第三話 出てくる者
「洋平、下がってて。
私がやるわ」
メルが言う。
「め、メル!?その力は」
僕はメルに向かって言う。
「なんとなく分かるでしょ?貴方の力を使っているの」
メルは言う。
そうか、僕の力は他の人達にも効果があるのか。
「何をコソコソと!死になさい!フラワーレイン!!!」
フローラ様は攻撃を仕掛ける。
「それくらいの魔法なんて!フリーズ!!!」
メルが魔法で対抗する。
相打ちか、だけど力が無くたって僕は。
?!
「スラッシュ!!!」
くっ!あの女の魔法に。あの男。
「しめた!この拳に力を溜め発動する!」
?!
僕は至近距離に一気に詰め寄り
「バーストブレイク!!!」
「ごふっ!!!」
フローラ様の腹に思いっきり攻撃をし吹き飛ばす。
すると
ゆらゆらとフローラ様から抜けていく黒い邪気それは形を整え人の形となる。
それはボロボロの姿だが、僕やメルには見覚えのある人だった。
「勇人さん・・・」
「久しいな竜馬の息子よ、痛い攻撃をするなんて酷いじゃないか」
勇人は言う。
「なぜ、こんな事を!それにどうやって生きて」
僕は勇人に向かって聞く。
「灰になっても意識は残ってたんだ、そして我は風によって宙を舞い魔物に乗り移りそしてあの神が奪った闇の宝玉を取り返した」
勇人さんはそう答えた。
「また神を殺すのか?」
僕は勇人に向かって聞く。
「ああ、この世界の神を全員殺すつもりだ。
ここで倒れているフローラを殺してからな!」
?!
勇人が倒れるフローラ様にトドメを刺そうとする。
「ストーム!!!」
?!
勇人さんは後ろへと下がる。
「フローラ様を殺させはしないわ」
メルの魔法か。
「ちっ、まぁいいだろ。
最高のデザートは最後にとっておくと言う物か。
さらばだ!」
勇人は消えていった。
・・・・。
「フローラ様」
僕はフローラ様に駆け寄り
「ヒール」
回復魔法を唱える。
・・・うっ。
「うっ、・・・よう・・へいくん?」
目を覚ますフローラ様。
「大丈夫ですか、運びますよ」
僕はフローラ様をおんぶしメルに案内されてフローラ町へと戻るのだった。