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スコップはシャベルよりも大きい

 魔物の咆哮が、大気を揺るがした。


 鉄の塊のモンスターが、

落とし穴に足を踏み入れた瞬間、

時間が止まった。


 魔物は、

憎しみと恨みのこもった

悪魔の声を発すると、

そのまま動かなくなった。


 気絶したのだろう。


 竹やりが戦車に刺さったらしい。


 ネトウヨ君は、

魔物の装甲に自信を持っていたので、

それを見せつけるために、

竹やりを、

わざと踏ませたのだが。

 

 足の裏の装甲が、

磨耗していることまでは、

考慮に入れなかったようである。


 あの体重で、

四日も歩き続ければ、

いくら自慢の装甲でも、

擦り減ってしまう。


 これだけを見れば、

ネトウヨ君の失策とも言える。


 でも、

私の方も、

被害が出て。


 エルフの女達が、

意識を失ってしまった。


 あのクラスの魔物の、

全力の咆哮は、

それだけの威力があるということか?


 まあ、

あれは、

魔物本体も気絶しているので、

渾身の一撃と言ったほうが良いのか?


 敵軍も、

馬車の御者の人間達が、

気を失っているようだ。


 これで、

エルフの弓隊は戦力外になった。

これは、

唯一の遠隔攻撃手段が、

なくなったことを意味する。


 もう、

私には、

取るべき策は無い。


 次は、

ストーンゴーレムか?

と思って見ていたのだが、

巨大な魔物は、

後方に控えたままである。


 真打ちは、

なかなか登場しないらしい。


 あの巨体では、

堀の底に溜まっている

泥の中に、

沈み込んでしまうだろう。

ネトウヨ君は、

たぶん、それに、気付いている。


 堀の中では、

人狼のスコップ部隊でも、

助けることが出来ない。


 ここで、

敵軍が動いた。


 馬車の周りにいた人狼達が、

スコップを持ったまま、

南へ下がった。


       北側


        川


    堀 城 堀

    

  川 堀 堀 堀

西

側     敵 川


 ストーンゴーレムを補助してきた

人狼達と合流し、

東へ向かった。


 敵軍の東側には、

川が有る。


 ここは、

北に大きな山が有る地形なので、

川は、

基本的には、

北から南へ流れる。


 その川へ、

スコップを持ったまま進軍するということは?


 川岸に着いた人狼達は、

川を埋め始めた。


 川をせき止めて、

ダムを造るつもりらしい。


 これも誘導作戦なのか?


 城から、

つるはしゴブリン隊を、

おびき出ささせるための。


 でも、

最初から、

ダム建設が目的で、

スコップを用意したとすると?


 ネトウヨ君も、馬鹿ではない。


 必ず勝てる

と判断したから、攻めて来た。


 その勝算は、水攻めだったのか?


 ネトウヨ君のところにも、

私の情報が伝わっていただろう。


 城の詳細な様子とか、

周りを囲んでいる堀の大きさとか、

その堀に二つの川が流れ込んでいるとか、

堀から一本の川が出ているとか。


 大まかな地図くらいは、

持っているはずである。


 私の城を守っている

堀の規模を知って、

勘違いしたのではないかな?


 本来は、貯水池として建造したのだが、

軍隊を持たない代わりに、

堀での防衛に力を入れたのだと。


 軍事重視のネトウヨ的発想なら、

そう解釈されちゃうよね。


 そして、

備中、高松城の

水攻めを思い出した。


 これは、

私の一番自信を持っているところを叩く

という意味も有るけれども、

マリーアントワネットの件も、

関係しているのじゃないかな?


 あの時のことを、

根に持っているのか?


 溺死は地獄だって聞くしね。


 私は、

城と共に、

水中には沈みたくない。


 共産主義魔王

滅亡まで、

可能性が高まった。

 






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