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工作員

 ネトウヨ君がやって来た。


 彼は、

今、

商人達の工作員をしている。


 山岳国の魔王を憎むあまり、

織田信長にでっちあげ、

包囲網を作ろうとしている。


 敵が攻めて来ますよー

という、

偽情報を流し、

商人達を儲けさせるのが、

彼の仕事だ。


 前世で、

アマチュアでやっていたら、

異世界に転移して、

プロになった

ということか?


 まさしく、

適材適所。


 さすがは商人!

人を見る目が有る!


 ネトウヨ君が、

訪ねて来たのは、

表向きは表敬訪問だが、

噂の勇者の剣を、

見に来たらしい。


 もう!

彼の耳に入っているとは!


 彼の話に依ると。


 彼も、

抜こうとしたが、

ダメだったのだそうだ。


 神に選ばれた存在が、

もし、

ネトウヨ君だったら、

それはそれで面白いのだが。


 その剣で魔王のコアを壊し、

魔王の次は、

勇者に転職するのか?


 異世界に転移出来た時点で、

神に選ばれてしまっているので、

もう、

資格が無いのか?


 そこへ、

報告が入った。


 朝鮮の英雄が、

私に会いに来ているらしい。


 朝鮮の英雄は、

ネトウヨ君が建てた

空城の砦を、

現在、

占拠中では?


 ネトウヨ君にしてみれば、

複雑な感情のはずだが、

彼も、

見たい

ということなので、

二人で会うことにした。


 現れたのは、

黒目黒髪の、

普通の日本人の青年だった。


 細マッチョという部類に、

入るかも知れない。


 試しに、

日本語で話かけてみたが、

それは、

理解出来ないらしい。


 まあ、

見た目は日本人だが、

名前に汚物が使われているので、

やっぱり、

朝鮮系か?


 朝鮮人といえば、

昔は、

日本人を見掛けると、

問答無用で蹴って来た。


 日本人を殴ると、

親や学校の先生に褒められる

とは、

聞いていたけれど。


 私の中では、

「朝鮮人」 = 「蹴り」

というイメージなのだが、

大人になって、

韓流ドラマのアクションシーンを見た時、

納得した。


 「得意技は蹴りですか?」

と、

ぶしつけなことを言ったら、

「何故?

それを?」

と驚かれた。


 そうだよな。


 浮浪者達をまとめ上げたのだから、

武力が高いに決まっている。


 その浮浪者達だが。


 朝鮮の英雄の話に依ると。


 彼が、

勇者の剣の噂を広めたらしい。


 朝鮮の英雄は、

勇者の剣の情報が入った時、

一瞬にして、

理解したのだそうだ。


 大脱走が起きると。


 もし、

勇者の剣を、

台座から引き抜くことが出来れば、

人生が変わる。


 今までの底辺人生が。


 武器や防具さえ、

ほとんど持たず、

金や食糧の足りない

砦に立て篭もっても、

未来は無い。


 大脱走を防ぐ唯一の手段は、

彼自らが、

積極的に情報を公開し、

勇者の剣へのチャレンジを、

推奨することだ。


 そうすれば、

失敗して、

行き場を失った者達が、

砦に戻って来る。


 さすが、

朝鮮の英雄

道糞だ!


 千人からの浪人を、

配下に置いただけのことは、

有る。


 私のところにいた義勇軍と、

ネトウヨ君が雇った兵だから、

たぶん、

そのくらい、

いるだろう。


 武力の外に、

知力も兼ね備えている

ということか?


 ここで、

彼から要望が有った。


 彼のお世辞に依ると、

私は、

旧ネトウヨ国の民衆に、

支持されているらしい。


 六天魔王は、

妬み対策をしなかったので、

ただの侵略者で、

朝鮮の英雄も、

人気取りをする資金が無い。


 彼の下に集まった人達も、

地元の人間ではなくて、

ただ、流れ着いた

浮浪者に過ぎない。


 それと比べれば、

ド派手な妬み対策で、

アホのように、

銘酒を大盤振る舞いした

私が、

選ばれるに決まっている。


 そう、

私をオダテておいて、

配下に加えてほしい

と言い出した。


 共産主義魔王

次の戦争まで、あと七日。


 




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