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妖怪ゲーム  作者: 荒我 紅哉
プロローグ
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プロローグ

「では今回、関東地方から出場する人数は10名。ゆっきり選んでください」


着物姿の女性らしき陰は踊っているような動きをしながら、数十にも及ぶテーブルの上に紙1枚1枚丁寧に置いていった。

テーブルに置かれた紙を何十もの陰が手に取る。

1人が口を開いた。


「まずは1つの件ごとに選ぶのが先決では?」

「それもそうだな、ならば私は埼玉県でこの子を推薦する」


大勢が最初の意見に賛成し、推薦者を選び始めた。

数十にも重なる声に司会者である女性はマイクを使った。


「はーい、静かにしてくださーい。皆様の元にある紙の裏にに投票用紙があります、その空欄部にここの県ではこの子というように、県ごとに名前を書いてください。面倒であれば番号でも構いません」


言われた通りに動くものも入れば、隣の者と話す者もいた。


「そんな事をしたら時間がかかる。ここは代表を決めその者が決めるというのはどうだ?」

「なら誰が代表になる?」

「アタシは嫌よー?」

「誰もお前には入れない」


彼方此方から大勢の声で包まれた。

司会者の声はマイク越しでも届かない。

そんな場で一番澄んだ声が響いた。


「静まり給え」


あれ程騒がしかった場が一瞬にして凍りついたようにシーンとかした。


「ならばこうしよう、九尾・水龍・大天狗・白澤、北の大地を守る銀狼の5体は私と共に推薦者を決めようではないか。各部の上級妖怪、文句はないな?」


全員が声を出さず頷いた。


「ワー! 私が選ぶのかーどんな子にしよー...はっちゃんは推薦者いる?」

「うるさいぞ、そのはっちゃん呼びはやめろ。次はないぞ、そうだな、この九頭竜が気になる」

「誰が九頭竜だって? 白澤てめえ、誰が俺様のことクズな龍だって? ああ?」

「騒がしい奴らよのお...ふむ、どこで話し合う?」


名前の呼ばれた4体だけが話していた。

残りの者達はただ黙っている。


「では、この5体を連れ私共は会議室へ行く。残りの者達は帰って良いぞ」


その者が言うと、5体は突然姿を消す。それにより、本日の会議は終了となり、皆の者は少しの雑談をし終えると次々と姿を消した。

残ったのは、テーブルのみである。

しかし、その中にある者が落としたとされる紙が床へと落ちた。紙にはある1名の名前部分に赤線が引いてあった。




その頃別の会議室では6体が席についていた。


「やはりこの中では天才な九頭竜(くずりゅう)(こう)じゃないか? 成績優秀運動万能、観察能力推測能力集中力全てにおいて天才な奴は居た方が面白い」


白澤が紙を見ながら推薦した。

全員一致した。白銀の毛を輝かせた者はやる気の無さそうな表情で紙を見つめていた。


「銀狼ちゃんと参加しろ。俺様は...あ、こいつ。この女ぜってえ面白い」


水龍が紙に載ってある女性の写真をバンバン叩きながら主張する。理由やらを聞いてその子も決定した。

そんなやり方で何とか9人まで決まると、言葉が出ない。

面白い楽しそうな子、天才な子で決めていた6体はここにきてその人材がいないとなりどうするかと数時間悩み続けていた。

ここで、常に黙っていた銀狼が指を指す。

全員がその紙と写真を見て絶句した。


「そいつはちょっと...」

「理由は?」

「ここでたった1人、普通で何も取り柄のない子を選ぶのはどうだ?」

「...それ面白そう!!」

「それに...」

「えっ...? なに?」


銀狼は再び口を閉ざした。

これ以上話し合っていても決まらない。

そして、最後の出場者が決まった。


────この会議で決められた子達の運命は大きく変わった事をこの時誰も知らない。


観覧感謝です。


この小説は、遅めの最新となります。

今書いている途中の別な話の小説中心に話を考えるため、その小説のスランプや息抜きの時にでも妖怪ゲームの最新をしたいと思います。

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