永遠の乙女の夢
永遠の乙女の夢がかなう日、そんな日が私にもと思ったのもつかの間。
妖精が出てくると言われて怪しい占い師から買ったティーカップからは、ティーカップサイズのテディベアが現れた。動いている。なんか、動いている。
紅茶を入れたティーカップから現れちゃったので、案の定、濡れている。ティーカップから出ようともがいていたが、濡れた身体が重いらしく、しばらくすると諦めたようで動かなくなった。
顔だけがくるりとこちらを向き、
「出して。初対面で悪いんだけど、出して」
と言った。なんか、しゃべった。
恐る恐る、頭をもって引っ張ると「頭がー」と言っていた。
どこかの夢の国のだれかと同じように以外に低音ボイスだった。