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第10回書き出し祭り感想まとめ  作者: 天崎 剣
【本文感想】第三会場

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第三会場11~15

【10-3-11.その出会いに花束を。そして、その別れに祝福を。】


 気になる……、吾桃宮さん、あなたは一体、なんなんだ。


 読み終わって、とにかく引っかかりが多くて。

 いや、良い意味での引っかかりですよ、この場合。

 つまり、先が気になって仕方がないという意味の引っかかりであり、物語の構成や内容に対しての引っかかりではないのです。


 吾桃宮さん……!

 その孤独の正体が知りたい。


 あらすじの「非凡の果ての出会い」の意味。その一端が、この転校劇だということしか、分かりません。

 けれど、本当にコレは、良い意味での「分かりません」なんです。


 あああ。絶対上手い人が書いてる。

 面白いんだもん、だって。

 読みたい。続き、続きが読みたい……!

 そして早く、吾桃宮さんのことが知りたいです……!



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【10-3-12.終わる世界に手向の花を】


独特の表記や地の文が際立つ作品でした。

 

 恐らく普段からこうした書き方をされる方なのでは、と思いました。

 メタ的な書き方、と言いますか、作品を遙か上、ディスプレイの向こう側から俯瞰しているような書き方をされています。例えば「……個人情報を開示する人事部には誰も疑問を呈さないのだろうか」「──余談ではあるが」「哀れ、ノア博士」など。

 気にするべきところではないのかも知れませんが、これらの書き方は、物語への没入を妨げる可能性もあるので、個人的にはあまりおすすめできません。

 出来れば読者は、その世界の中に入り込みたいのです。そのためにも、一人称ではない地の文であれば、できる限り作者の感情を反映させない方が良いのではないかと思いました。


 もうひとつ、カギ括弧内のカギ括弧。

 例えば、「「『方舟』を凍結、分解だと……そんなことが出来るはずが「可能なんですよ」──なっ⁉︎」このあたりは、気持ちはものすごく分かるのですが、ちょっとわかり辛いかな。

 漫画なら吹き出しを重ねて、先に話している人の台詞を中途半端に欠けさせているあの状態ですよね。独特なので、ちょっと面食らいました。疎くて分かりませんが、コレは定着している表現? なのでしょうか。

 このあたりも、工夫次第でもう少し読みやすく出来るのではないかと思います。


 沢山素敵ワードは出てくるのですが、『人類救済計画(プロジェクト:ノア)』の詳細がよく分からず、(この辺りは2話目以降で少しずつ明らかになるのかも知れませんが)消化不良になってしまっているのが勿体ないところ。

 4000字の制限って結構厳しいので、端折れるところは思い切って端折ったり、必要なことは無理にでも差し込んだりと、この辺はもっと書き慣れていけばバランスが分かってくるのかも知れませんが、色々と挑戦してみるのも良いかも知れません。


 いずれにせよ、まだまだ伸びしろのありそうな作者さんですし、何より筋書きが面白そうですので、今後のご活躍も期待してます。



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【10-3-13.怨毒実行者】


 勢いのある作品だと思いました。

 正体不明の女「ノコ」に振り回され、気が付くととんでもないことになっている主人公・錠の目線で丁寧に綴られていて、どんどん話にのめり込んでしまいます。


 語りがとにかく上手いですよね。ノコの不気味さ、錠の人間不信なところ、エピソードの出し方。どれもが映像として浮かんできて、間合いも良いし、コレは癖になるなと思いました。

 登場人物の性格を読者に伝えるに、手っ取り早い方法を知ってらっしゃる。

 印象的なエピソードや、その人の普段の様子をさらりと出すのですよ。語りに混ぜて。

 SNSのいいねボタンの話。自分の見てくれや虐められた過去。小銭しか入ってない財布。

 こういうのをさらりと入れてくるこの方は、多分絶対めっちゃ上手い人です。間違いないです。


 タイトルの「怨毒」については、作中では出てきませんが、怨念、恨みの「怨」と殺したい相手がいる、復讐したいという「毒」を「実行」する者、と言う意味で合ってそうですね。

 この辺りがもう少し入っていると、また評価が変わったかも知れません。


 ともあれ、上手い人がゴロゴロいるなと痛感させられる一作でした。

 続きも期待しています。

 


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【10-3-14.同居人と自分】


 何をするでもない、帰省をするだけなんですけど、二人とも楽しそうですね。

 楽しげな会話を聞いているだけでもほのぼのします。

 BL? TS?

 よく分かりませんけど、そんな感じ?


 楽しそうな会話に水を差すようでアレですけど、ちょっと設定が生かし切れていないような気がしました。

 あらすじでは、「魔術がまだ、そこらに残る少し不思議な世界。」「魔術を大学で研究する自分と、夢魔の家系の同居人」とあるんですが、読む限りでは最後の方にチロッと「魔術師」「祈祷師」と名称が出てくるくらいで、肝心の世界観がとんと見えてきません。

 せっかく素敵設定を作って書き始めたのだったら、そこを何故前面に押し出さないのかと思ってしまいます。

 二人が二人たるゆえんとか、こんなに不思議な世界なんだぞーとか、そういうのがもうちょっと見えれば(イチャイチャしてるのは伝わりましたので、そこは十分です)良かったと思うのですが、いかがでしょうか。


 全編字下げがなかったり、時々句点抜けていたりと、気にする人はそこで評価を下げてしまうので、大変細かいんですが、そういったところにも気を配ると良いと思います。

 全体的にはゆるゆるとした幸せそうな雰囲気が漂っていて、このままイチャイチャするのかなと微笑ましく読ませていただきました。 

 


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【10-3-15.耳リフレ!!~清純とギャル、年上幼馴染の姉妹が僕の耳を虜にする~】


 耳は性感帯の一つですよね……。

 概ね考えていたとおりの内容でしたが、これは、耳かき誰かにして欲しい系男子にはめっちゃくちゃ刺さってるんじゃないでしょうか。


 流れるような文章と、やたら耳かきに力の入った文章。

 耳リフレって、調べるまで知らなかったんですけど、こういう世界があるの……?

 よく分かりませんが、面白いですね。


 絵面はもう完全にラノベ絵で思い浮かべました。あと、アニメ声も後から勝手に付いてきました。

 文章上手すぎるので、本当にあっという間に読み終えてしまって、なかなかの手練れですよね……?


 三角関係だけど、姉妹二人が同時にってのが良いんですかね?

 姉が優にぞっこんで、妹も好きだけど微妙にお姉ちゃんに遠慮してるってのは良いシチュエーションだと思いました。妹の方がちょっぴりツンなのかな。元気な性格と気恥ずかしさの組み合わせは至極ですからね。素晴らしい。


 ちょっと特異な出し物ですけど、文化祭編まであるのでしょうか。

 あるとして、優は二人が他の男子に耳リフレを施すの、黙ってみていられるのでしょうか……?

 気になりますね。続報、お待ちしています。

 



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