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色ボケ大魔王

 隣の国が攻めて来る

という噂が、

かなり広い範囲に拡散された

ようだ。


 その結果、

商人ではない人達も、

私の国に集まって来るようになってしまった。


 何故?

これから敵に攻め込まれる国に、

わざわざ、やって来るのか?


 一番の理由は、

他に知っている国が無いから。

多分、これだろう。


 生まれ育った土地以外どこも知らない


 普通の人は、

こんな感覚だ。


 異世界は、

資本主義社会とは呼べないほどの、

未発達な資本主義社会だ。

まだ、

労働者は、さほど必要とされていない。


 そこでは、

生産手段を持たない者、

具体的には、

親の跡を継げない男は、

生きる術が無い。


 女なら、

嫁に行くか、

妾になるか、

風俗で働くか。


 これが、

男尊女卑

というものだ。


 農地を持てなかった男は、

故郷を捨てるしかない。

そして、

私のところに、

やって来る。


 私の国の噂は、

主に三つ。

敵が攻めて来る

軍隊が無い

男の楽園が有る


 こりゃ、職を求める男なら、

誰でも来ようとするだろう。

軍隊に志願して、

うまくいけば、

キャッきゃウフフが待っている。


 ちなみに、

この噂のおかげで、

敵の魔王は、

色ボケ大魔王

と呼ばれているそうだ。


 かわいそうに。


 私は、

ただのネトウヨ

だと思っているのだが、

ネトウヨが存在しない異世界の人達は、

戦争を起こす目的というと、

女目当て

くらいしか、頭に浮かばないらしい。


 まあ、何でもいいや。

働き手を集める手間が省けたから。


 でも、

義勇軍が結成されてしまった。

数百人の規模になっているらしい。


 軍隊を持つ気が無いのに。

弓隊とか、

義勇軍とか、

私の意に反して。


 女達も主戦論を唱えているしね。


 そんなことをしなくても、

ちゃんと仕事を用意する予定なのに。


 まあ、義勇軍と言っても、

誰も武器や防具を持っていないんだけど。


 これから敵に攻め込まれるのだから、

武器や防具を無料配布してでも、

兵士が欲しい

と、思われているのだろう。


 でも、

武器や防具は、金がかかるし、

そんなもの持たせたら、

戦争が終わった後、

解散させ辛くなるし、

盗賊になられても困るし、

反乱とか起こされてもねえ。


 それに、

工作員が紛れ込んでいるかも知れない。

ネトウヨとか、

工作員大好きそうだし。


 義勇軍に持たせる武器は、

当然、

石だろう。

投石だけ、してくれれば良い。

敵が来たら、

逃げれば。


 義勇軍の配置は、

ここが良さそう。


        北側

   

      川 慰安所


      川 崖     


西     川 義勇軍 住宅地 城     

    川 川 川




色ボケ

大魔王


 城の南側を流れる川を、

西へ遡ると、

北から、川が注ぎ込んで来る場所が有る。

そこを義勇軍に守らせよう。


 ここなら、

城から離れているので、

義勇軍が寝返っても、

対処できるし、

敵の国は南西に有るので、

位置的には、

住民の防衛にも配慮した型

になるだろう。


 あとは、

義勇軍の逃げ場所を用意するだけ。


 義勇軍は、

川を挟んで、敵と対峙するわけだが、

投石だけでは、

防ぎようがないので、

結局、

逃げることになる。


 その時に、

住宅街に逃げ込んで、

略奪や暴行を働かれても困るので、

慰安所へ行ってもらおう。


 川沿いに北へ逃げて、

崖を越えれば、

慰安所が有るように、設置しよう。


 そこの従軍慰安婦は、

かなりの重労働になるだろう。

短時間で、

大人数の相手をしなくてはならないからね。


 うーん、

不細工な人間の女

でいいや!

戦争が終わったら、

奴隷から即時解放

持参金付き

という条件で。


 よし!

そうと決まれば、

奴隷の女を買い漁ろう!


 こんなことをすると、

隣の国の魔王は、

ますます、

色ボケ大魔王

と呼ばれるかな?


 共産主義魔王

滅亡まで、あと十一日。

 

 

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