ぼくの わたしの なぜ?何?SDGs
〜ライブ中継〜
フォーラム「ぼくの わたしの なぜ?何?SDGs」での一幕 より
司会者「では何か質問、ご意見のある方は・・はい、そこの君」
女の子「はい!私はソシャゲとWeb漫画とYouTubeが大好きな小5のギャルです
最近お母さんが『せっかくのお小遣い、ゲームのガチャとかWeb漫画じゃなくて、実物の本や洋服とか、リアルで友達と出かけて遊ぶのに遣いなさいよ』と小言を言います
でも、ソシャゲやWeb書籍は通信インフラさえ整えばいくら大量に流通させても環境に負荷をさほど与えない、とてもエコな商材です
今77億の地球人口は今後70年は増え続けてピーク時110億になるそうです
そしてその頃にはアジアやアフリカの後進国の人たちも今の私たち同様豊かになって、安全で快適で環境負荷の高い暮らしをしているそうです
今でも大変だって言ってるのに、その時地球はどうなっているのしょうか?
私たちの健康で文化的な生活、医衣食住、整備されたインフラ、治安の良さと安定した政治、それらを支える大元は活発で複雑に絡み合う自由な経済活動であり、それは当然無くてはならないものです
しかし環境負荷の高い既存産業の経済活動を今のまま野放図的に存続・発展させ続けていては人類自身の首を早晩締める事になる、というのもまた事実です
今後通信技術やAI、産業機械の更なる発展、また遺伝子工学の進歩による農業や医療の効率化などの恩恵で、各産業を維持してゆくのに最低限必要な労働力は減少してゆくと思われます
チャンスです
民官で連携して既存の産業については、衰退し過ぎて必須の技術が失わてしまわない範囲で成長スピードを低減させ、さらに可能なら成長をストップ、またはシュリンクさせていくのです
もちろんインセンティブは手厚く用意しなくてはなりません
そして余剰となった資本、労働力がソシャゲやWeb書籍やYouTuber等の創作活動、DIYや家庭菜園、家電や自動車のセルフメンテ、料理や家庭医療の情報発信などに流れ込むように促し、コントロールするのです
『馬鹿らしい、たかがソシャゲとかWebでの創作物・情報発信なんていくら頑張っても経済規模が小さ過ぎるよ、世の中変えるにゃ全然足らん・・』とお考えの方もおられるでしょう、しかし!私どもには十分な勝算があります!
それではこちらの資料をご覧下さい!!」
少女は立ち上り、いつの間にか現れた巨大なプレゼントボードを担いだ男性数名を引き連れ、壇上へヒラリと駆け上がった
司会者「しまったプロだったか・・?
マズいな・・ものども出あえぃ!」
司会者は一瞬自らの判断の遅さを悔いたが、そこからの対応は極めて素早かった
(つづ・・かない)