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朝鮮の英雄、道糞死す。

 ガタニー軍から来た

謎の女には、

こう答えておいた。


 「我が国の総力を結集して、

前向きに検討する」


 なんだか、

前世の日本の政治家の

「遺憾の意を表明する」

みたいだが。


 あれは、

実際には、

外国に対して

正式な抗議をしていない

場合に、

国内をごまかす目的で、

使われる常套句で。


 私は、

癌の手術に、

挑戦してみるつもりだ。

無謀なのは、

解っているけど。


 もちろん、

魔王のコアを破壊すれば、

元の健康体に戻れる。

でも、

これを説明しても、

信じて貰えるわけ無いよな。

誰でも、

策略だと、

思い込むだろう。


 説得するのは、

不可能だ。


 それに、

顧客の要望に忠実に応える

のが、

職人の仕事だ。

ガタニーの魔王も、

魔王を辞めたくない

はず。


 ガタニーという

豊かな領土を得て、

あの人まで、

英雄召喚出来たのだから。

天下統一も、

夢じゃない。


 まあ、

断れば、

速攻で、

ガタニー軍が攻めて来るのも、

事実なんだけどね。


 どんな犠牲を払っても、

私の国を手に入れ、

手術を決行するしか、

生き残る道を、

知らない

のだから。


 私の方にも、

メリットは、

有る。


 医療技術を、

発展させる

又とないチャンスなのだ。

日本人の二分の一がなってしまう

癌を、

克服出来れば。


 元日本人の魔王達は、

私を、

敵に回そう

なんて、

考えなくなるんじゃないかな?

夢のような

話だが。


 そこで、

その夢に一歩でも近づくため、

対策会議を開いた。

まあ、

学習会と表現したほうが、

適切かも知れない。


 出席者は、

美容整形を担当している

勇者パーティー四人と、

ガタニー軍を代表して、

謎の女。


 それに、

ゴブリンの勇者、

タカアキラーも、

呼んでおいた。


 私の知る限りでは、

彼が、

異世界で一番

頭が良い。

彼の頭脳が、

なんらかの役に、

立つかも知れないから。


 たぶん、

ガタニーの魔王の

癌に対する

知識と経験をコピーする時に、

彼は、

本領を発揮するだろう。


 病気の経験者ほど、

社会に貢献している人間は、

いない。

その存在が無ければ、

医療技術自体が、

存在しないのだから。


 対策会議の

議論は白熱した。


 勇者パーティーの四人は、

美容整形で、

日々、

人体を扱っている間に、

様々な疑問を、

抱えていたようだ。


 それに対して、

私が、

前世の知識で、

答えていく。

私の得意技は、

勉強なのだ。


 たぶん、

私が平和主義者なのを知って、

ガタニーの魔王は、

私に、

高学歴を期待したのだろう。

ネットの無い世界では、

記憶力が、

全て

である。

検索など、

出来ないのだから。


 話の内容は、

人体の生物学的なものから、

その基礎となる化学、

そして、

化学の基礎となる

物理へと、

進んで行った。


 とりあえず、

数学に移行する前に、

今日のところは、

お開きにした。


 この光景には、

謎の女も、

驚いたようで。


 「さすがは、

我が主が見込んだ御方」


 を、

連発していた。


 しかも、

私の熱意が伝わったようで、

秘密を打ち明けてくれた。


 ガタニー軍が、

樹海に入ったのは。


 山岳国の追撃を警戒する

のも、

有るんだけど。


 財産を隠すためらしい。


 私を脅して、

言うことを聞かせよう

という目的では、

決して、

無いそうだ。


 その証として、

教えてくれるんだろうけど。


 ガタニーの魔王は、

手術に備えて、

全財産を隠す場所を、

探しているらしい。


 そりゃ、

そうだよな。

間違いなく、

狙われるから。


 そんな話をしていたら、

福沢諭吉が報告に来た。


 道糞が、

死んだらしい。


 共産主義魔王

異世界の魔王数、残り六十八。


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