第四会場16~20
【10-4-16.オルトロス〜双頭の番犬〜】
面白そうな臭いしかしない……。
刑事ドラマをそのまま文章に起こしたような作品でした。
雰囲気も良いし、人物造形も良いし、語りの重厚さも……!
一体どんな風にしたらこの重々しさが出せるのだというくらい重々しいです。それが心地いい重々しさなんですよね。気が付くとその世界にググッと入り込んでしまっているというか、人を引きつけて放さないような構成というか、上手い……。なんてこった……。
あらすじは最後まで書かれているような感じでしたので、内容はザックリ分かっているはずなのに、本文を読んだときの衝撃が、あらすじを良い意味で裏切られた、という感じなんですよね。
あらすじ自体に非があるわけではなく、きちんとさっくりまとめてあるが故に、本文を読んだときの衝撃が大きいんでしょうか。要するに、人を引きつける書き方を知っている人の書き方なんですね。
最初の面接のシーンで、もうアレですよ、往年の俳優さんが渋い顔をしながら若者を品定めしてるっぽいのが浮かぶじゃないですか。そしてあれよあれよと進みまして、善田との握手まで、気が付いたら進んでるんですよね……。なんじゃこりゃあ……。
凄いの読ませていただいた感じがしました。
このまま続き読みたいのに、書き出し祭りだから、そこに続きがないんですよね……。
絶対に面白いと思います。この続きも、そして最後まで。
最後まで読めますようにと、お祈りしてます。
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【10-4-17.世界から蝶が消えた夜】
とても綺麗な、蝶に彩られたお話でした。
設定がものすごく独特といいますか、不思議ですよね。
活力蝶、蝶が栄養剤みたいな位置づけ……? なんでしょうか。「活力蝶の摂取を怠っていると~中略~身動き一つ取れなくなってしまう」ということは、これが栄養剤というより主食……? この辺もちょっと分かりませんが、とにかく蝶はとても大切なものなのですね。
廃工場と少女達という取り合わせもまた、いいですね。
透明感のある可愛らしい少女の絵がとても似合うような気がします。
あまりに独特な世界観なので、あとは空想の域というか、こうなのかなと思う程度ですが、蝶を一カ所に集めてしまった人(冒頭?)がいて、それを求めに行ってるの、かな?
蝶は生きていくのに必要なもの。早く行かなきゃいけないのに、何年もかかる。
彼女たちは人間……? そもそもこの世界に住んでいるのが人間なのかどうか。
私たちの常識とは違う世界でのお話だな、というのは直ぐに分かりました。
そしてこの世界が綺麗で、更にとても生きづらそうだな、ということも。
これは、絵で見てみたいお話だと思います。
線路の先に早くたどり着けますように。
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【10-4-18.勇者のいない魔王討伐】
正直、どういう風に展開するのかと思っていました。
これは、面白い……!
パーティーの柱を失ったらどうするか。
3番目、捨てがたい……。これもまた、方法の一つですよね……。あとで実は生きてました~って、ダメか……ダメかな……。生き延びて時期を待つということに対して、極端に悪い印象はないけど、ただ、この状況だしな……。
勇者が蘇生できない状態で、魔王が強すぎて。
苦しいですよね。撤退後の待遇は、推し量らなくても分かる感じですし。
これを……、主題に持ってきたんだ、この人は……。
短編だったとしても、これは納得してしまいます。答えを知りたい、というよりは、考えたい感じ。
凄い……、これは、結構、来ましたね……。
文章力とか技量とか、それも勿論ですけど、この切り取り方は凄い。
ここだけ、本当に絶望してしまっているこのシーンだけ。
凄いです。かなり、良いと思います。
読ませるだけじゃなくて、考えさせるというか。
勇者もので一番欠けちゃダメなものが欠けちゃったとき、リアルにこんなことを考えてそうだなと思いました。上手い……!
答えは、各々の中に、で、よろしいでしょうか。
それともまさか、続きを用意してあるのでしょうか
大変楽しませていただきました。
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【10-4-19.一陣の疾風となりて】
タイトル回収まではまだまだ先みたいですが、もしかしてドラゴントレーナーの話……?
緑の宝石のような卵から孵ったイグアナみたいなヤツって、ドラゴンの赤ちゃんだったりしません……?
それでなんか、大きく育てたドラゴンの背中に乗って空を駆ける、一陣の疾風になって、みたいな。
そんな気がする……!
氷川という少女は、この魔法を使ってた少女と同一人物でよさげですよね。
元々そういう卵を保管している施設かなんかの子で、盗まれた卵を追ってきたら、二人にぶち当たったのかな。で、二人の通う学校に、潜り込んできた。
メンターってことは、やはりその道に精通しているということでしょうし、啓と悠貴、氷川の三人で、どうにかしてこのドラゴン(?)を育てていく方向になるのかな、と思いました。
面白かったです。
ちょっと消火器がどこから来たのかだけ分からなかったですけど、これは今後にも期待持てそうですし、続きも気になりますね。
読みやすいし、手慣れた人が書いたんだろうなと推測できました。
続きも期待しています。
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【10-4-20.七代先まで続く呪いを一身に引き受けたら、悪魔たちに呪術王として崇められてしまった】
面白い……、めっちゃ面白いんですよね、これ……!
ツボというか、この間合いというか、面白いです、めっちゃ面白いです。
語尾がにゃあにゃあちょっとウザいんですけど、それも含めて可愛い……。
呪いまで可愛いしポンコツ……。
ミュイ普通に強いんですよね? で、凶悪だから倒された……? 違うか、「悪魔だから」だった。
ラウルとの掛け合いが、もはや付き合ってるレベルで良い感じなので、これはちょっと本当に良いですね。
呪いが全然呪いになってなくて、でもミュイは真面目にすんごく悪いことをしたと思ってるところとか、良いです……!
本当はこんなことを言っちゃいけなんだろうけど、二人とも、お幸せに――!
続きあるなら読みたいです!




