第一話 生きていた者
「か、神ってブレイク様やフローラ様とかですか?」
僕はクロック様に向かって聞く。
「そうよ、でもあくまで戦うかもしれないってこと。
その詳細はメルから聞いてみてね」
そう言い部屋の奥へと行ってしまったクロック様。
僕はこの後僕が居ない時の事やクロック様が言っていた事をメルから聞いた。
またまた怪しいそうな話だ。
今度は神と来たかって思う。
「それよりも洋平くんは結婚とかしてないよね?」
メルがじ~と見てきた。
「してないしてない、僕は日本に戻ったあとなんだけどね、召喚された時の時間に戻っていてその後は色々として、今日部屋の掃除を終えて寝ようとしたら呼ばれたんだよ」
僕はそう答える。
近くには僕の荷物であるリュックが置いてあった。
もしかして、これも召喚されたのか?
僕はリュックを開けると中には袋、乾電池、携帯、鉛筆、会社の資料、カップ麺、それとお守りが入っていた。
使えそうなものはあるにはあるが・・・。
「ねぇ、それなあ〜に?」
メルが顔をのぞかせて来た。
メルの目線はカップ麺だ。
食いしん坊な奴め。
「これはカップ麺だよ、恵梨香さんとは食べたよね?」
僕は恵梨香さんの方を向くとキラリと目を光らせ
「か、カップ麺!?食わせてよ〜」
近寄ってきた。
あるのは二つ・・・僕の分が無いが・・・まぁいいか。
僕は恵梨香とメルにカップ麺を渡した。
「作り方教えてあげるよ」
恵梨香さんはメルを連れて台所へと向かった。
僕は荷物をまとめているすると、
「洋平、話があるの」
クロック様が声をかけてきた。
「あ、いいですよ」
僕はクロック様に着いていく。
そこは地下らしき場所。
「話というのは、実は私が倒した勇人と呼ばれる者が居ったじゃろ?
そのものがどうやら生きている可能性が出てきたの」
クロック様が言う。
「え!?あの勇人さんが!?」
僕はびっくりする。
だってあの時クロック様の時計によって時を進められ灰になったはずなのに。
「それが、闇の宝玉がいつの間にか盗まれておって、その近くにこの紙が落ちておった」
クロック様は一つの紙を僕に見せる。
中には字が書かれておりなんと日本語。
なになに?
我を倒したと勘違いした愚かな神共よ、終焉は近いぞ。
その内お前らは死ぬことになる。
例え、あの男を召喚してもな。
・・・・・。
「多分勇人さんだと思います。
やっぱり生きていたのか、だがどうやって?」
僕は少し考える。
「多分何だが灰の中にまだ意識が残っておった・・・そう考えるしか考えがない。
その時闇の宝玉は洋平の手の中だから」
クロック様は言う。
「分かりました、またあの男を追うんですね」
僕はクロック様に向かって言う。
「ええ、ですけど神が全員味方だとは思わないほうがいいと思います。
例え、私だとしてもあの4人の神だとしてもね」
クロック様はそう答える。
「はい」
僕達は地下を出た。
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