屋上と彼女
「……おい、松家…。」
「何ですか?先輩。」
「俺が来る必要あったのか?」
「ありますよ。昨日、ちゃんと話したじゃないですか。」
そう言って松家は俺の手をひっぱり、「次、あそこに行きましょう!」と言いながらどんどんと歩いて行く。
手を引っ張られながら、俺は昨日ことを思い出していた。
ーーーー昨日
「明日、ちょっと付き合ってもらえますか?」
松家はニコリと笑って言った。
「……どういう意味だ……?」
「だから、明日ちょっと付き合ってください。」
「……それは分かる。だが、俺は何に付き合えばいいと云うんだ?」
「……?」
しばらく彼女は首をかしげていたが、しばらくすると「あぁ!」という顔をして話し始めた。
「実はですね。明日限定のとあるチケットを手に入れたんですよ。私が一度行きたかった所のチケットなんですが、どうも一人では使えないようなんです。そこで、先輩に付き合ってもらおうと思いまして。」
「理由はなんとなく分かった。俺は別に良いが……。なんで俺なんだ?」
俺が「良い」と言うと、彼女は喜んでいたが、すぐに俺の質問に答えてくれた。
「だって私。先輩以外の男子で頼める人、いませんし。」
「……男……子?」
今のは聞き間違いか?嫌な予感しかしない。
「あれ?言ってませんでした?実はそのチケット、カップル用でして。男子とじゃないと入れないんですよ。」
「…はっ?……カップル……用?」
俺の呟きは聞こえなかったのか、彼女は笑ってこう言った。
「場所は**遊園地です。8時に集合でいいですよね?明日、楽しみにしてます。」




