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待ち時間

作者: 川進

待ち時間


水色。

風と空。

緑色。

庭の芝生と、

名無し草群れ。

桃、黄、白など。

花は、それぞれ。

気の向くまま。


鮮やかな色を見るほどに、

窓の外が、まばゆくなっていく。


ここは、

静かで、清潔、

安全なところ。

あのガラス窓から、

飛び出して、

下の道路に、

降りてみたい。


街路樹のそばを、

まっすぐに歩いて行くと、

コンビニ。

全速力で駆けて行って、

缶コーヒーでも、さっと、

買って戻れば、ばれまい。


ばれたら、

若いあの子は、

本気で、叱るに違いない。


缶コーヒー⁈

売店でも、自販機でも、

買えるでしょう!


そんなことは、

わかってる。

外で、買うことに、

重大な、意味が、

あるんだよ。


そんな、言い訳は、

逆上させるに違いない。


大人ですから。

下手な注射も、

我慢します。


今日も諦めて、

ごはんを、

寝て、待つ。

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