7
藤堂朝音。写真に写っている人物の名前だった。
「知っていますか」
茜の父親がそんな風に素っ気無く聞くので、早川は思わず声を張り上げた。
「知っているに決まってますよ! 日本人で初めて、世界の三大大会で優勝を果たした選手を知らないはずがない。藤堂選手は日本の、いや世界中のベルヒットプレイヤーの憧れじゃないですか!」
早川は息を吸う暇も惜しいというような様子で、矢継ぎ早にまくし立てる。
「でもそれなら納得がいく。あの小柄な体格から繰り出されるハードヒットも、風みたいな素早い動きも、そして得意技のブレイクも……! 考えれば考えるだけ、母親の生き写しみたいだ! ははっ、そうかそうだったのか!」
興奮のあまり何の話をしていたのかも忘れてしまう早川だったが、直後
「生き写し、ですか。私は出来ることなら、茜に妻と同じ道は歩ませたくない」
苦々しい口調で言い放たれた言葉を聞いて、はっと我に返り表情を固くする。
「……それなら一層わかりません。なぜ茜ちゃんにベルヒットをやらせてはいけないんですか。あんな逸材を眠らせておくなんて……」
「妻は私と結婚して、茜を産む為にベルヒットを一時期やめました」
早川の質問に答えず、茜の父親が新たに語り始める。早川は、これが質問の答えにつながるのだと想像し、合いの手を入れながら話に聞き入る。
「藤堂選手の引退については僕も覚えています。当時、僕はまだベルヒットをやっていなかった時期ですから詳しくはわかりませんが……」
「妻が復帰を考えていたという話は?」
「……聞いた事があります。でも、復帰はしなかったはず」
「いいえ、妻は復帰しました。誰にも知られていないだけで」
早川は再び目を見張る。藤堂選手が復帰していた? それが事実だとすれば、日本中が沸き立つニュースに違いない。しかし、当時そんな事がメディアで騒がれたような記憶はない。なぜ、誰にも知られていないのだろうか。
「妻は、子育てが一段落してから復帰したのです。ちょうど茜が小学校に入学する頃の話ですね。もちろんブランクがありますから、すぐに活躍できるとは考えていませんでした。簡単な練習から始めて、少しずつ慣らしていけばいいと、妻も私も考えていました。ところが……、それは叶いませんでした。妻は……」
茜の父親は、語調をわずか強めた。そしてそれが、この後に告げられる本当に重大な事実の伏線なのだと、早川は直感的に悟ったのだ。
果たして茜の父親の口から、放たれた言葉は
「妻は、復帰して初めてのスパーリングで、相手選手ともつれあった上に危険な姿勢で転倒し……打ち所が悪かったのでしょう。そのまま……」
早川の頭から、胸から、血の気がさっと引いた。
ベルヒットは、他の格闘技と比べれば安全とはいえ、選手同士の接触が多い競技である事には変わりない。そして接触の結果、稀ではあるが痛ましい事故が起こる例もある。
語尾を濁し、唇を震わせるのは茜の父。早川は思う。彼の様子から察するに……。
(藤堂選手は……、茜の母親は……、ベルヒットの事故で……)
死んでしまった? 確証が持てるわけではない。しかしこの父親の様子ではそうとしか考えられなかった。だとすれば、自分はなんという重大な問題に首を突っ込んでしまったのか。
「わかりましたか? ベルヒットは危険なスポーツです。私は茜に、母と同じような道を進ませたくはないのです……」
先程よりはいくぶん落ち着いた様子で茜の父が言う。
早川は何も言い返せず、ただ沈黙の内に歯噛みする。
(まさかそんな……。それならベルヒットを忌避するのも当然のことだ。これは、俺がどうこう言えるような問題じゃない……。しかし……)
何か一つ、欠けているんじゃないか。
早川の頭の中に、違和感のような物がふっと過ぎった直後、その感覚はどんどん大きさを増して、ついには無意識的に彼の口を動かしていた。
「それは、親の都合です。さっきお父さんは言いましたよね? 朝音選手が復帰したのは、茜ちゃんが小学校に入学する頃だったと。そしてすぐに事故は起こった。でも、茜ちゃんはその後も、少なくとも小学生時代はベルヒットをやっていたのでは?」
先程茜の父が自ら口にした事実だ。茜は小学生の頃、海外の試合に出て良い成績を残していたという。ということは、母の事故が起こった後も、茜はしばらくベルヒットを続けていた事になる。
「事故が起こった直後にやめさせるならまだわかる。でも小学校の途中までやらせておいて、後からやっぱりやめろなんて、彼女の気持ちを無視していませんか」
茜の父は苦虫を噛み潰したような顔をして、苦しそうに反論する。
「あなたにはわからないでしょう。その当時、どれだけ茜が泣いて、ぐずって、ベルヒットを続けたいと駄々をこねたか。あの子はまだ母の事故の意味もよくわかっていなかったのです。だから仕方なく続けさせた。いつかあの子が自分自身でその意味に、ベルヒットの危険性に気付く事ができるようになるまで……」
「違います!」
早川は怒鳴った。自分でも理由がわからないまま。ただ頭の中に浮かぶ直感に似た考えを、目の前の男性に突きつけたのだ。
「子供は確かに物事をよく知らない。でも、決してバカじゃないんだ! 本気で説得する父親すら困らせるぐらい、彼女が駄々をこねた理由がわかりませんか? 大好きだったからでしょう? 母親に教わった、ベルヒットって競技が!」
早川は凄まじい剣幕で、一気にまくし立てた。
「彼女がそこまで考えていたかはわかりません。でも、彼女にとってベルヒットは母親との絆の一つだったはずです。それを取り上げるのが、どれだけ悲しいことか……」
その間茜の父は何も答えなかった。しかし彼の苦しげな面持ちが、早川にそれ以上の追撃をためらわせ、沈黙を部屋へと呼び戻した。
ただ沈黙のまま、早川にとっては非常に居心地の悪い時間が過ぎていく。
相手の顔をちらちらと見やりながら、その考えを少しでも自分の中に浮かべようとする早川。彼は茜の今後を憂いているのか。それとも目下の厄介ごとであるこの自分を、いかに追い返すか思案しているのか。それとも、今はいない妻の事を……。
(俺に、口出しする権利はあったんだろうか……。人の生き死になんて、まだ身近で経験したこともない俺が……)
茜の母親。早川も、多くの日本人も、一方的に彼女のことは知っている。それだけの人物だ。体格が物を言う格闘技で、日本人ながら初めて世界最高峰の舞台で優勝した女性選手。そして目の前にいる男性の、妻だった人。
大切な人を失う悲しみは、早川にはまだわからない。わが子を思う親の気持ちも。
だから普通に考えれば、この件に関して早川が口を挟む余地はない。
しかし彼はこのまま引き下がりたくはなかったのだ。たった三人しかいない部員の内の一人。茜の事が心配だったから。彼女は確かに、第七格闘部での部活をいつも楽しみにしていた。早川や、由紀や麻衣と一緒にいられることを喜んでいた。
そして何より、彼女はベルヒットに夢中だった。ベルヒットが大好きだった。誰がなんと言おうと、これだけは曲げる事が出来ないのだ。
早川は口をつぐんだまま、なおも目の前の男性を説得すべく頭を働かせる。そんな早川の思いが先方にも伝わったのか、ちりちりと焦げるような緊迫した雰囲気が辺りに漂い始めた。
しかしそんな張り詰めた沈黙も長くは続かなかった。
無音になったリビングの外から、わずかに人の足音と話し声のようなものが聞こえ、早川は耳をすませる。足音はだんだんと近くなり、ついにリビングの扉の前まで来たのだ。
「茜……?」
茜の父がそう口にした。
直後、リビングのドアが勢いよく開かれた。
「先生、やっぱり来てたんだ……!」
開いたドアの先に現れたのは、もはや早川にとって馴染みのある顔。他でもなく今回の問題の中心にいる人物。広橋茜。
だけではなく、その隣にももう一人、早川の知っている人物がいたのだ。
「へっ?」
早川の口から気の抜けたような声が漏れる。そこにいた人物は、意外というよりも衝撃的だった。
「え、あっ、こ、これは」
茜の父親が素っ頓狂な声をあげて早川の方を向いた。
早川はそんな事も気にならず、ただうわ言のように呟くだけだった。
「藤堂、朝音さん……?」
茜が開いたドアの向こう。彼女の隣で車椅子に座り、肌色の毛布を膝にかけた女性の顔は、よく見れば茜に瓜二つだった。血を引いているのだから当然だ。
当然? 早川は混乱していた。茜が茜の母親に似ているのは当然。しかし、茜の母親がここにいることは? 当然ではない。むしろ至極不自然だ。だって彼女は……。
「し、死んだはずじゃっ」
無礼もへったくれもなく、早川は思ったままを口に出した。なぜなら茜のすぐ隣にいたのは、他でもなく彼女の母であり伝説的ベルヒット選手でもある、藤堂朝音その人だったからだ。
先程までの会話で、早川は知ったのだ。彼女が復帰して間もないスパーリングで危険な転倒をし、死んでしまったと。そのはずなのに……。
早川が一しきり動転しまくっていると、苦笑いしながら語るのは当の本人。藤堂改め広橋朝音だった。
「まあ、あなたったらまた勝手に私のこと殺して……」
「ち、違う。僕はただベルヒットの危険性を」
「何が危険性です。嘘までついて、私にも先生にも失礼だわ」
ぷんすかと腹を立てた様子で茜の父親に食ってかかる彼女は、今度は早川に視線を向けて一言。
「ごめんなさいね。この人ってば頑固で神経質でおまけに極端なんです。話していたのは茜の部活のことなんでしょう? わざわざ家にまで来ていただいて、熱心な先生に教わっているのだと安心しました」
そうやってにっこりと笑う。人当たりのいい笑顔は茜に通じるものがあって、とりあえず好意的な様子に早川はほっとしていた。
「ご、ごほん。こちらは早川先生で、今日は茜の部活のことで相談していたところだ。そうですね、先生?」
茜の父が早川に目配せする。話を合わせてくれ、と。早川は瞬時に察する。どうもこの父親、妻の前ではあまり強気な態度を取れないようだ。
早川がなんと答えるか戸惑っていると、その前に妻から冷たい一声がかかる。
「嘘おっしゃい。茜に聞きました。一方的に部活を辞めさせようとしただけじゃありませんか。あなたはどうしてそう短絡的なの」
「し、しかし茜はサッカー部に入っていると嘘を……」
「あなたも嘘をつきましたね。連絡すれば迎えに来てくれると言っていたのは、どこのどなた?」
「いっ」
茜の父親は驚いて自分のポケットから携帯電話を取り出す。どうやら気付かぬうちに大量の着信が溜まっていたらしく、みるみる顔を青くしていく。
「仕方ないからタクシーで帰ってきたけど、家の前までついても気づいてくれたのは茜だけ。それでどうしたら威張れるのかしら」
次から次に夫を責めたてる言葉が沸いて出て、茜の父はとうとうしゅんとして小さくなってしまった。それを見て茜が苦笑しつつフォローをする。
「お、お父さんは私のために真剣に話をしてくれてたんだもんね?」
「茜、かばう事ありません。言いたい事はしっかり言わなきゃこの人はわからないの。気を遣ってたらまた今日みたいなことになるわ」
ぴしゃりと言い放ってまたしても冷たい目つきで夫を睨む茜の母。さすがの早川も父親に同情したくなってしまった。
ところでまだ早川の一番の疑問は解決していない。なぜ茜の母親がここにいるのか。その答えは存外あっさりと判明した。
「早川先生も何か言ってやってください。この人、私がベルヒットで怪我して以来ずっとこの調子なんです。私もこんな風に迷惑かけてる身だから強くは言えないけれど、やっぱりやりすぎですよね」
「怪我、というのは、ベルヒットのスパーリングで……」
早川はここに来てようやく察しがつく。目の前の彼女、藤堂朝音選手はベルヒットの事故で死んでしまったのではない。彼女は怪我をしたのだ。それも、十年ほど前のことでありながら、未だに車椅子での生活を余儀なくされるような大怪我を。
茜の父が息を吹き返したように口を開く。
「そうです。妻は二度と立って歩くことはできない。これがどんなに重大なことかわかりませんか。ベルヒットなんて、そんな危険を冒してまで行なう競技じゃない」
「でも、私は一度だってベルヒットを恨んだことはないのよ。生まれ変わったらもう一度やりたいぐらいなの」
「またそんな事を言って……」
「本当に本当よ?」
茜の父と母は、顔を見合わせて押し黙った。
どうやらここが、この二人の話し合いの終着点らしかった。かたや、妻の怪我を目の当たりにし、娘には同じ道を歩ませまいとする父。かたや、娘の気持ちを一番理解していながら、自ら負った大怪我の後遺症、そしてそれによって夫にかける迷惑への後ろめたさから、強く自分の意見を言えない母。茜は父を気遣って反抗できないでいる。
この家族の会議は、こういった経過をたどって最後には先程父が語ったような結論に至るのだろう。すなわち、頑固な父の意見に押し切られ、茜がベルヒットをやめるという結論に。
「……」
少々困った顔をして、ちらちらと早川の顔を見る茜。そして彼女の母。二人の様子があんまり似ていたので早川は思わず笑いそうになりながら、気を取り直して考えた。
この議論を別の方向に進めるものがあるとすれば、第三者の意見しかない。早川はようやく整理できた頭の中で、慎重に言葉を選びながら最善の説得をしようと試みる。
「お父さん。先程から言おうと思っていた事があります。それは、怪我はどんな競技でも起こりうる、ということなんです。お父さんは茜ちゃんにサッカーならばやらせてもいいと考えていたようですが、サッカーだって十分危険な事故は起こりえます」
「それは……、程度問題でしょう」
「程度問題というなら、ベルヒットの方が安全かと思いますよ。何せ一対一のスポーツですから、複数人での接触はありえない。自分が気をつけてさえいれば、事故は未然に防ぐ事ができるんです。朝音さんの場合、長く実戦を離れていてそういう感覚を忘れてしまったことも事故の原因にあるのではないでしょうか」
「……茜は中学時代ベルヒットをやっていません。あなたの理屈では、今この子がベルヒットをやるのはこの上なく危険なはずでは?」
父親の反論に早川が切り返そうとした瞬間、横合いから声が。
「ごめんお父さんっ。私、中学の頃もたまにベルヒットやってたの!」
目をつぶって、ひどく言いづらそうに告げた茜。直後、茜の父は顔色を変え、この世の終わりのような表情をして呻いたのだ。
「そ、その時から嘘をついていたのか。茜……」
「やめなさいあなた。先生の前でみっともない」
すぐさま茜の母が父の面持ちを正す。早川はとりあえず気にしない風を装って言葉を続けた。
「いえ、お父さんの気持ちも、僕なりに察しているつもりです。ですが、その上でやっぱり考えていただきたいんです。茜ちゃんは両親に平気で嘘をつくような子ですか? 違うはずです。彼女がどうして、お父さんに嘘をついてまでベルヒットを続けていたのか。その理由が結局は全ての答えじゃありませんか」
そして早川は茜の方に目線を向けた。目配せをしたのだ。ここから先は、お前が話す番だ、と。全ての結論は、つまるところ彼女の意思無しには決められないのだから。
「先生……」
ぽつり、と不安げな表情を浮かべて漏らす茜。早川の知らない彼女の一面だった。思えば彼女はとても素直で純粋な子だ。ある意味良い子過ぎるがゆえに、知られざるところで自分の意見を押し殺していたのかもしれない。
彼女は不意に表情を変え、何か吹っ切れた様子で強く言い切った。
「お父さん、私やっぱりベルヒットが続けたい。だって好きなんだもん。これ以上夢中になれるものなんて見つからないと思う。こればっかりは、お父さんの言う通りにはできないよ」
「茜……」
複雑な表情で聞き入る父。傍らで母が口を開く。
「もういいじゃない。茜もこう言ってることだし、無理にやめさせるものじゃないわ」
諭すような口調に、とうとう茜の父も渋々といった様子で同意する。
「茜がそこまで言うのなら……」
茜がすぐさま声をあげた。
「それじゃあ、部活続けてもいいのっ?」
「ああ、仕方ないだろう」
「~~っ」
よっぽど嬉しかったのか、声にならない声を発しながら、飛び上がって跳ね回る茜。
「よかったわねぇ」
彼女の母はその様子を微笑ましそうに眺める。早川も同様に、彼女の喜ぶ姿を眺めながら思う。
(やれやれ、一時はどうなる事かと思ったが、なんとか円満に解決しそうだな……)
そんな風に胸を撫で下ろしていると、向かいから声がかかる。
「ただし、早川先生にはお願いがあります……」
茜の父が厳しい口調で語り始めたのだ。
その翌日、放課後の部活にて、第七格闘部の練習場所にはいつもと変わらぬ四人の姿があった。
「昨日指導してやれなかった分、今日はビシビシ行くぞ!」
声を張り上げる若年の男教師、早川。
「がってん承知!」
気合十分でそれに答える女生徒、樋口麻衣。
「試合まで残り少ないですから、気を抜かず行きましょう!」
普段と違い真剣な面持ちを見せる、大星由紀。
「昨日はごめんね、皆。私のせいでしっかり練習できなくて……」
そして申し訳無さそうに周りに謝るのは、つやつやの髪の毛が特徴的な少女。
「いいってことですよ!」
「結局部活続けられるんだから問題ないよ! 茜はうちのエースだしね!」
由紀と麻衣は思い思いに茜を励まし、茜は茜で再びこの場に戻ってこられた事が嬉しくてたまらない、そんな気持ちを全身で表現する。
「うんっ! 私、今度の試合は絶対勝つ! 皆で第七格闘部を守るんだ! そして全国に行こう!」
腕を振り回しながら、大声で宣言する茜。由紀も麻衣も気合はたっぷりのようで、彼女達の様子を眺めていた早川は思わずうんうんと頷いていた。
(雨降って地固まるというのか。とにかくここに来て三人のやる気は最高潮だな! 中だるみを危惧していたけれど、杞憂で終わりそうだ……!)
そして彼は、指示を待ち望む彼女たちに向かって声を張り上げる。
「よぉしっ! まずは対人形式のフットワークだ! すぐに準備をして始めるぞ!」
「はいっ!」
三人は負けじと大きな声で返事をし、各々素早く所定の位置へと移動する。
「と、その前に……」
早川は茜と目を見合わせ、彼女の手や足首のプロテクターとその中の様子を確認する。綿密にテーピングで保護されていることを確認していると、由紀が怪訝そうに尋ねる。
「どしたんですか?」
「いや、茜の父親に」
「必ず安全確認をしてから練習するように、って……」
早川と茜はそう言って苦笑いする。茜に怪我をさせでもしたら、あの父親がどんな風に怒り狂うかわかったものではないのだ。




