。選んだジャンルの中からあなたに適正するものを授けるから」


完全ランダムでも望んだものというわけでもないのか。どうする俺。ステータスなら純粋に強いだろうけど魔法とかスキルで下げられそうな気がする。スキルなら用途は限定されるだろうが効果は高いはず。でも戦闘特化かサポート特化かで使いやすさもだいぶ変わるだろうし。アイテムなんてどんなに効果が高くても奪われたらそれまでだ。いや、それを言ったらスキルも「相手のスキルを奪う」スキル持ちがいるかもしれないのか。んー、おそらく扱いやすさで言ったらアイテムが一番だ。ステータスは汎用性が高くてスキルは一点特化か。・・・よし決めたぞ。


「アイテムをお願いします」

「いいのか?一度むこうに行ったら返品も受け付けないぞ?」

「はい、かまいません」


本音を言えばあと三十分は悩みたかった。まあ神に貰えるものだ間違っても邪魔にはならんだろう。


「よし、アイテムは転移後30分ほどしたら手元に現れる。まがりなりにも神の作り出した道具。期待して待っていなさい」


足元に文様が浮き出て視界を光が覆う。


(ありがとうございます)


俺は心の中でそうつぶやいた。


不定期にはなると思いますが毎週土曜か月曜を更新日にしたいと思っています

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