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夜咄(仮)  作者: もそ7
6/6

始まり(6)

まだ前置きなんです:;ヾ(:3ノ" ヾ)ノ”;:

筋肉質の人を運んだ先は生徒会室だった。

「清夜、回収してきたぞ」

「すまないな」

ドアを開けた先にいたのは、あの生徒会長の名月先輩だった。

「これどうする?」

尋ねられた名月先輩はまだ伸びてる人を一瞥し、軽く溜め息をついて「そこのソファに寝かせておけ」と手を貸しに行く。

「崇夜はもう少し考えてから行動しろと何度言えば……」

「新入生をビックリさせてやるんだーって飛び出して行ったけど……うーん……木の上からとは……」

「確かに怯えてたな。大成功だ」

「あれだけ清夜が注意しても無駄ならもう直らないのかね……」


やや疲れた顔で話し込んでる2人を眺めていると、朔夜が「名月先輩も伊泉先輩もカッコいいと思わない?」とこっそり話し掛けてきた。

「伊泉先輩?」

「今、名月先輩と話している眼鏡の先輩だよ。生徒会副会長、伊泉怜夜いずみ れんや先輩。名月先輩に負けず劣らず人気なんだよ」

「そうです。初めまして、伊泉といいます」

「!?」

いつの間にか伊泉先輩が背後に立ってニコニコしている。

「あ、えっと」

「宝立朔夜くん、清水月夜くん。さっきはありがとう。助かったよ。そこの伸びてるのは矢木崇夜やぎ たかや。崇夜は生徒会とは無関係だけど、俺たちがいるから時々入り浸っているんだ」

他にも紹介したい人がいるけど今は不在だからそのうちね、と伊泉先輩が言う。

「前置きはここまでにして。君たちに来てもらったのには理由があってね」

お茶を入れるから座ってよ、とテーブル席を勧められる。た、高そうなテーブルと椅子……。

「紅茶でいいかな? この間行きつけの紅茶専門店でいい茶葉を手に入れたんだよ。清夜もこっち来いって」

「ん」

向かいに書類の束を持った名月先輩が席に着く。緊張のあまり、隣の朔夜と目を合わせる。なんでこんなことに……。


「おまたせ。冷めないうちにどうぞ」

伊泉先輩が紅茶を淹れて戻ってきた。あたりにふわりと花のようないい香りが漂う。

「い、いただきます」

息を吹き掛け、少し冷ましてから口に含む。……美味しい。

「美味しいです」

「そうか、よかった」

朔夜も目を輝かせている。

「清夜も一旦書類置いて、休憩休憩」

伊泉先輩が名月先輩の手元から書類を取り上げると、名月先輩の目つきが険しくなる。

「こんなに書類を溜め込んで置いた怜夜が言うか?」

睨まれた伊泉先輩がスっと目を逸らす。

「え、なんのこと? 濡れ衣は止めてくださいよ先輩」

「……」

「君たち、こんな眉間にシワ寄せてる大人になっちゃダメだよ」

「……誰のせいだ」

「……ふふっ」

先輩2人の掛け合いを見ていて、自然に笑みがこぼれる。

温かい紅茶の効用なのか、少しずつ緊張が解けていく。



「さて、本題に入ろうか」

伊泉先輩が真剣な面持ちでこちらに向き合う。僕たちも自然と背筋が伸びる。


「君たちに力を貸してほしいんだ」

前置き終わらない:;ヾ(:3ノ" ヾ)ノ”;:続きます

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