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桜色センチメンタル  作者: 玉藻
2/8

俺と彼女

「…輩?………先輩…?………先輩!!」



 誰かの呼ぶ声で俺は目が覚めた。



 もう少し寝ていたかったが、仕方なく目を開けると、俺の顔を覗き込む様にして笑っている人物がいた。



「……ん……?」



「目が醒めましたか?山崎誠史先輩。」



「…松……家?」



「えぇ。それはもう正真正銘、松家沙織ですよ。」



「何でフルネームで言うんだ。」



 俺はそう言いながら、ゆっくりと体を起こした。



 真っ青だった空は、いつの間にかきれいな茜色に染まっている。



「先輩がまだ、寝ぼけているのでは?と思いまして。 それよりも、先輩。また授業サボったんですか?もう放課後……それも、あと二十分で最終下校時刻ですよ?」



「五教科分……。」



「?」



「サボった教科分だよ。それも、今日一日の。」



 一瞬、松家は不思議そうな顔をしたが、意味がわかったのか直ぐに笑顔になって言った。



「サボり過ぎですよ。」



「分かってる。でも、今日はちゃんと理由があるんだ。」



「どんな理由ですか?」



「…………気持ち良すぎたんだよ。ここが。」



「理由になってません。」



 また、彼女は笑って言った。



 本当によく笑うやつだ。



「……わかったよ。明日はちゃんと受ける。」



 そう言いながら俺は立ち上がった。



「先輩、忘れてません?」



「……ん?何を?」



 彼女は立ち上がりながら言った。



「明日は土曜日ですよ?」



「あっ、そうか……。忘れてたな。っとなるとーーーーー暇だな。」



「先輩?明日暇なんですか?」



「あぁ。明日は学校があると思っていたしな。」



「だったらーーーーー」



 彼女はクルリと俺の方に向き直り、この日一番の笑顔で言った。



「明日、ちょっと付き合ってもらえますか?」

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