信長 対 荒木村重
勇者の剣は大盛況だ。
台座を置いた堤防は、
人で溢れている。
これなら、
桜を植えなくても、
堤防が、
踏み固められるかも知れない。
今日になって、
空城の砦の浮浪者達が、
大挙して押しかけて来たが、
朝鮮の英雄が、
うまく捌いてくれている。
それどころか、
身なりの貧しい者達を、
浮浪者軍へ、
スカウトしてくれている。
私が雇い入れる
という手も有ったのだが、
そうすると、
街のスラム化は、
どうしても、
避けられない。
朝鮮の英雄
道糞には、
本当に感謝している。
結局、
昨日の彼の申し出は、
断ってしまった。
軍隊を、
配下に置くわけには、
いかない。
これが、
一応、
表向きの理由だ。
でも、
本音は。
私は、
彼のような、
優秀な人間の上に立てる器ではない
結局、
浮浪者軍とは、
対等な平和友好条約を結び、
経済協力をすることになった。
この経済協力だが、
経済支援は、
ネトウヨ君に丸投げした。
彼の後ろにいる商人達に、
お金を出してもらうのが、
最も適切だろう。
軍事費を税金から出す
なんて、
鴨の発想だ。
そんなことをするから、
明治政府に、
いらない戦争を引き起こされた。
話はズレたが、
昨日、
ネトウヨ君が、
私のところへ来たのは、
たぶん、
朝鮮の英雄に会うためじゃないかな?
偶然、
居合わせたのではなくて、
道糞を、
待っていたのでは?
勇者の剣の情報を伝え、
彼が砦を出たところで、
籠絡する。
私に謁見するためには、
道糞は、
仲間と離れ、
一人にならなければならない。
その時が、
最大のチャンスだ。
極秘で買収出来る。
金の力で、
浮浪者軍に、
六天魔王を挑発させ、
山岳国が、
砦へ攻めて来たところに、
南方国から、
援軍を出す。
他の、
信長包囲網同盟国は、
それに合わせて、
山岳国本国へ進攻する。
まあ、
こんなシナリオじゃないかな?
しかし、
勇者の剣の奉納は、
今のところは、
大成功である。
私の国には、
風俗、エステ、ホストクラブ
という、
女性のための3点セットが有る。
これらを目当てに来る
とは、
女性は、
なかなか言えない。
風俗で稼いで、
綺麗になって、
華やかな生活を送りたい
これでは、
家を出してもらえないだろう。
でも、
勇者の剣を試しに行く
という大義名分が有れば。
江戸時代、
日本でも、
お伊勢参りとか、
神社仏閣詣でが流行したが、
信仰心が有ったのではなくて、
ただ、
旅行がしたかっただけなのでは?
その、
勇者の剣の台座を作ってくれた
ドワーフは、
今日、
旅立って行った。
ドワーフの里から、
仲間達を連れて来る
と言っていたが。
何故か?
彼も私に協力的である。
ドワーフは、
私のことが、
理解出来ないんじゃなかったかな?
私も、
彼が理解出来ない。
日用品
と言っただけで、
何も、
涙目で睨みつけなくても。
まあ、いいや。
ついでに、
ドワーフの里まで、
真田の親父も、
ついて行くことになった。
私としては、
真田親子を、
引き離すことが出来れば、
何でもいいかな。
よって、
以下は、
真田の親父の提案に、
丸投げという形で。
真田の親父の考えでは。
ドワーフの移住希望者には、
仕度金として、
材料、製品を問わず、
在庫を、
一括で買上げる。
それらを運ぶため、
馬車隊を結成し、
義勇軍の残党も、
同行させる。
思ったよりも、
大規模になってしまったが。
そんなに沢山のドワーフが、
やって来るのだろうか?
来るんだろうな、
真田の親父だから。
下手をすると、
ドワーフの里が、
ゴーストタウンになるかも?
共産主義魔王
次の戦争まで、あと六日。




