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第10回書き出し祭り感想まとめ  作者: 天崎 剣
【タイトル+あらすじ感想】第一会場
2/48

第一会場1~5

【10-1-1.落日の刻、影は彼方へ】


 現代ものだと直ぐに分かる、というのは読者にとってありがたいことだと思います。

 あらすじを読み進めると、どうやら伝奇物のようにも思えます。タイトルの「刻」と「影」はこのことを示唆しているのだなと、その言葉選びにも納得します。


『蜃鬼』は、しんき、と読むのでしょうか。

 独自の存在や名称は、世界観をとてもよく表しますが、同時に、読めない人にとってはそれがブラウザバックの要件となってしまう、大変ややこしいものです。これを回避するには、ルビを振る、という方法もあります。が、ルビが多いと、とても不格好になってしまうこともありますから、注意も必要です。

 私自身は、登場人物(難読、または読み間違えが多そうなとき、間違えずに読んで欲しいとき)や、その作品独自の言葉(一般的に読める漢字ではないとき)にルビを振ります。

 読者のストレスを少しでも軽減するためです。


 今回のあらすじで気になった点は、主人公北条の「東大生兼作家」という肩書き。これが作品にどう影響してくるのかで、作品の善し悪しが決まってくるような気がします。

 というのも、昨今東大生はやたらともてはやされますが、単なる作家ではいけなかったのか、東大生という立場が、作中の何と絡んでくるのか考えての設定なのか、という必然性が読者の中に生まれてくる可能性があるからです。

 例えば、アメコミの某ヒーローの正体は、情報収集に長けた新聞記者。警察程ではないですが、情報収集のために色々動き回っていても不思議ではないですよね。これが、ただの会社員なら、どうしてそんなに身軽に動き回れるのか、どこから事件の情報を入手するのか気になって、作品に没頭できなくなります。

 大変細かいところですが、物語の要素として、どう作用してくるのか、気になりました。


 あらすじの文章構成を見ると、結構書き慣れている人なのかな、と推測できます。

 ある程度の展開は予想できますが、その過程が知りたい、と思わせてくれる、非常に良いあらすじだなと思って読ませていただきました。

 本文も楽しみにしています。



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【10-1-2.妖怪屋敷の箱入り娘】


 印象的なあらすじの書き出しは、読者の興味を引く、有効な手段だと思います。

 思惑通り、ググッと、前のめりになってしまいます。


 あやかしものですね。

 ジャンルが直ぐに特定できるタイトル、あらすじはとても良いと思いました。

 導入部分できちんと情報を開示できなければ、想定した読者が訪れることが難しくなってくるので、とても重要だと思います。

 最近、女性向けレーベルであやかしものが沢山出てますし、人気ジャンルですよね。


 あらすじを読んで気になったのは、やはり会話文で突然、「飛び降りる」という衝撃的な言葉が飛び込んできたところ。

 不思議な屋敷に迷い込んで、それから「飛び降りる」に至るまでの間に、色々起きていた、もしくは既に何かが起きていて、そこに凪が迷い込んだとは推測できますが、ちょっと唐突すぎて面食らってしまいます。

 屋敷を出たことがないことに対し、凛花がネガティブなことを思っている、または、そう示唆させるような言葉が少しでも挟まれば違ったのかな。

 なんとなく、凪が一方的に、凪の考えで凛花を連れ出そうとしているような書き方に見えましたので。

 400字以内という大変短い文章に、色々詰め込みすぎるのはとても難しいことなので、あくまで、私個人の感想だと思っていただいて結構です。


 最後、締めの部分でしっかり、物語の方向性、ジャンルを再提示してくれているところに好感が持てます。

 本文も楽しみにしています。



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【10-1-3.夢の続きを、僕は雨天に綴る。】


 すべてが終わった後に、主人公が語る形式のあらすじ。

 とても綺麗な物語なんだろうなと、あらすじを見ただけで想像できます。


 タイトルのセンスもいいですね。

「雨天に綴る」、つまり、雨の中でのお話なのかなと。

 で、あらすじにもそのように書いてある。わかりやすいと思います。


 ただ、このままだとジャンルも恋愛、としか想像できないのがもったいないなと思いました。

 現代なのかな、とは思いますけど、日本なのか、外国なのか、はたまた異世界なのか。

 この辺もあらすじで開示していただけると、読者としては大変ありがたいですよね。


 同じような雰囲気、物語でも、舞台や時代設定によって、読者が変わってくるじゃないですか。

 仮に私がこのあらすじで書くとしたらSFになるんですけど、それだと、現代・恋愛ものだと思ってたら違うんかいと、途中で興ざめさせてしまう自信があります。

 要するに、最低限教えて欲しいと読者が思うことが、少なからずあらすじを読めば書いてある、ということは、案外大切なんだよと言うことですかね。


 あらすじ時点での感想ですので、実際の物語がどのように展開していくのか、本文開示、楽しみにしています。



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【10-1-4.貴方が落としたのはこの金髪の少女ですか? それとも銀髪の少女ですか?】


 金の斧銀の斧か……。

 嫌な予感がする……。

 というのが、タイトルを見ての感想でした。

 さて、あらすじ。


 ファンタジーじゃ……、ない。恋愛?

 女神、と最初の方にあるので、うっかりファンタジー世界かなと思ったんですけど、ファンタジーかな、女神出てくるけど現代かも知れない。異世界なんて何処にも書いてないし……。

 むむむ、難しい。

 あらすじの書き方、というのもあると思うんですけど、情報開示の順番によって、読者への伝わりやすさは変わってくるのではないかと。


「女神」でファンタジーと思って、町娘の取り合いかな、と想像していたところに「卒業」で学園ものだったの?! と驚きを隠せない……。

 これも、作者の思惑通りなのでしょうか。


 もしこれが、衝撃な言葉→主人公の属性と舞台の説明→呪いの経緯→少女たちの紹介→今後の展開予定という書き方だったら、印象が違ったかな……。

 あらすじから既にドタバタしているので、なんとなく本編のテンションは予想できました!

 本文開示でどのくらい更に面白く展開していくのか、楽しみにしています。



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【10-1-5.俺はサル山のボスになる。】


 タイトルだけではさっぱり分かりませんでしたが、あらすじ見ても疑問符が飛び交いますね。

 なかなか、挑戦的なタイトルだと思います。

 推理もの、というわけではないのかも知れませんが、主人公の友人の服部に何があったのか、素直に気になる書き方になっていると思います。

 しかしながら、ザックリザックリしているので、それ以上のことが言えないのが辛いところ。


「服部はサル山のボスになれたのか。」

 ↑ここは、笑うところではないと思うんですけど、何だろう、吹き出してしまいました。本当に失礼……。


 これは、本文読まないと何も言えないですね。

 作戦なのか、それとも偶々そう見えてしまっているのか、作者の罠にはまってしまっている気がしないでもない……。


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