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おみくじ

作者: 尚文産商堂

いよいよと元日がやってきた。

何が楽しみかといえば、友人と久々の出会い。

それに帰省もしたいところだ。

ただ忘れてはいけないものもある。


そういうことで、忘れてはいけないことの筆頭であろう初詣に来ていた。

「ふわぁ、やっぱり人多いねぇ」

「そりゃ全国的に有名な神社だからな。こんなものさ」

俺と一緒に来ているのは、幼馴染だ。

幼稚園から高校までずっと一緒で、大学こそ別々のところに通っているが、盆暮正月はこうして会っている。

こと初詣は、両親や従兄弟なんかをさしおいて、二人きりでくるのがこの数年来の習わしだ。

二礼二拍手一礼とまずは祀られている神様へといろいろと詣でる。

そのあとはお守りや、あとはおみくじをしていく。

「おみくじ、だって」

「やるか」

これもいつもと変わらない。

流れるように、ガチャガチャとくじを引く。

何番かと棒が筒から出るから、それを巫女さんに伝えると、おみくじの紙をもらうことができた。

ちなみに1回100円となっている。

「せーのっ」

二人とももらうと、同時に結果を確認した。

「大吉か。いい年になりそうだな」

「私も」

どうやら神様も大盤振る舞いときたようだ。

二人とも大吉と来れば、いい年になるのは間違い無いだろう。

「えっと、待ち人が目の前にいるって」

彼女がふいと目をあげる。

「俺か?」

「かもね」

それがどうかと言われたら、どう答えるのが正解だろうか。

ただ、気にしつつも、気にせずとも、この緩い関係は今年も続いていく。

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