第一話 プロローグ
※【全はちゃ!!】本家様制作関係者のみ閲覧可
※ 未登場人物などネタバレ有り
関係者以外はお帰りくださいませご主人様
【全はちゃ!!】関係者の皆様へ
元作品作者と違い、キャラ設定の詳細把握ができておりませぬので、多数キャラ崩壊がございます!
あくまで雑コラとでも思ってご覧くださいまし!
ではではではではではではレッツゴー!
目を覚ますと知らない天井が見える
まるで異世界転生系ラノベみたいなベタな始まり…
空知さほろは見知らぬ部屋で目を覚ました
…っておかしいだろ!!!!!!!!!
普通に考えてそんなファンタジーなこと起こるわけないやんけ!!
誘拐?それとも何かのドッキリ?
取り敢えず現状を確認しないと…
慌てながらも周りを見渡してみるが、目に映るのはまったくもって見覚えのない洋室である
年季が入っているもののアンティークな家具類は細かい装飾一つ一つが高価なものであることを示していて、どこだか全く見当もつかない
フェッ、ヘッ、ヘックショーイ!!!!
どうやらネグリジェのままウロウロしていたから体が冷えてしまったようだ…
ん?ネグリジェ?
そんなおしゃんなもの私持ってないよな…
寝てる間に服変えられたってこと!?
趣味悪…
ネグリジェに驚いている間にも指先がどんどん冷えていく
ううっ、寒い寒い
とにかく着替えないと…このままじゃ私冬眠しちゃう
何なら永眠…
さほろはベッドにあった毛布をかぶって手当たり次第に部屋の家具を開けていく…
ドタバタしながらも案外すぐにクローゼットの中に入っていた服一式を見つけることができた
濃い小豆色のクラシカルなワンピースで、認めたくないがさほろによく似合うデザインである
袖を通して鏡の前で一周してみる
驚くべきことにサイズまでぴったしで、寝てる間に測ったのかと思うと少し寒気がした
ネグリジェをクローゼットにかけて布団を畳んでいると、不意にドアを叩く音がする
「雪だるまつくーろー!!!!!!ドアを開けて〜〜〜〜!!!!!!」
聞き覚えのある声にバッと戸を開けるといきなり開いたドアに目を丸くした透花が立っていた
「さほろーー!!!!!!!!!!!!」
さほろを視認した瞬間に飛び出した透花の頭が無防備な腹にクリーンヒットする
ストライクだ
へぶっっ!!!!!
情けない声を漏らしながら二人して床に倒れ込む
「朝から元気だねえ…透花もいたんだ!一人じゃなくて良かったぁ」
「起きたら知らないとこにいたから手当たり次第にドア叩いてたんだよね〜!」
透花らしい能天気な返答だ
朝起きて知らない場所にいて1番にやることが某デ○ズニー映画のワンシーンだとは…
「そうかそうか、手当たり次第に…手当たり次第に??」
「いっぱいドアあったんだよねー…まあまだ叩き始めて五つ目なんだけど」
部屋の外に顔を出してみると透花の言った通り約十個ほどの扉が並んでいた…
「透花…もしかしてこれ全部歌いながら叩き回ろうとしてた??」
「…よく分かったね」
「馬鹿なの??指折れるよ??喉壊すよ??」
「大丈夫、私頑丈だから⭐︎」
ドヤ顔する透花に苦笑を浮かべながらため息を吐く
親友と話せて大分落ち着いたさほろの目にやっと透花の全身が映った
「ネグリジェのままやんけ!!!!!!!!その格好でウロウロしてたの!?」
「んえ?あぁ、私休日は寝巻き脱がずに過ごす派なんだよね〜」
「透花の休日のことはどうでもいい」
「そんな!?」
「兎に角着替えなよ?風邪ひくよ?」
「子供は風の子って言うし??」
さほろをはぐらかして次の部屋を叩きに行こうとする透花
だが…
ベクシュッ
「ほら、寒いって言ったじゃん」
「うう、この寝巻きいつものより薄い…」
「後それ寝巻きじゃなくてネグリジェね?ほら着替えるよ?」
「はーい…」
さほろは透花を持って唯一扉が開いていた部屋に向かう
予想通りさほろと同じような寝室があった
「透花…開けた扉はちゃんと閉じなさい」
「はぁい」
「多分クローゼットに服入ってるから着替えてね」
透花を部屋に押し込んで扉を閉める
ちょっとうるさくてお転婆で馬鹿で地雷タップダンサーだけど、親友と話せて元気が出た気がする
ほんのり笑みが溢れたとき後ろからガチャっと音がした
「透花着替え早くない??」
そう言って振り返るも視線の先に透花の顔はなく…
代わりに少し上を見上げたら目を擦りながら扉を開く真慈と目が合った
「「あ…」」
数秒の沈黙の後、真慈が扉を閉めようとする
いや閉めんなよ
扉に手をかけて強引に押し開けようとしたが、
「待て待て待て待てまだ寝巻き!!!!!!」
「それはすまん」
「一回着替えてくるから待ってて」
「クローゼットに服あるからねー」
真慈がバタバタしながら扉を閉める
暫しの間静寂が続き、今度は透花が出てきた
さほろとよく似たデザインのワンピースを着ている
「スカートやっぱスースーする…」
謎のガニ股で眉間に皺を寄せる透花、一応女の子なんだからそのポーズはやめた方がいいと思う
「そういえば着替えてる時外騒がしかったけど何かあったの??」
「あぁ、二つ隣の部屋に真慈が居たんだよね…すぐ隠れようとするからさw」
「え、多分その部屋私ノックしたよ??居たの??」
「甘いな透花、真慈はそれくらいじゃ起きない」
「それもそうか」
失礼な会話を透花と続けていると、ガチャっと音がして真慈も出てきた
普段の真慈からは想像もつかないようなきちんとした格好をしていて何だか落ち着かない
案外洋装も似合うじゃん…今度描くか
「あのねぇ君たち…声デカすぎ、部屋の中まで聞こえてくるよ」
「マジか、壁薄いんじゃない?」
「なわけ」
「後俺ノックで起きなかったわけじゃないから」
「じゃあ何で起きなかったのさ」
「親父が起こしに来たと思って二度寝したの!!」
「馬鹿野郎、親父が"雪だるま作ろう"なんて言うわけないだろ」
「あ、そっか」
「そもそも二度寝すんなよ…気持ちはわかるけど」
寝ぼけているのか少々とんちんかんな真慈は置いておいて…
とさほろは辺りを見渡す
「透花、まだ叩いてない部屋あるよね?」
「そりゃあまだ半分くらいしかノックしてないしね」
「あ、半分はノックしたんだ」
「とりま探索した方がいんじゃない?」
「残りの部屋も見てくかあ…」
三人で次の部屋の戸の前にスタンバイする
ドアノブに手をかけたその時…
ガチャっ
「あれ?さほろ?」
「透花も真慈もいる!元親子が揃ったじゃん!」
内側から先に扉が開き何と陽史と未紀が出てきた…
二人の奥を見ると、部屋の中心に置かれたダイニングテーブルのようなところを囲って
新村、渉、愁人もポケ○をしている…
なぜ持っているかは知らないが緊張感のかけらもない…
「みんな居たんだ!一人で子守せずにすんで良かったぁ…」
「「お母さんそんなこと思ってたの!?」」
「まあまあお父さんも居るからさ、ね?」
「「え、お母さんがいい」」
娘と息子の辛辣な酷評に○ケカしながら聞き耳を立てていた愁人がしょぼしょぼし出す
「お父さん泣いちゃう…」
「愁ちゃん泣かないで?俺が居るでしょ?」
「わたる…!」
「今集中してるから揺らさないで」
「俺とポ○カ、どっちが大事なn...「ポケ○」
面倒くさい女みたいな質問をする愁人…渉にバッサリ切られて萎びたポテトみたいになってしまった
「少しは躊躇しようよ…」
「あ、これ負けたわ」
「乙」
「新村次俺とやろ」
「いや真慈も持ってたんかい!!!」
いそいそとカードをまとめ出すポ○廃どもを尻目にさほろと透花もみんなと共にテーブルにつく
卓上には木製のアンティークなレコードプレーヤーが不自然に鎮座されている
真っ白なテーブルクロスにポツンと置かれたレコードは異質さを放っていて不気味…
「ねぇまってまたあいつサイド落ちしてない?」
「お?(^^)」
「なんでぇ…まぁこれでいっか〜」
あぁ!!!もう!!!
○ケ廃どもの所為でムードぶち壊しじゃないか!!!!!
とにかく異質さを放っててどちゃくそ不気味だ!!
ポ○廃どもの所為で忘れていた今の状況を段々と思い出し緊張感が高まっていく…
注目を集める中、いきなりレコードが回り始めた
『あー、あー!聞こえますかあ??』
「「「「「レコードが喋った!!!???」」」」」
『そだよー、喋るよー!』
回り出したレコードの裏からなんとも間の抜けた声が流れ出す
レコードをひっくり返してみると、なんと裏にスピーカーが付いていた!
『きゃっ、へんたーい!見ないで!』
「あ、なんかごめん」
どうやら高そうなレコード部分はハリボテだったようだ…
なんか肝心なところでポカしてるな、コイツ
どんどん雰囲気が緩んでいく
『とにかく静かに私の話を聞け!!!』
レコード、もといスピーカーから手を叩く音が聞こえるも…
「ここでこうしてパ○キアで攻撃!!!」
「うわぁその動き強くね?」
「いやぁそこがこのデッキのいいところでさ〜…」
○ケ廃どもはポケ○に夢中で全く聞いていない
コイツらは全く…一旦中断しろよ
さほろが呆れて注意しようとしたその時
『お前らいい加減に話を聞け!!!!!!!』
ポ○廃どもの不躾な態度に堪忍袋の尾が切れたのか癇癪を起こすスピーカーの声…
あれ、これちょっとやばくない…?
不意に上から土で埋められたかのように全身が重くなる
「おわっ、なんだこれ!?」
「うっ、エネだけ置かせて…」
体全体に重圧がかかり指一本も動かせる気がしない
「ダメだ…全然動かねえ」
まさかの新村までもが動けないと言う異様な事態…思わずスピーカーに視線がいく
『コホン、この我こそがこの館の主!そしてゲームマスターだ!!!』
「あ、一人称変えた…」
『うるさい!!!!口を慎め!!!!』
『えー、君たちには今から人狼ゲームをしてもらう!!!!!!ひゅーひゅー!ぱちぱち!』
「人狼ゲームって…」
「ただのゲームのためにわざわざ誘拐したってことかよ…」
「俺人狼より麻雀したい」
『チッチッチ、勿論ただのゲームじゃつまらない……そう!君たちには自らの命を賭けて争ってもらおう!!!!!!』
「「「「「…は?」」」」」
困惑の色が隠せない一同…
「つまり…デスゲームってこと??」
『だいせいかーい!!!!』
真っ先にさほろが正解を言い当てる
これがアニオタの意地…まあデスゲーム系の漫画とか読んでただけなんだけどね
でも私がそんな状況になるなんて…
「家メンで殺し合えってこと?馬鹿にしてんじゃないの?」
家メンが世界一大好きであろう透花がキレた
普段ならキレていても冗談だとわかるトーンで怒鳴っているのに
珍しく声のトーンが笑いを帯びていない…
よっぽど家メンを侮辱されたことが癪に触ったのだろう
『でもゲームには刺激が必須でしょ?命を賭けるスリルがいいスパイスになるんじゃない?』
「家メンは裏切り合いなんてしない、絶対ね」
「ゲームマスターの思惑には乗らないのです!!」
陽史と未紀も反旗を翻す
家メンの絆の深さはいつ見ても感服の意を抑えられない
しかしゲームマスターは怒鳴り声を上げられたにも関わらず楽しそうに笑い出した…
『ふふっ、その意気込みもどうなるものか……
ではでは!!!楽しい楽しい人狼ゲームの始まりー!!!!!』
【登場人物一覧】
さほろ=○ 未紀=○
透花=○ 陽史=○
真慈=○ 愁人=○
新村=○ 渉=○