表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/196

交換条件

 つるはしゴブリンを開発し、

大量に作った目的は、

当然のように、土木工事。


 水路が作りたかった。


 生き物に必要なものは、

一に、隠れ場所

二に、水

だ。


 だから、水路を建設して、

水の安定供給を計りたかった。


 私の城は、


北、山

    

城   東、川

     

南、川


という配置になっていた。


 南側に流れる川は、

西から東へ降っている。



 その川を西へ遡ると、

北から南へ流れる大河に、行き着く。


 ちなみに、

その大河が、

今度攻めて来る隣の国

との、国境線だ。

私の城からすると、

敵の城は、

南西に有るらしい。


 その大河の流れは、

かなり急

なのだそうだ。


 ということは、

ここは、

内陸の山岳地帯

ということになる。

大きな山脈の南側なのでは?


 当然、海は無い。


 この異世界の魔王は、

全員、

日本人の転移者

だと、

私は、考えている。


 これと、

「私が最も新しい魔王である」

「領地を選べなかった」

という事実を合わせると。


 他の転移者達は、

周り中を敵に囲まれ、

海も無く、

新鮮な魚を食べられない

国を、

誰も選ばなかった

と、推測される。


 でも、

残り物は、ラッキーなのかも知れない。


 ある程度文明が発達するまでは、

海の傍は、人口が増えない。

真水を得辛いからだ。


 山岳地帯のような、

複雑な地形の方が、

地層の切れ目から水が湧きやすいし、

身を守るのにも、

便利だ。


 それに、

この異世界にも、

台風

が有る。


 海浜地帯の

低い平らな土地は、

水害に会いやすいし、

秋の収穫期に台風が来たら、

農業はやれない。


 つるはしゴブリンに、

川幅を拡げさせ、

水深が2メートルくらいの溜池を作らせた。


   裾野の森  川


   池  城  池


川  池  池  池


         川


今は、こんな感じになっている。


 北側の森以外は、

大きな堀に囲まれているのと同じで、

水は、

元々有った二本の川のものである。


 深さを2メートルにしたのは、

これが、

鳥に狙われ辛く、

魚が最も大きくなる

水深

だと、

何かに有ったから。


 城の北面は、

かなり高い崖になっている。


 北にある山の裾野が、

大河によって削られた跡

らしく、

城から西に、

延々と続いている。


 地層の切れ目なので、

そこら中に、

涌き水が有り、

人家が、

昔から建っている。


 その崖の上が、

森になっているのだが。


 エルフの女達が、

戦争が終わったら、

そこに定住したい

と、言って来た。


 森で、

狩りをして、暮らしたい

のだとか。


 城の北側の森を、

エルフの弓隊が守れば、

防御が鉄壁になると。


 でも、

これって、

原爆を持つのと、

同じ

だよね。


 原爆の担当者を、

買収してから戦争を始めよう

と、

誰でもするように、

私の城を攻めたい者は、

エルフの弓隊を、

一番最初に籠絡するだろう。


 彼女達の望を、

叶えるわけには、

いかない。


 ダメもとで、

ある交換条件を出したら、

嬉々として、受け入れてくれた。


 何だと思う?


 エステを造りたい!


 これを言ったら、

最初は、

「?」

になってしまったのだが、

構想を話したら、

エルフ達の目の色が変わって。


 実は、前から、

風俗と、

エステと、

ホストクラブの

3点セット

をやりたかったんだよ。


 そうだ!

ホストは、土方歳三にやらせよう。


 共産主義魔王

滅亡まで、あと十三日。


 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ