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冒険者軍 VS 魔王軍

 解せぬ事が有る。


 道糞は、

西日本連合軍が襲って来る

シナリオを知っていたのなら、

何故?

私から、

何も、

借りようとしなかったのか?


 例えば、

武器とか?


 道糞は、

前世の知識を持つ私に、

武器の開発を、

期待していた。


 異世界最高峰の技術者集団である

ドワーフに、

日用品を作らせているのも、

もったいないのだろう。


 自由都市を解放したいのも、

鉱山が、

目当てなのでは?


                            北側


                            山


                       ダンジョン 鉱山


                        ドワーフの里

                            ↓

                            河

                            ↓



                            ↓

                           魚のいない河

                            ↓



   ソ連城                      ↓

西                        山 自由都市

側                ←略奪軍       ↓

                      国連本部  河

               ←冒険者軍        ↓

       西日本連合軍→


 自由都市を取り戻し、

魚のいない河を遡って、

鉱山を、

再開させる。


 その鉱山の採掘物を原料にして、

新兵器を、

作る。


 もちろん、

兵器なんて、

いくら新しい物を作っても、

その情報が漏れ、

パクられたり、

対抗兵器を開発されてしまうものなのだが。


 ただの人間である

道糞が、

天下を目指すためには、

どうしても、

新兵器が、

必要だ。


 それと、

冒険者軍。


 どうも、

今回の道糞の狙いは、

冒険者軍の一点のようだ。


 その御相手としては、

西日本連合軍は、

理想的なのだろう。


 西日本連合軍のつるはしゴブリンは、

機動力、

攻撃力、

ともに優れている。


 つるはしを振りかざして、

下に叩き付ければ、

大型魔物の装甲さえも、

貫く。


 自由都市での略奪軍は、

敵に突然襲われ、

威力を発揮出来なかったが。


 でも。


 その一撃さえ、

躱せれば。


 防御力ゼロなので、

道糞の蹴りでも、

通用する。


 彼は、

『蹴りの道糞』

なのだ。


 たぶん、

道糞は、

何も身につけない方が、

闘い易いのだろう。


 それに、

冒険者達の心を掴む、

つまり、

魅了するためには。


 丸腰で魔物軍に突っ込み、

素手で魔物を倒す

そのくらいの

パフォーマンスを見せないと。


 それでか?


 武器を必要としないのは?


 道糞のスポンサー達が、

彼の見せ場を用意してくれたので、

私は、

彼に、

地位を与えてあげよう。


 現在、

冒険者ギルドのマスターは、

私なので、

その後任に。


 私としては、

道糞に天下を取らせ、

楽隠居がしたい。


 そのためには、

道糞を、

出世コースに、

乗せないと。


 前世の日本では、

出世する人は、

最初から、

決まっていた。


 実績を挙げ、

それが認められ、

昇進して行く。


 それが理想形なのだが、

欠点が有って。


 そう。


 その方式だと、

トップに近付いた頃には、

歳を取り過ぎている。

定年間近に、

なってしまっている。


 現実には。


 実績を挙げるのにも、

時間がかかるし。


 すぐに、

それが認められるとは、

限らないし。


 ポストを空ける、

つまり、

前任者を出世させるか、

辞めさせるのに、

時間が必要だし。


 有名なのは、

『国○り物語』の斎藤道三だ。


 美濃一国を手に入れるのに、

時間がかかり過ぎて、

天下を統一するのに、

20年、

寿命が足りない

と、

嘆いていた。


 しかも、

物語上は、

斎藤道三が一代で、

美濃の戦国大名に下剋上した事になっているが、

実際は、

親子二代かかったらしい。


 競争原理には、

この欠点が有るため。


 その組織が、

大きければ、大きいほど、

出世する人を、

最初から決めておかないと。


 そして、

その出世計画に合わせて、

まるで実力で出世したかの様に、

実績を用意し、

不自然にならない様に、

ポストを空ける。


 そんな事を妄想していたら、

福沢諭吉から、

報告が有った。


 道糞が、

逃げたらしい。


 共産主義魔王、

異世界の魔王数、残り六十?

 



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