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影17
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幻一郎は、ためらわなかった。それどころか、まるで本当に見えているかのような答え方だった。
「☆(白星)。」
律子が、伏せられた一番上のカードをめくった。
「当たり。でも、ただの偶然かもしれないからね」
そう言って律子が、カードを背中の後ろで十分に切ってから、伏せて重ねて差し出した。それでも幻一郎は、平然とした表情を崩さなかった。
「これは?」
「○(白丸)。」
「これは?」
「四角(白四角)。」
そうやって幻一郎が、すべてのカードを律子が見ないうちから、はずすことなく当てた。




